ゆりな
以前、拍手お礼として置いていた小話になります。
『紺碧の月桂樹と鳥』の序章の前話です。
ウー ウー
ピーポー ピーポー
ザワザワ ザワザワ
「交通事故だってさ」
「歩道を歩いていた女性に車が突っ込んできて…」
「飲酒運転らしいぞ」
「女性は何かを庇ってモロに…」
「事故直後、子どもの泣き声を聞いたって人がいるらしいよ」
「えっ?でも子どもなんて、救助された?」
「事故に遭ったのは女性だけらしいよ」
「なにそれ…こわっ」
「女性は返事が無く、動かなかったから恐らくは…ね」
◆◆◆◆◆
「今日は百合奈の好きなハンバーグにしようか?」
「やったー!ハンバーグ!」
ブワーン
「やっ、車がぁ!百合奈!」
おかあさん…
『さあ、こちらへおいで』
おかあさんなの?
どこ?
『こっちだよ…さあ、こちらに手を伸ばして…』
おかあさん?
手をつなぐの?
おかあさんの手…
『さあ、手をこちらに』
「これ、おかあさんの て じゃない!」
バチン☆
ドサリ
いたい!
ここはどこ?
おかあさん?
「おかあさん!どこぉ?どこなの?」
『***** *** **. **** **?』
(泣かないで。どうしたのかしら?)
だれ?
なにをいっているの?
がいこくのひと?
『*** ** ****** *** ****. *** ***?』
(私はここの家に住むマリアンヌ。あなたは?)
うわぁ〜ん、ここ、しらないとこ。おかあさんもいないよぉ〜。
お読みいただき、ありがとうございました♡