幕開けと友達**挿絵あり
さてさて、
地獄のようで天国のような朝を味わった俺は、学校に向かって歩いていた。
…………………。
いや、すいません。
俺、友達少ないんで一緒にいく人いないんだよ。
え?なんか話せって?
特に話すことないなー。
あぁ
そうだ、ロキのことなんだが
あのとき、トールと出会ったとき、
トールがロキのことらラキって言ってたの覚えてるか。
どうやらラキってのはロキの本名らしい。
ロキが言うには、
「私達神にも寿命があるんですよ。だからこうやって、親から子へとロキの名前が受け継がれているんですよ。」
今のロキは、3代目と聞いた。
ちなみにロキには兄さんがいて、そいつがかなりの問題児だとさ。
ってなことを話しているうち、学校に着いた。
学校
「おはよー、ろっきー!」
「おはよー。」
俺のことを変なあだ名で呼んだこの男は、
柄澤 拓 からさわ たく
性格は一言で言えば、
重度の変態☆
まぁ仲のいい友達だ。
「なぁなぁ、今日めちゃくちゃ可愛い転校生が来るんだってさ!!」
ほら来た。
こいつの情報網は、半端なく広い。
おそらく、二つ先の町の情報まで持っているに違いない。
だから、
ロキのことがばれているのは、予想の範囲内だ。
「あ、そう。」
「え、反応薄くねぇ?」
拓は、ポカーンとした顔になった。
「興味ねぇよ。」
「なにいってるんだよ!!美少女だぞ!!」
うぅー、しつこい。
女だとすぐこれなんだよなー。
「どうしたの、大賀くん?」
「ふぅえ!?」
おーと、変な声が出てしまった。
驚きすぎて心臓が飛び出るかと………。
「ど、どうもないけど……」
「そう、ならよかった。元気なさそうにみえたから…。」
目の前に現れ、優しい声をかけてくれた天使、いや神様、
綾瀬 和 あやせ のどか
性格は一言で言えば、
マジ天使
女の子として完璧すぎるくらい
あと優しい、
まだあるが、省略、
とにかく
一言じゃ表せない魅力を持っているのだ。
「心配してくれてありがとな、綾瀬。」
「う、うん///HR始まるから、」
やっぱり、かわいいなー////
ガラガラ
「よし、席つけー。」
先生が入ってきた。俺は席につく。
さぁ運命のときだ。
やつは、このクラスにくるのか、
来たら地獄、来なかったら天国だ。
さぁ!!!!コオオオオイ!!
「今日は、このクラスに転校生が来ます。」
おおおおぉ
イヤァァァァァァァァァァァァァ!!!!
やだやだ!!!!!
俺の天国がぁあぁぁぁぁ!!
ユートピアがぁぁぁぁぁぁ!!
「ほら入って!」
ガラガラ
「あれ?」
勘違いしていた。
てっきり俺はロキかと思っていた。
まさか
男が入ってくるなんて
「浅蔵 勇です。趣味はネトゲ、好みはツインテールが似合う人です。」
なるほど、
これはこれで嫌だ。
てかさっきまでの歓声はどこいった。
男子陣は静まり返り、女子陣はため息を漏らしている。
浅蔵はそれを察したのか、涙目になってる。
さすがトールの代理人
性格似てるなー笑笑。
しかしまぁ、これで無事俺の学校生活は守られ…
「あともう一人転校生がいます。ほら入って来て。」
なぬっ!?
このパターンは予想していなかった!!
や、やっぱり、あの人だよね?
ガラガラ
「大賀 ロキですーー!よろしくお願いします!」
で、ですよねー(泣)
その瞬間、一斉に男子陣がうなり声をあげた!!
うおおおおおおおおおおお
拓なんか、顔面が崩壊するほどにやけてる。
それほどか?
ロキは、にっこりスマイルのまんま、俺の方へ顔を向けた。
今このとき、新たな嵐の幕開けを感じさせたのであった。
そのころ、秋葉原に大型の魔方陣が現れていた。
その回りに大型の雷雲が渦巻いている。
凄まじい力のうねり
その真ん中に
天使がいた。