シリアス殺しの羅武弧眼さん
僕の名前は佐藤アキト!普通の高校一年生!
そんな僕には、好きな女の子が居る。
「よっすー。アキト~」
家が隣で幼馴染で小さいころ僕をいじめから救ってくれて小中学校で離れ離れになったけど奇跡的に高校で再会した山川ナコ。
僕は、ナコのことが好きだ。
スマホケースだって同じのにしてるし、カバンにつけてるアクセサリーだって少し恥ずかしいけど同じやつだ。
でも……
「なぁアキトー。この動画見てくれよ~」
ナコが自身のスマホの画面を見せようと僕の肩を組んでくる。
その時、胸が少し当たった。
「可愛いだろ。猫。しかも子猫。昨日偶然道に……って、アキト。なんで顔真っ赤なんだよ」
「……なんでもない」
このように、僕は完全に男として見られていないのだ。
この前なんてナコのパンツが見えた。その時も……
「ん?見えたか」
これでおしまい。
同性でももっと照れるって言うか恥ずかしがるでしょ!それなのに一切の無反応!
そういうのに無頓着な女の子って言うことは分かっている。
それでもやっぱり……
ちょっと、傷つく。
僕にはそんなに魅力が無いだろうか。
今となっては僕の方がナコよりも身長が高い。
僕は、そんなにも恋愛対象として見れないのだろうか。
……でも、仕方がない。
なら僕は、ナコの友達という役目を全うするだけだ。
それを、何年でも、何年でも。
僕は、ずっと……
「まだ少し弱いな……」
空から声が聞こえた気がした。
僕はバッと上を見る。
そこには、雲しかなかった。
「ん?どこ見てんだ?見ろよ、猫だぞ」
……気のせいか。
「なんでもない。そういえば、ナコは長毛種が好きだったよね」
「よく覚えてんね。でもそれは幼稚園までで、今はハムスター派だ」
大丈夫。
僕たちは、友達だから。
「おいおいお前、ゴミだるまのアキトじゃねぇかぁ!?」
その時、後ろから声がした。
後ろを振り向くと、そこに居たのは……
「リュウガ……」
全身の血の気が引く。
幼稚園の頃、僕をいじめていた男。
「ひぇひぇひぇ。今でもごみみてぇな見た目は変わんねぇなぁ。おい」
こいつは気弱な僕にゴミを投げつけまくり、”ゴミだるま”と呼んだり、普通に殴ったりして僕をいじめていた。
「ひぇっひぇっひぇ……」
リュウガは身長が二メートル近くあり、筋骨隆々でガラの悪そうな男に成長している。
「そこに居るマブい女はテメェの女かぁ?いいご身分じゃねぇか!えぇ?おい」
「殺してやんよ」
リュウガが僕に殴りかかってくる。
その時、僕とリュウガの間にナコが割り込んだ。
「あぶっ……」
「ほっ」
ナコの拳がリュウガの腹にめり込む。
リュウガは地面に崩れ落ちると、動かなくなった。
……やっぱり、ナコはすごいなぁ。
僕なんかじゃ、釣り合わないや。
可愛くて、強くて、優しくて。
「なんで、ナコは僕なんかと一緒に居てくれるの」
思わず、声が漏れた。
「はぁ?」
ナコが怒った時の声を出す。
そして、僕の胸ぐらを掴んだ。
「お前が、私のことを好きだからに決まってんだろ!!」
そして、大声で僕を怒鳴りつける。
「お前ほど私のこと好きな奴いないだろ!なんで四歳の時の話覚えてんだよ!趣味も歩幅も全部私に合わせて!それなのに、僕なんてとか……」
ナコの目のふちに涙がたまる。
「そこまでだ」
その時、先ほど聞こえた声がした。
その声は低く、威厳がある。
「私は羅武弧眼……ラブコメを司る神だ……」
「ら、羅武弧眼……?」
聞いたことがない神だ。
なんかそういうのの名前ってゼウスとか天照大神とかじゃないのか?
しかも司るのラブコメって……現代すぎるし範囲も狭い……
「私はギャグが主体のラブコメが好きなのだが……まぁいい。こういう平凡な日常系ラブコメにも破壊をくれてやろう」
その時、空が光った。
「シリアスの原因破壊ビーム!!!」
周囲が白い光に包まれる。
そして、リュウガは死んだ―───
「ナコ、今のは……」
「…………」
ナコは何も喋らない。
「ナコ……?」
「うわああああん!!!」
ナコが泣きだす。
「なんでお前一生告って来ないんだよおお!!」
そして、慟哭した。
「私頑張ったよ!?わざわざ帰ってきたし、パンツも見せたし、胸も当てた!!なのになんで告ってくれないの!?結局好きじゃないの!?ねぇ!!」
ナコが泣きじゃくりながら僕に縋りつく。
「ねぇ、私アキトが好き。アキトが私のこと大好きだから、私もアキトが好き」
「告白してよ」
ナコの顔が僕の目の前にある。
「す……」
「好き、です……」
そして、僕たちは付き合
「キスをしろ!!!」
「へ?」
「私はラブコメにあるちょっとエッチなキスシーンが大好きなんだ!!」
「ちょっとエッチなキスをしろ!!」
僕たちは歩きだす。
でも、その一歩は今までと少し違っていた。
羅武弧眼。
ラブコメにシリアスはいらないという、ラブコメ過激派の神。
ラブコメはシリアスのおかげで物語に深みが増すということを、彼はまだ知らない……
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