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【連載版】加護なしの第八王女は、前世が社畜だったので王宮生活がイージーモードにしか見えない  作者: 茨木野


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37/55

37.

【☆★おしらせ★☆】


あとがきに、

とても大切なお知らせが書いてあります。


最後まで読んでくださると嬉しいです。

 青白く発光するマギア・クィフの王城前。

 城の周囲には、王族と許可された純血の魔法使い以外を弾き飛ばす、神聖な絶対結界が張られていた。


「愚か者が。この結界は絶対に破れ」


 衛兵が嘲笑うのをよそに、ギデオンが面倒くさそうに拳を振り上げ、結界を素手で殴りつける。

 パリンッ、と耳を劈くようなガラスの砕ける音が響き渡った。


 国家の最高防衛ラインがあっさり崩壊し、衛兵たちは泡を吹いて気絶する。


「ふっ……少々やり過ぎてしまったかな」


 ギデオンは得意げに口角を上げ、ちらりとミシェルへ視線を送る。

 己の圧倒的な力を見せつけることができ、内心でひたすらご満悦のようだ。


「少しは手加減してください。後処理が面倒です」

「……ふん。脆すぎるんだよ」


 重厚な扉を蹴り開け、王の謁見の間へと足を踏み入れる。

 玉座には魔導王がふんぞり返っていた。


 その足元には、魔封じの冷たい鎖に繋がれた小さな影がある。

 紫色の髪を揺らし、丸い眼鏡をかけた妖小人ハーフリングの幼女。

 彼女こそが、ティルの恩師である大賢者ピクシーだった。


「何者だ。我が国の絶対結界をどうやって。野蛮な帝国奴め。ここは選ばれた純血の魔法使いの聖域であるぞっ」


 魔導王が顔を真っ赤にして立ち上がる。

 ミシェルは氷のような視線を向け、カバンの中から書類を取り出した。


「純血の聖域。笑わせないでください」

「貴方たちの国家予算と魔力出力の推移データを見ました。帝国の財務局にある、マギア・クィフとの過去数十年分の貿易データから逆算したものです」


「っ」


「魔導具の輸出量も、魔石の純度も、見事なまでに右肩下がりですね」

「な、なぜそれを……」


 本来であれば、他国の内部データなど外部へ流出するはずがない。

 しかしミシェルは、見えていない部分の数字を完全に予測し、可視化したのだ。

 どれほど隠蔽しようと他国と貿易を行う以上、数字の辻褄から真実を暴くことは可能である。


 冷徹な事実を突きつけられ、魔導王の顔が引きつる。

 ミシェルは淡々と追撃をかけた。


「純血主義を掲げた結果、血が淀み、国全体の魔力レベルが落ちている。ピクシー殿を死刑にする本当の理由は、神の奇跡云々ではありません」


 淡々と告げる声が、広い空間に響き渡る。


「彼女が育てた半魔や獣人の生徒たちの実力が、貴方たち純血のバカ息子たちを完全に上回ってしまい、王国の威信が保てなくなったからでしょう」


 図星を突かれ、魔導王はワナワナと全身を震わせた。

 激しい怒りで周囲の空気がパチパチと爆ぜ、焦げたオゾンの匂いが漂う。


「小癪な小娘がっ。我が至高の魔法で消し炭にしてくれるわっ」


 魔導王が杖を掲げ、謁見の間を揺るがすほどの特大の炎熱魔法をミシェルに放とうとする。

 しかし、ギデオンがミシェルの前に立ちふさがり、指先一つでその魔法を霧散させた。


「お前、誰の女に向けて火遊びをしている」


 ギデオンから放たれた底知れぬ殺気と重圧に、魔導王は呼吸すらできなくなる。

 彼は玉座から滑り落ち、ガックリと項垂れて膝から崩れ落ちた。


 静まり返った謁見の間で、ミシェルは鎖に繋がれたピクシーの元へ歩み寄る。

 そして、冷たくも礼儀正しく頭を下げた。


「貴方が大賢者ピクシー殿ですね。うちのティルがお世話になりました」

「先生ぇぇぇっ」


 ティルが長い耳をパタパタと揺らし、大号泣しながらピクシーに抱きつく。

 ミシェルは怯える魔導王を一瞥し、堂々と宣言した。


「現在、帝国の学園は深刻な人材不足です。貴方と、貴方の私塾にいた優秀な死刑囚たち全員。我が帝国立学園の教師陣としてスカウトします」


 他国の王の目の前で、国家反逆者たちをごっそり引き抜く痛快な声が、謁見の間に響き渡るのだった。

【おしらせ】

※3/8(日)


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ぜひ応援していただけますとうれしいです!

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よろしくお願いいたします!


『魔力ゼロの召喚聖女を追放した結果、王国の竜が全部言うことを聞かなくなりました~竜の“魔力の色”で心がわかる私、親竜国で竜師として再出発します~』


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― 新着の感想 ―
正面から堂々と、王の元への侵入を許す 国家としてもう終わりだよな
今回の様に他国の連中はまだしも、国内の面々は、これだけの「うましか力」を持っている相手をどうして下に見れるんですかねぇ… まぁ、ポンコツだからでしょうけれど…
バリアブレイクパンチ!えっ、ギデオン強っ。
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