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ほらあなの戦士たち

掲載日:2024/11/29

「うわあぁぁぁ!」

「白い悪魔だ!…ハナック! 奥に逃げるぞ!!」

「ああ…」


オレはハナック。

相棒のブガーとともに今日も白い悪魔から逃げている。

いつからここにいたか…覚えていない。


うす暗い洞穴に身を潜め、かろうじて生きている。


「はあはあ…なんとか今日も白い悪魔から逃げのびたな!!」

「ああ。他のみんなは…?」

「ここにいないということは……やられちまったか……」


ブガーが首を振る。


「クソ! クソ! クソぉ!」


多くの仲間たちがあの白い悪魔に連れていかれた…。


「そういやぁ、今日は赤い川は流れてこねぇな」

「そういえば…そうだな」


ブガーが言う赤い川というのは、白いバケモノが暴れたあとにできる川だ。

でるときと出ないときがあるが…いまだ法則性がわからない。


(なんだってんだ…ここはよ…!)


このほら穴にあるのはたったの四つだ。

神出鬼没の白い悪魔。

いたるとこに生えている黒い草むら。

ねっとりとした赤い川。

そして時折、奥から聞こえる唸り声…。


大きい出口には白いバケモンがいるし、その反対の小さい出口はガケになっている…。

どっちにいっても…ここに帰ってきたものはいない。


「やれやれ…いつまで続くんだろうな」


オレたちは洞窟の中央付近に帰ってきた。

奥にいれば安全だが、光がささなくてイヤになっちまう。

真ん中くらいがちょうどいい。


だが、こんな状況でもオレが平気なのはブガーがいるからだ。


(話し相手がいるというのは…こんなにありがたいものなんだな…)


「もう、いっそ…」

「おい。その先は…言うなよ。ハナック」

「あ、ああ、すまない」

「ま、こんな状況じゃしかたねぇがな…」

「おまえは強いな。ブガー」

「よせよ…約束だぞ? ハナック。いなくなった仲間たちの分まで…」

「ああ…ああ!そうだな」

「そうだ、その意気だ!…ん?地震か…?」


そう思ったその矢先…


「白い悪魔だ!」


ヤツはいきなり襲ってきた!!


(しまった!! 気づかなかった)


オレはあわてて黒い草むらに身を伏せた。


「う、うわあああぁ!」

「あの声は…ブガー!」


オレは叫んだ。

白いバケモノは体をねじって遊んでいる。


「ブガー!待ってろ!」

「来るな!ハナック!!オレはもう…助からない。おまえだけでも…生きろ!!」

「ブガァー!!」


そして、ブガーは…白いバケモノと一緒にいなくなった。


(ちくしょう、ちくしょう…オレはなんて…無力なんだ…!)


だがオレは、あきらめない! 

いなくなった仲間たちの分まで…ブガーの分まで生きるんだ!!



~~~~~~~~



「レイジ!いつまで鼻掃除してるの!」

「ごめん、ごめん。そんなに怒んないでよ、母さん」

「あんた、やりすぎるとこのあいだみたいに鼻血がでるわよ…?」

「ほどほどにします…」

「それがいいわ。さぁ、早くしないと学校に遅刻するわよ!?」

「はぁ~い、いってきます!」

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