天才詐欺師の発見 (ルールの穴)
前回より短いです、おふざけは皆無です。
黒雲は勝ち誇ったような顔で、ソラに説明していた。
「確かに猫にも勝てない鼠だが勇者にも勝つ方法がある」
黒雲はもったいぶった様子でソラに語る、これは、詐欺師と言う仕事をしているため自然と出た語り口調、動作だった。
『そんな方法存在したら今頃、猿○惑星じゃなくてネズミの惑星になってますよ。』
「それが、あるんだよ。」
そして黒雲は唇に指をあて格好つけた様な姿で口を開いた
「毒だよ」
それは非常に簡潔な答えだった、そして、それを聞いたソラが哀れんだような口調で黒雲に語り掛けた。
『それは不可能です。琥珀さん。この世界には解毒の魔法やポーションが沢山あります、なのでどれだけ良い毒を作ろうが、すぐ直されてしまいます』
黒雲は苦笑し答えた
「ソラ、お前は疑問に思った事は無いか?平均寿命の短さに。平和な日本では80歳まで生きれるがこの国は60だ、この数字は魔物がいるだけでは、片づけれるとは思えない」
『どう言うことです?』
「簡単な事だよ。病気は魔法じゃ直せないって事だ」
黒雲の言いたい事はこうだ。青酸カリを使っても解毒で直される、にも関わらず平均寿命が低いこれは病気が存在してる、証拠である、そしてその病気は解毒では直す事が出来ない。どんな高価な解毒のポーションを使っても。
「毒と病気の違いは簡単に言えば、菌じゃないかどうか位だ、そこを使えば勇者でも病気にして殺せるだろ?」
『じゃあ2種類目は菌を選ぶのですか?』
「正解だ。菌は媒体が無いと上手に機能しないんだよ、その為にネズミは相性が良いんだよ」
『何でですか?』
「ペスト菌はネズミに乗って大流行したんだよ、詳しくは分からないがネズミには菌をまき散らす能力が高いんだよ。」
『でも、それだけじゃ勇者には勝てませんよ。人海戦術を使っても弱いネズミじゃ肌を噛めませんからね』
勇者の肌の硬さに驚くが黒雲は続ける
「その為の3種類目だ」
『分かりました!蚊ですね!』
「蚊も良いが外れだ、答えはダニだ」
『ダニ?』
「そうダニだ。目視もできず、息を吸うだけで龍だろうが悪魔だろうが魔王だろうが簡単に体内に入る事が出来る、そこに微量の菌を乗せ血管に入れる、それにダニの繁殖能力は脅威的だ、条件をそろえれば30匹が3か月で1万匹になる。.勇者なんて即死だよ。」
ソラは驚いていたダニは発見されておらず菌は詳しくはまだ分かっていない時代だ、しかし、この2種類はこの星に存在する、進んだ技術が使えないなんて嘘だったのだ、女神を半泣きにして騙したのだ。
ソラは思い知った相手が天才詐欺師で合ったことに・・・
『残り2種類はどうします?スタンダードにゴブリンとかにします?それともマウスの延長ミッキ○マウスにしますか?』
「取りあえず片方は論外だ。それについては考えがある、妖狐と吸血鬼でどうだ?」
『何故、高DPを要求する妖狐と吸血鬼何ですか?』
ソラの質問はその通りだった、普通は低DP2種類、中DP2種類、そして高DP1種類がスタンダードだ。ベテランダンジョンマスターになって初めてDPにゆとりを持ち種類を1つ多くし、高DPか中DPかを選ぶのが普通だ、何故なら高DPは名前の通り召喚するDPが高く2種類いてもまともに召喚できないからだ、それなのに黒雲は選んだのだ。
「簡単な事だ、研究を手伝って欲しいからだ。」
『研究?』
自分が配下にした生き物は、大きさ、等を自由に変えれるのだ、それに配下である菌の種類を増やしたり、直ぐ効くものを作り出そうとしているのだ。
「そう研究だ。吸血鬼と妖狐は知能が高く、寿命が長い研究には持ってこいだ」
『成程。分かりました。この5種類でよろしいですね?』
「頼む」
こうして黒雲のルールの穴を使った配下選びが終わった。そして黒雲が思うのが
(ルールガバガバ過ぎない?)
触れてはいけない所だった・・・
どうでしたか?私自身、魔法の設定がガバガバだと思います、例えば山をも砕く魔法使いが居たら、どうすればそんな魔法が打てるのか、解剖して、原因を特定してその魔法を使える人を量産した方が確実だと思います。
まぁこんな事小説に求めるのは間違ってるんですけどね。
次回は22日の12時からです
ではまた次回