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第7話:貴族

 「皆さん初めまして。一年黒の二組担任のヨーラン・エノカームです。これから一年、よろしくお願いします」

 

 眼鏡、スーツ、短髪男性のヨーランはニッコリと笑った。

 

 しかし、スイナの頭の中では違う事を考え中。

 

 (なんで・・・よりによってウェルクが隣〜?)

 

 ぶっちゃけ、恐ろしかった。

 

 その当事者のウェルクはと言うと、ぼーっと黒板を見つめている・・・つーか寝てる。

 

 「では、今から皆さんに自己紹介でもしてもらいましょう。では、君から」

 

 ヨーランに指名され、一列目の一番廊下側の生徒がその場で起立。

 

 「クシィ・キルランです。まぁ・・・よろしく」

 

 「では、次の人」

 

 クシィの次に起立したのは、なんだか貴族っぽいお坊ちゃん。

 

 「僕はイーマーラ・エルガレス。皆、よろしゅう頼むぞよ」

 

 金髪、低身長、色白のイーマーラは堂々と着席。

 

 「では、次の人」

 

 次に起立したのは女の子。

 淡い蒼色のショートヘアに、ツンとした目。

 

 「サノン・ユテーリア。よろしく」

 

 感情ない、冷たい声。

 

 「はい、じゃあ次」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 休み時間

 

 スイナは机に伏せていた。

 理由は先程の自己紹介でテンパったスイナは見事に噛みまくり、自爆したのだ。

 

 (はぁ〜・・・やっぱりキャラ作りとかしないとダメかなぁ〜?)

 

 スイナが自己嫌悪していると・・・

 

 「なにしてはるん?」

 

 「ん?」

 

 スイナが顔を上げると、そこにはクシィの姿が。

 

 「いや、別に・・・ただ机に伏せていただけ」

 

 「って事は今、暇って事やね?」

 

 クシィは机に片手をついた。

 

 「俺、このクラスに親しい奴いなくてな、少し話し相手になってくれんか?」

 

 「え?別にいいけど・・・」

 

 スイナは少し姿勢を正す。

 

 「ほんま?じゃあ早速で悪いんやけど、スイナ、このクラスの事ど思う?」

 

 「え?何で?」

 

 「だってな、このクラス、貴族んとこの子が二人もおるんやで?普通、貴族の子は貴族の子だけで特編にならんか?」

 

 「え・・・?」

 

 そんな事言われてもさっぱり分からないスイナ。

 

 「だってオカシイやろ?貴族のボンボンは普通、他人との関わりを持ちたない生物やで」

 

 「そ、そんな事言われても・・・」

 

 何がなんだかである。

 

 「て、言うかクシィ、その貴族の子ってのは誰なの?」

 

 「え!知らんの!?」

 

 「あ―・・・まぁ、うん知らなくて・・・」

 

 「はぁ〜」

 

 仕方ないの、と言いながら前の列を指差すクシィ、そしてそっちに目をやるスイナ。

 

 「イーマーラ・エルガレスにサノン・ユテーリア。両方ともこのトゲラ帝国の政権を握っている大貴族、エルガレス家とユテーリア家の正当な後継者。普通知ってるで、みんな」

 

 「あ・・・あはは、わ、私政治とかあんまり興味なくて・・・」

 

 と言うのは嘘。本当は貧困国のホラエラには、そんな他国の情報などは入って来ないのだ。

 

 「そうかい・・・俺は政治とか歴史とか、そういうの大好きやから、何となく覚えてっちゃうんやけど・・・」

 

 その時

 

 ガラガラガラっ

 

 教室の前の扉が開き、担任のヨーランが入室。

 それに合わせ、皆、着席。 

 「はい、では、えー、今から皆さんにちょっとした適性検査をしてもらいます」

 

 (適性検査?)

 

 スイナはヨーランに注目する。

 

 「詳しい事は現地で話します。とりあえず皆さんは訓練用の戦闘コートに着替え、この校舎の裏に集合して下さい」

 

 そう言ってヨーランは教室を出て行った。

 

 「は?」

 

 スイナ含め、皆が思った事、それは「何すんの?」の文字。

 

 超手短に話して消えて行ったヨーラン先生。

 

 マジで何すんの?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 訓練用の戦闘コート、それは入学一次試験の時に着た灰色の防具コートの事。いわば体育用のジャージ代わり的な物だ。

 

 大量の疑問と僅かな不信感を持ちつつ、スイナは戦闘コートに着替え、校舎の裏に。

 

