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猫の手紙  作者: サシミ
10/28

猫10

人間が死を予見する時、恐れたり、抵抗したりするらしい。でも俺は………………。死を受け入れている。この世に未練はないから。

「…………」

男の一人が銃を取り出し、俺を撃った。 バン!………いや、ズドン!だったかな。頭がボヤけて良く分からねぇ。


「ぐぁ………はぁ…」男たちに背を向け、俺は歩く。なんだ………生きたいんじゃん俺。なんか格好悪ぃな。死ぬの嫌なんだ。へぇ………。

血がとめどなく、口から溢れる。

止まる気配はない。内臓から血がもれる度、目眩が激しくなる。もう、どこをどう歩いているのかも分からない。男たちの笑い声が聞こえる。

男1

「くだらねぇ男だな。なんの価値もねぇ」

………………………………死。

俺は過去に一度だけ、死体を見たことがある。殺された奴の顔はぼやけているが、殺した人間の顔ははっきりと覚えている。

「はぁ……あ…は」


地面に倒れる。

とても静かだ。

なんか、…なんでかな。涙が止まらない。


地獄って、どんな場所だろう。

………………………………………………

どこかで子守歌が聞こえる。

とても安心する。

声が聞こえた。

【タケルちゃん、起きて】

それが誰の声か、すぐに分かった。

ゆっくりと…目を開ける。

「ジゴクか?」

「……………」

猫がいた。黒い猫。気品がある毛並みをゆらしながら近づいてくる。

ここは俺の部屋。

…………????

「どうなってる?」

ワケが分からない。アイツは、まるで猫のようにミャ〜ミャ〜鳴いている。

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