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一話 プロローグ


妹は可愛い


ちょちょっと待った、俺は味方だ。本を読むのをやめるのをやめてくれ。俺を死んだ魚のような目で見ないでくれ。

ま、まぁ言いたいことはわかる。突然そんなことを言い出したのならば、「は?まじこいつなんなん?キモ」となるのも大いにわかる。


はぁ………………しかし妹という生き物は本当に可愛い。俺の人生の唯一の癒しといえるだろう。

妹正義!

妹最高!!

妹万歳!!!


世界は妹中心に回ってもいいと思う。そんなことを考える。

可愛い系、クール系、じゃロリ系、丁寧系、厨二系………………考えればいくらでも思いつく。そして俺は平等に愛せる自信がある。


しかし。


しかし。大きな問題がここに一つ。妹がいなければ、妹を十分に愛することは出来ない。もうお分かりだろうが俺は一人っ子だ。切実。


だから俺はひたすら部屋に引きこもっては、妹系のゲームをし、本を読む。そして妄想をする。俺の生活はこれのループといっても過言ではない。



「あぁ………………」

そう、ため息をついて何年だろう。こうやってずっと妹に思いをはせてきた。

神様、仏様、サンタ様!!

クリスマスのプレゼントは、妹がいいです!!


無論こんなことは誰にも言ったことがない。言えるわけない。言ってみたら、なんて考えるだけで恐ろしかった。

なんだか隅の方で俺の陰口を言って、無言で通報するやつまで現れるのだ。

そんなことになってはたまったものではない。思わず身震いさせながらそんなことを考える。

と、そんなわけで、こんなに妹好き好き言ってる割にはろくにすることもないのである。

自分のパソコンを起動させる。シュビィィィィィィィィという無機質な音と共に画面からブルーライトが発せられる。








そして、三年が過ぎた。俺は、久々にパソコンを起動させ、懐かしい感覚を味わう。


あの日、散々妹について自論を悶々と考えていた挙句、何もなかった、あの後。

その七か月後のこと。

俺の、人生の転機となるであろうその七か月後のその日のことを。

俺は、つらつらとパソコンで文章にまとめていった。勿論、ラノベ風に。

本にならないかな、なんて甘い妄想を広げながら。


文の初めは。



あのありがちな言葉を並べて。



「雪の降るある日」


と。

いもうとって正義だよねっ!!

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