 ちなみに、校舎の裏は少し広い空き地になっていて、その先には平たい小さな山がある。

 

 「よし、皆さんちゃんと来ましたね」

 

 相変わらずスーツ姿のヨーラン先生。

 

 「では、今から簡単なテストを行います。まずはルールを説明しましょう」

 

 

 

 

 

 黒の二組、適性検査

 

 内容:五人一組でチームを組み、校舎裏の山「カシス山」の山頂を目指してもらう。

 ルール:先にカシス山の山頂にあるロウソクに火を燈したチームの勝ち。

 注意事項:このカシス山には下級の悪魔が生息している。護身用として学園側から一人一つ、ダクラニウム製の武器を貸し出す。

 

 

 

 

 「つまり、今から退魔師にとってとても重要な〔適応力〕を試します。貴方達は先程入学式を終えたばかりで、ほぼ初対面状態。退魔師には、こうした初対面に等しい人と任務に行かされる事があります。その時、初対面だからと言ってチームワークがバラバラだったら、悪魔相手に任務は成功しません。ですから皆さんには今、くじ引きでチームを決めてもらい、その即席チーム内でどのように行動するか、適応するかをチェックさせてもらいます」

 

 そう言うとヨーランは割り箸が10本入った箱を持ってきた。

 

 「では、今からチーム決めをします。割り箸の先端には赤か青の色が書かれています。さ、では先程自己紹介をした順で、クシィ君から引いて下さい」

 

 「おし」

 

 クシィは箱から適当に割り箸を引く。

 

 「あ、青だ」

 

 「はい次、イーマーラ君」

 

 「フフフ、僕と同じチームになった奴は幸せ者だな、ハハハ」

 

 結果、青

 

 そして・・・

 

 

 

 

 

 

 

 青チーム

 クシィ、イーマーラ、サノン、ウェルク、スイナ

 

 (まさかの事態!!)

 

 スイナは青い割り箸を持ちながらビックリ。

 

 (め、面倒臭そうな奴らが揃った・・・)

 

 貴族の子二人に怖い人、なんか政治にうるさい人・・・

 

 「おお、頑張ろうなスイナ!」

 

 「う、うん・・・」

 

 クシィは笑顔、一方あちらでは・・・

 

 「ふん、ユテーリア家なんてイマドキ古い。これからはこのイーマーラ率いるエルガレス家の時代なのさ!!」

 

 「・・・・・」

 

 「って、オイ!」

 

 「・・・・・」

 

 「聞いているのか、ユテーリアの女!!」

 

 「・・・・・」

 

 「オイっ!!」

 

 貴族が言い争い中。

 そして・・・

 

 「・・・フゥ」

 

 ウェルクはつまらなそうにうとうとしている。

 

 そして

 

 「武器は西洋剣、太刀、弓、槍、ハンマー、ナックルダスター、ウィップ、ダガー、クロスボウの9つから選んで下さい」

 

 ヨーランはそれぞれの武器を持ってきた。

 

 で、結果

 スイナ:西洋剣

 ウェルク:太刀

 クシィ:弓

 イーマーラ:ダガー

 サノン:槍

 に、なった。

 

 「ちなみに、ロウソクはチームの五人が揃った状態でないと着火しないように術が掛かっています。それから、万が一ギブアップする場合はこの発煙筒を投げて下さい。すぐに助けに行きます」

 

 ヨーランは発煙筒を皆に手渡す。

 

 「では、いきます。位置について」

 

 (うわっ!!)

 

 スイナは急いでスタートラインに。

 クシィ、イーマーラ、サノン、ウェルク、そして赤チームの五人がスタートラインについた。

 

 「よーい」

 

 スイナは手持ちを確認、西洋剣、発煙筒、ロウソクに火を付けるマッチ、一応持ってきた飲み水。

 

 「どん!!」

 

 ヨーランの合図で一斉に走り出す生徒。

 

 何しろ、このテストは一学期の成績に入るのだ。

 さらに、制限時間は日の入りまで。

 日が沈むと悪魔は活発になるからだ。

 

 かくして、入学初日から聖十字黒白学園のテストは始まった。

 はぁ〜・・・最近、花粉症が酷くてなかなか眠れない日々が続いています。

 今年はいつもより花粉の到来が早い気がするのは自分だけ・・・?

 くしゃみが酷くて大量にティッシュが減っていく・・・・・。

 

 で、次回、スイナ達初のテスト!その行方は!?

 

 はぁ〜、誰か杉の木全部伐採してくんないかな・・・・・(無理だろうけど)

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