プロローグ1
よろしくお願いします
「セャァァア!」
小さい村で色々な人に見守られながら真ん中で決闘をしている少年達がいた。
一人は黒と赤の色がデザインされた大鎌を振るう。右眼には眼帯を着け、髪は白い。美しいほどに真っ白で、眼帯がよく似合う少年。
そして雄叫びをあげた少年は綺麗で輝いた剣を振るう。赤髪にイエローな瞳。目の目元には黒子が出来ている。
この二人の決着はそう遅くはなかった。
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「もうそろそろ終わりにするぞ?」
「まだまだァ!」
ほんっとしぶといな~。
あ、俺の名前はゼクト。俺は少し病気持ちだ。その病名は『厨二病』。いや、病気ではないと思うんだがな。俺はただカッコイイを求めた。眼帯を付けて、この鎌だって自分で頑張って作った。まあ、親父が鍛冶師だしその才能もある程度は受け継がれた。そしてこの鎌と同じデザインのこの服は母さんに作ってもらった。まあこの服は誕生日に貰った奴なのだが、今では愛着している。あ、俺が眼帯を着けてる理由は右眼に魔眼と言うのが埋め込まれている。
後で説明しようか。そろそろ家に帰って寝たいし。
「そんじゃ、また今度な」
そう言い俺は少し鎌を持つ手に力を入れ、鎌を振るう。
そして、『シンザー』―――俺が戦っている相手の名前―――の握っていた剣は遠くに飛ばされた。
あっぶね!今の周りの連中に当たってたらごめんじゃ済まされねーぞ!いやーヒヤヒヤしたー
「ふぅ...んじゃな」
「くそ!」
シンザーは悔しがっていた。周りの連中は分かっていたかのような顔をして去っていった。
ま、そりゃそうか。なんたって俺はこの村で最強だからな。
ん?厨二病だからってバカにしてんの!?いや、本当なんだよな~。...いや、ホントだって!?信じてくれよな!?信じてくれなきゃこの物語始まんねーぞ!?
「あー眠い眠い」
俺は鎌を『消した』。いや、消したと言うより仕舞った。どこにって?それも後でな。
そして俺は自分の家へ向けて歩いた。
数分程で家に着く。なぜ眠いのに外にいたかって?おつかいさ。
まあ、買った物は仕舞ってあるんだがな。
俺は何も無かった所からお肉や飲み物などを取り出した。
やっぱ便利だよな『異空間魔法』。
俺は冷蔵庫に買ってきたものを入れて自分の部屋に入り、ベッドに寝っ転がった。
さて、寝る前に話しとこうかな。
まず、この右眼についてだな。これは魔眼という特殊な眼で百万人に一人がこの眼を持っている。が、魔眼にもそれぞれ色があり、能力が違ってくる。俺のこの魔眼は紫色。能力は対象を動かなくする能力。色々な能力はあるが、俺は見たことがない。
そして、鎌を消したり肉とかを取り出してたけどあれはなんなのか?それは、異空間魔法と呼ばれる魔法の一種だ。魔法は火、水、土、風、雷、闇、光、氷、無、神聖、幻覚がある。俺が使えるのは闇とひと無だけ。魔法は才能と遺伝だな。俺は闇だけが元から俺の魔法だったわけで、火と無は親譲りだな。魔法は勉強すれば手に入るが、5年程勉強しなければ魔法は我がものにはできない。結構この世界厳しいぜ。
後はこの世界についてかな。この世界の名前は『エーデン』。エデンと呼ばれた神が生み出した世界と言われている。実際神なんて本当にいるのか?と誰かが教徒に訴えたところ「神を侮辱するか!」とかでその人は処刑にされた。本当に可哀想で最初の頃は号泣したよ。今でも涙が出るくらいに。
この村についても話そうか。この村は空想村。俺が住んでいるこの村、いや島は空島と呼ばれる。その名の通り浮いている。実際俺もこの目で見てみたけど、すげー魔力で浮いてやがるぜ!って興奮してた。本当にこの島浮かすために相当な魔力が使われていた。でも、その魔力の出現場所は未だ分かっていない。もしかしたら神が浮かしているんじゃないのか?と言う話が広まってきている。まあ、そんな事はないことも無いのか?俺は神がいるなんてあんま信じてないけどな。
っと、長話が過ぎたか、夜になる前に寝ちゃお。うへへへ