天才詐欺師による対魔物殲滅軍(冒険者)の迎撃 その2
今回は相当長く主人公の黒雲が嫌いになるかもしれない回です(黒雲は好かれてるのか?)
王都は歓喜に溢れていた
道を歩く人全員がハイタッチを行いそうな雰囲気だった
理由は2日前二つの調査隊が帰還して持ち込んだ情報が民衆にも広まったのだ
その情報は新たなダンジョンの発見だ、この情報は下手をすれば隣国との戦争になりかねない情報の為軍事機密に成る様な情報だが調査隊の人数が多すぎてどこからか分からないが漏れ出したのだ
王宮はまだ正式な発表はして無い為確信に近い噂で止まっている
それでもこのダンジョンを有効的に使えれば兵士たちのレベル上げや噂の勇者召喚も更に現実味が増し隣国との戦争は確実な勝利を収めることが出来る
それに確実な勝利は新たな低い身分の誕生でもある為革命も起こる心配はない、これは江戸時代のえたひにんと似たような現象だ
その為王都の王家から最下層の市民まで歓喜に包まれているのだ
そんな情報を知ったレイニアムは今ダンジョン内であたふたしていた
「ど、どうしよう?セ、戦争だ!敵の数は計り知れぬぞ!」
それを落ち着かせるように黒雲が会議室の椅子に座った
「心配するな、軍は出て来るが勇者は隣国とのにらめっこの関係で要塞からは出て来ない」
そして不敵に微笑んだ
「・・・・・・」
「準備は出来ている」
軍がダンジョンに派遣されるまで長い時間は必要なかった国全体が戦争ムードになり王宮からのダンジョンに関する正式な発表後は全ての動きが戦争の為の物に変わった
これは第二次世界大戦前の日本によく似ているなので黒雲は直ぐに軍が来ることは予想できた
そして黒雲のダンジョン対対魔物殲滅軍(冒険者)との戦争が始まった
会議室にはいつもの四人が居た
ただいつも見たいなふざけた雰囲気ではなく緊張感漂うピリッとした雰囲気だった
そんな中黒雲が口を開いた
「敵の進行はゼノンどうなっている?」
「5万人がこのダンジョンに派遣されていてこの軍の展開が終わるのは二日事考えられます」
皆さん忘れてるだろうがこの黒雲達が居る星の大きさは太陽の黒点位あるのだ(第四話参照)だから国土が広い、国土が広いと確実では無いが人口も多くなる、人口が多いと軍隊の人数も多くなる
とこんな感じで普通の世界の中世ではあまり考えれない大量出兵だ
それに隣国との関係があるから本当に珍しい
それらを黒雲は把握して
「分かった、ではネズミたちはどうなっている?」
「はい、ネズミ500億匹ダニ2000億匹がダンジョン内に待機している予定通りだ」
「限界まで増やせたのが良かったな」
限界とはDPの事であるDPはネズミを殺し増やしているのだがネズミが多くなりダンジョン全体のコーティング量、餌、等々の諸経費が大量に重なり増やすのが無理なのだ新たに収入源であるネズミを殺す所を作ろうとしたら大規模な場所が必要になるから領域と言う線引きを新たに増やさなければならない、増やすにはDPが掛かるので結果不可能なのだ
簡単に言えば一つの家の収入と出費が同じ状態にあるからこれ以上出費が増やせないのだ、
「敵が侵入してきたらプランAで良いんだよな?」
「勿論だ、では軽い国家転覆の前段階と行こうか」
対魔物殲滅軍本部テントそこに3人の人が居た
その3人から漂う空気は異様だった
そんなテントの中に一人の伝令役が入って来た
「報告します!全部隊の展開を確認しました!侵入できる経路は全部で3つ今までのダンジョンでは最低数です!大きさは5人が横一列では入れる位の大きさです!」
入り口は最低でも3つ開ける事大きさは5人が横一列では入れて高さは3メートルにするのがダンジョンを作る時の扉の基準なのだ。だから数は最低数で大きさも最小だ
「分かった下がれ、では計画通り第一陣を送ります、良いですか?」
「うむ、異論は無い」
「ま、様子見ですからね」
魔力を使い第一陣にテレパシーを送った
【皆の者!祖国を愛し祖国の繁栄の為に力を貸してくれ!諸君らが祖国の為に戦えば祖国は諸君らに金以上の物を授けるだろ!】
周りから雄叫びが上がり士気はマックスに成った
