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猫の手紙  作者: サシミ
2/28

猫2

何時間探しただろうか………。

暗闇を優しい朝の光が切りさいていく。

正直、俺は諦めかけていた。もう、喋る猫などさほど興味はなかった。ってか、本当にそんな猫はいたのか…

「……………」

頭がボ―とする。眠気だけではない、寒気も感じた。どうやら俺は風邪を引いたらしい。まぁ、当たり前と言ったら当たり前だ。一晩中、寒空の下で動き回っていたのだから。

目が自分の意識に関係なくだらしなく下がってくる。まるで俺………死ぬみたいだ。

「くだら…ねぇ」

最後に耳に聞こえてきたのは、自分の体が地面に倒れる音だった。

…………………………………………………………。

夢を見た。

とても懐かしい夢。

でも凄く嫌な夢。


どいつもこいつも嫌


「!?」

突然、何かに触れられた気がして目が覚めた。

「……………」

なぜか、俺の顔をあの肉球でゴシゴシ洗っている。少し痛い。いや、かなり痛い。隠された爪が顔に触れると激痛が走った。

「何してる、バカ猫」

「アンタのヤスリみたいな顔で爪研いでる」

「やめろ」

「…………」

止める気配は全くない。

仕方なく、ダルい体を起こした。少し退いた猫が残念(?)そうに俺を見つめていた。改めて見ると…………やはりただ汚らしいだけだ。

「何よ、そのバカにしたような目は」

「バカにしてるんだ」


猫の毛が逆立つ。

殺気を帯びた。


「…………」

帰って寝よう

「………」

フラつく足で家を目指す。

「………」

なせか、俺の後を付いてくる黒猫。

「…………」

無視して歩き続ける。

「…………」

……………………………振り返る。

「!!」

少し視線を逸らす猫。

「………」

結局、俺の部屋(6畳)まで付いてきた。どいつもこいつも…………嫌いだ。

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