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10:待ち惚け

これはひどい・・・

決して今までの文章が良かったとは思いませんが

これは・・・・・・・・・・・どうしてこうなってしまったのか





(あぁ・・・太陽が眩しいなぁ)



朝ご飯を食べ終わって只今お昼。

何故か私はディアさん、王様のゼオさんと一緒にお城の中に来ている。もちろん太陽は見えない。

きっかけはゼオさんのこの一言


『俺、3人子どもがいるんだけどよ、ヒナ、お前会ってみないか?』


王様の子ども=王子様


いやいやいやいやいやいやいやいや!!

無理ですって!王様を目の前にしても緊張しなかったのは、ゼオさんが気安い性格で、ディアさん達がいたからであって、無理無理!!


――――――――なんて言えるわけもなく。曖昧な反応をしていたら無理矢理引っ張られて現在に至る。


NO!と言える日本人に、私はなりたい。


王子様が金髪碧眼なんて夢は抱いていない。

異世界召喚小説にでてくる王子様なんて腹黒に決まってるじゃん!怖い!腹黒怖い!!

だてに召喚系の小説読み漁ってないよ!最近はヒロインの相手だって鬼畜が多いんだから!




そんなことを考えているうちに目の前には大きな扉。

他の部屋の扉も豪勢なんだけど、ここは別格。

職人さんが精魂尽き果てるまで作り上げたような、気迫と威厳を感じる。


・・・・・帰ってもいいですか?


しかし、残念なことに私の手はディアさんに握られている。

迷子防止でまたもやディアさんと手を繋いでいるのだ。回数としては2回と少ないけど時間が長い為、昨日感じていた恥ずかしい!という感覚は無くなっていた。人間の慣れって怖い。

この世界に来てから順応能力が上がっている気がする。まぁ、まだ2日目だから混乱してるだけかもしれないけどね。


「よーし!入るぞーー!」


ゼオさん、なんでそんな笑顔なんですか?

私とゼオさん(の心の距離)が遠い・・・


バッターーーーン!!


扉ってそんな音立てて開けるモノでしたっけ?






○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●






ゼオさんが扉を開けると、そこには大きな執務机(?)があるだけで誰もいなかった。

拍子抜け、というか何というか・・・

まぁ私としては王子様に会わずに済んで有難かったんだけど・・・・・・ちょっと、ちょっと残念だったりして。

私はこれぐらいのことしか思わなかったんだけど、ディアさんは違ったらしい。


「ほぉ」


この一言を口にした後、無表情に拍車がかかった。

でもって、ゼオさんが青くなった。


この後。ゼオさんが慌てて私とディアさんを執務室(?)の隣にある休憩室のようなところに押し込み、奥の棚からお茶菓子(バームクーヘンもどき)を出してきて、お茶を入れる道具と一緒に机の上に運び、私とディアさんに椅子を勧めた。