【諸君らの仕事に期待している!では進軍開始だ!!】
その合図を聞き第一陣が突入した
『琥珀さん!敵が来ましたよ!』
「慌てるなまだ第一陣だテレパシーの妨害はどうなっている?」
それに答えたのがゼノンだった
「成功だ、中に一歩でも入れば外との魔力的な交信は不可能になる」
テレパシーは自分の脳波を魔力と言う媒介に乗せて指定の頭に送っているのだ、それを傍受するのは難しいが大量の人が電話を一気に掛けると繋がらなくなると同じような理論で無数の魔力を照射してるのでテレパシーは不可能だ
「では第一陣の侵入者の数は?」
「合計で1万2千人一つの入り口に4千人居る。予想通りだな」
「まぁな、一度に全員送る訳が無いし様子見と情報収取、その結果を踏まえて第二陣が来る筈だからこれ位なのだろうと素人ながら予想したが」
『成功ですね!でもまぁ当たっても意味は無いんですけどね』
「当たらずにどっかのウェブ小説みたいにいきなり全員馬鹿みたいに入ってくれば楽なのに」
『まぁ馬鹿じゃないから予想はしやすいんですし結果オーライですよ。おっとA通路で動きがあったみたいですよ』
情報はダニとネズミの断片的な情報を合わせて魔力でスクリーンに投影してる為内部がどうなってるのか見ることが出来るのだ
「隊長、不気味ですよ・・・」
「確かにな、それに凄い匂いだ・・・これは腐敗臭か?」
「そうだと思います」
「テレパシーが使えないから伝令役はもう走らせたな?」
「はい、今頃伝わって居ます」
「では先に進むぞ」
『分かれ道はやっぱり別れるんですね』
「多分30人位に成るまで別れると思うぞ」
『だったら早く別れさせないとですね』
「ゼノンどうだ?行けるか?」
「まぁ間違いなく情報は洩れるな」
「それだけなら良いこっちにはまだジョーカーがあるからな」
「隊長!真ん中位の列でモンスターが出たそうです!」
「被害報告は?!」
「ネズミがいきなり湧き出して最初の奇襲は防ぎました、その後も出て来ましたが3人が軽く噛まれた位の被害でした」
「報告は済んだか?」
「はい!でも敵は何が目的なのでしょうか?」
「分からない・・・」
「感染が確認されました」
『このまま感染爆発を狙いましょう!』
「何か嫌な予感がする・・・」
第一陣は3階層まで到達した
ここから先は伝令役を飛ばすのが困難な状態の為完全に孤立状態だ
そんな中班長が口を開いた
「今いる人数は12人、3名が見張りに着き残り9名で今日のテントを作るぞ」
時間は経ち分かれ道の関係で人数も減りその日の捜索は終了に成り明日に備えるのだ
そして班員は手慣れた手付きでテントを組み立て簡単なスープまで作った
そしてスープを食べ終わり寝ようとしていると
「ぐ、ぐああああぁぁぁぁ!」
そんな叫び声が見張り役と寝ようとしていた数人から聞こえて来た
その数人は嘔吐を繰り返し激痛の腹痛に悶えていた
「チクショウ!何が起こってるんだ?!毒なんて入れられて無いだろう?!衛生兵!解毒の魔法だ!!」
「もうかけてます!でも、しかし、効き目がありません!!!」
「何だって?!そんな訳無いだろ!ハッ!!」
「何か分かりましたか?!」
「ッチ!各地の感染病と症状は同じだ!!そしてこれは病気だから魔法じゃ直せない!!やられた!」
「そ、それでも一体どこから感染したんですか?!我ら敵と遭遇してないので外傷は無し。それに空気感染なら外で展開してる時に狙う筈です!」
「真ん中位の班がネズミに襲われただろ?多分その時に感染したんだ」
「でもそれは我らでは無い筈では?!」
「食料だよ!今食べた食料はネズミに噛まれた奴らからの支給品だ!」
「ま、まさか?!」
「ッチ!ダンジョンマスターめ!全て計算づくだったな!」
「・・・・・・」
「列の真ん中を襲ったのもここまで敵と遭遇させなかったのも!今発病させたのも我らを逃がさない為なのか?!」
「それでは私たちは・・・」
「まだ立ってる者は3人、時期に全員容体が悪くなり死ぬだろう・・・何かこれを伝える方法は無いか!」
「班長、方法ならあります」
「何だ?!早く言え!」
衛生兵は重く口を開いた
「誰かの頭に魔力を集中させテレパシーを送ります」
立って居るものは全員唖然とした
「そ、それをやると・・・」
「はい、注がれた者は確実に死にます」
テレパシーの妨害は魔力を照射して妨害してると書いたがその魔力の照射より強い魔力で構成した魔力を飛ばせば通じるのだ。要は電波と同じだ
しかしそれをやると頭が壊れる携帯に強すぎる電波を携帯に当てたら壊れる様に強すぎる魔力を想定以上入れると暴走とキャパシティが足りなくなり死を迎えるのだ
そして衛生兵はそれをやろうと提案したのだ
先程まで狼狽えていた班長が自分の頬を叩き
「俺がやる!早く準備しろ」
「で、でもそれをやると班長が・・・」
「では誰がやる?魔力の照射による妨害と強い魔力を頭に送られてそれをテレパシーに変換する緻密性。自慢では無いがお前達に出来るとは思えないが?」
「しかし、昔の実験データが正しければ酷い激痛にも襲われると」
「激痛?そこで倒れてる班員の痛みを全部足して痛みを加えられないとそいつらに顔向けできないだろ?」
「う、で、でも!いや・・・。わ、わかりました!準備します!」
「最後に一つ良いか?」
「何ですか?」
「馬鹿な班長で悪かったな」
「最高の班長で良かったです!」
その言葉を発した瞬間班員から涙が零れた
それは班長の決意に対する涙なのか自分の死が現実になろうとしていたから自然とでたのか。
唇を強く噛み大声で叫ぶように班長に言葉を放った
「最高でした!入隊当初は非力でどこの班も貰ってくれませんでしたが班長だけが衛生兵としての実力を認めて班員にしてくれました!弱い癖に良く酒を飲む姿も!練習はどの班より厳しいけど練習内容を夜まで考えてくれたあの姿も!唯一見せてくれた娘に対する弱さも!!ありがとうございました!」
呻いていた班員の声も心なしか小さくなり班長は小さく
「ありがとう」
とつぶやいた
そして次の瞬間頭が焼かれ本部に情報が送られた
第一陣全員死亡
黒雲は珍しく汗を額に浮かべていた
『どうされたのです?』
「最悪だ・・・情報が漏れた」
『情報?何のです?』
「ネズミ!戦術!感染方法!全て送られた!想定外だ!」
『でもそれ位なら相手も仮定して攻めるんじゃないですか?』
「そうだ、ただ仮定で軍を動かす場合何個かの手段を用いる!けど確定した情報なら取るべき手段は一つに成るんだよ!クソッ!」
『でもこちらの優勢には変わりないのでは?』
「ネズミに噛まれたら噛まれた奴を置いておく、人数は最低30人以上の人数にする!等の作戦でこられたらほぼ手出しできない!」
『ダニがあるでは無いですか、心配性ですね』
「ダニ、確かに残ってるがそれがただの空気感染として考えられたら?」
『適当な布でも口に当てて進軍してきますね』
「そうだ、普通の菌だけなら大丈夫だが布を当てられるとダニでは通れない。そうすると感染経路が全て塞がれるんだ」
『最悪のシナリオですか・・・』
「ッチ!敵も頭を使うんだ。何故俺がいつも有利だと思ってた?!」
『落ち着いてください、対策を取りましょう』
黒雲は天才詐欺師でありダンジョンマスターでもあるが精神は人間と変わらない、予想外の事に驚き、死の恐怖に涙する
そんな人間と変わらない為取り乱したのだ
そして黒雲は冷静になり
「ソラ、全員集合だ!緊急対策本部の設立をここに宣言する!」
『承知しました!5分以内に集めます』
戦況は大きく変わり様々な事が起こる、冒険者の本部では次なる一手が打たれようとし黒雲の本部では議論が巻き起こされる。両者が互いの戦術を評価しそれを超えるそして両者の一手が決まり更なる激闘が始まる
どうでしたか?
今回は長く成ってしまいました、でもそれは他の作品と差異を出す為仕方なかったんです!(言い訳)作者は主人公並みに頭の良い奴を敵にも置いてフェアにしてるつもりなんですが・・・まだ伝わりませんよね
今回のラストは完全に黒雲が悪役ですね、黒雲から考えれば正当防衛ですが視点が変わると悪魔ですそれを皆さんにも伝えたくて今回は長く成りました。戦闘描写が少なくつまらないと感じてる方もいるかもしれませんがもうしばらく待っててください!
後感想待ってます
ではまた次回