たぶんここまで10秒もかからなかったと思う。


ディアさんは無言でお茶を淹れ始めた。お茶はディアさんが淹れるのが暗黙の了解のようだ。

机の上に置かれたお茶は2つ。私とディアさんの分。


「あれ?ゼオさんの分は・・・?」


そう言うと良い笑顔を返された。今までの中でも最上級に値するんじゃないか、というくらい凄まじい輝きを発している。

はい・・もう聞きません。すみませんでした。


お茶を飲む。ディアさんが淹れてくれたお茶は文句なしに美味しい。

机をはさんで向かいに座っているディアさんもコップを傾けている。何度見ても美しいです。



・・・・・そしてゼオさんはディアさんに正座しながら謝っている。




「うおぉぉぉおおお!俺が悪かった!いつもこの時間は執務室で書類さばいてっから声かけなくてもいい思ったんだよ!!いると思ってたんだよ!いや、な?お前が無表情の下で楽しみにしてたのは気付いてたんだぞ!?なにしろ、あいつと最後に会ったの2カ月も前だからな!わかる!わかるぞ!だから、な?俺も早く会わせてやりたくて連絡忘れたって言うか・・・。え?最初と言ってる事が違う?細けぇよ!気にすんなよ、そんなこと!・・・・・・・・はい。すんません。いやいやいやいや!おっまえ、最近のあいつに会ってねぇからそんなこと言えんだよ!!すげぇぞ!俺、なんで息子があんなんになっちゃったのか、わっかんねぇよ!!いっぺん会ってみろ!絶対分かるから!え?会うために来たのに、お前が・・・いや、そうなんだけどよ!・・・誠に申し訳ございませんでしたぁ!!!たのむ!たのむから、その顔どうにかしてくれ!あいつお前のこと生き神かなんかだと思ってんだよ!俺、あいつがお前を崇拝してるって言われても驚かねぇよ!むしろ崇拝してるだけ?ってなるわ!!お前の機嫌損ねたって少しでもあいつの耳に入ったら俺また説教だよ!あいつ段々お前に似てきて説教臭くなってんだよぉ!!長いんだよ!時間が!!3日前に新記録更新したばっかだ!半日だぞ!9時から21時だぞ!昼飯も晩飯も食えなかったよ!ありえねぇだろ!?ていうか、お前あいつに何教えてたんだよ!?父親は尊ぶもんだって教えなかったのか!?・・・・え?一般的には・・って、俺は!?俺は一般じゃ・・・あぁ、うん。まぁ、そうだな。王様だったな、俺。は?王族にはさらに厳しくそういうこと躾けるもんなんじゃないのか?・・・あ、え?おいおい、まさか本当に信じるとはってなんだ!!お前なんか余計な事あいつらに・・・・・・・ぐだぐだぐだ」




えー何これ。

後半、話の内容変わってるし。

・・・・・・・・・・・・・ていうか、この間ディアさん一言も口開いてないんだけど、一体どうやって会話を成立させてるんだろ?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・こわっ


この会話(?)で分かったのは、さっき入った部屋が執務室であった事と、ディアさんが王子様達に何かを教えていた事、あとゼオさんが異様に息子さんの説教を怖がっている事。


う、う~ん。ディアさんの正体がまたよく分からなくなったなぁ。

王子様の先生になれるってことは、頭が良くて、それなりに地位も高いってことなんだろうけど・・・。

だからって王様とあんなふうに接することができるか?っていうと否だよね。



いまいち緊張感に欠ける。

ゼオさんって王様なんだよね?いいのかな?こんなに頭下げて・・・。土下座する勢いなんだけど。

それにディアさん、そんなに怒ってるようには見えないんだけどなぁ?

どっちかっていうとゼオさんの反応見て面白がってる感じ。


そう思いながらディアさんを見ると、バチッと眼が合った。まさかのタイミングにちょっとうろたえる。すると、ディアさんが悪戯っぽく笑って軽くウィンクしてきた。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。



きゃ、きゃーーーーーーーーー!

やば、やばい!やばい!!ディアさん可愛い!年上の男の人に言うことじゃないけど、可愛い!

ど、どうしてこの人はこうも心を掻き乱すというか、ざわざわさせるのが上手なんでしょう、か!?

あーー!心臓ばくばくいってる!不意打ち禁止!!


すでにディアさんは無表情に戻ってゼオさんの方を見ている。

落ち着かない私はお茶を一気飲みすると、ポットに残っているお茶も全て飲み干した。

熱いけどかまうもんか!!


ちなみに、この間もゼオさんは謝罪というよりも愚痴?を続けていた。






○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●






どうしよう。することがない。

お茶は全て飲んじゃったし、バームクーヘン(?)も食べた。

ゼオさんは今だに愚痴を続けてるし、ディアさんは聞き飽きたのか、眠そうに眼をぱちぱちさせている。

うん、可愛いよ。ディアさん可愛いよ、それがどうした!


ふぅ、落ち着け私。もう、何でここにいるのかも分んなくなってきちゃったなぁ。



バッターーーーン!!


びっくぅ!


な、何?ゼオさんが扉を開けた時と同じ音がしたよ!?



「父上ーーー!!何で先生が来てるのにさっさと教えないんだーー!!!」



・・・・・あ~あ。ほら、やっぱりね。最近は碌な王子様がいないんだよ。・・・たぶん






陽菜が王子は基本腹黒と主張してますが全然そんなことないですからね!

この小説家になろう!にも魅力的で紳士な王子様も可愛い王子様もワイルドな王子様も沢山いらっしゃいますから!


陽菜の独断と偏見です。いったいどんな小説を読んだのか是非とも教えていただきたい。


ゼオがディアに謝りまくってますが、ディアが怖いんじゃなくて、その後の息子の説教が恐ろしいんです。

で、ディアはそれを分かっててゼオをからかってる・・・と。


この2人すごく仲良いんですよ!

表現しきれてませんが・・・

またそのあたりも掘り下げたいです



・・・この小説、話が進むたびにキャラの性格が歪んでいっているような気がするんですが、気のせいですよね!



PV13000越え!!ありがとうございます!

他にもお気に入り登録や、評価に本当に感謝です!


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