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一応言っとくが俺の親は神様の敵だぞ?  作者: トミー
春:綾瀬の心は晴れ模様?
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友達~best friend~

ネタ切れヤバイって!!

綾瀬の目から光が完全に消えた。


「!!!!!!」


魔力が目に見えるほど上昇し、狐の耳と九本の尾、


巫女服を象った姿となった。


平常時ならば、「巫女服最高ヽ(*´∀`)ノ」と自然と口に出ていだろうが、


はっきり言って今は、恐怖の象徴を現しているようにしかみえない。


「弘樹、一応遺言聞いとこうか?」


「……ピスタチオ食べたかったでお願い」


「おぉ、死ね」


そんなやりとりをしていられるのも、


すこし慣れてきたのか、それともコイツと一緒にいるからなのか、


どちらにせよ、ホントに助かっている。


会ってまだ一ヶ月ほどしか経っていないのに、


あの浅蔵よりも親近感が湧いてくる。



というか、ただ緊張感がないだけなのかも知れない……。



こいつの無駄に明るい雰囲気がこんなところで役に立つとは……。


「ったく……何やってんだか、俺は」


唐沢だって、


苦しんでいた、


ずっと前から綾瀬のことを知っていたのに何もできない悔しさは、


きっと…………俺以上だろう。


だから俺がこんなところで立ち止まるわけには行かない。


俺にしかやれないこと、


そして、


俺たちにやれること!!


「うおおおおおお!!!!」


「ギャアァァァァァ!!!」


俺の雄叫びと同時に妖狐も唸りを上げた。




右手が輝き、出現した青い結晶が何かの形を象っていく。













夢想の幻拳 ー心銃モードー















光が弾けて、現したエクスカリバーの姿は、


大型のスナイパーライフルであった。




「ロックオン」


スコープを覗き、銃身を綾瀬に向ける。


ずっしりと重みが肩にかかり、


ごつい金属音がガチャガチャと鳴り響く。


視界には赤い十字線、その真ん中に、


綾瀬の心臓部分に標準が合っている。


俺の意思を映し出した鏡であるこの武器、


だから、どんな形で出てこようと驚いたりしない。



綾瀬…………。


目を閉じると、一瞬にして流れていく彼女と過ごした日々、


最初に会ったあの日のことを………。





「今行くよ」


日が沈み、景色がかすむ小さな町、


その中の小さな公園で長い銃声が響いた。





















「………………」


何もない。


「…………………」


何もない。


「…………………」


私には何も……。



私は罪深い、この世にいてはいけない、


死にたい、殺して、殺して………。




「死にたいなら僕が殺してあげるよ」





かすかに見える人影、


少年のようだ。


でも、なんでこんなところに人なんて……。


いや、よそう、


考えるだけ無駄だ。


私を殺してくれるなら、それでいい。


「ふふふふっ♪」


近づいてくる、少年の姿が、


同時に周りの景色も暗くなる、


突然、寒気が襲ってきた。


だが、そんなこともすでに懐かしく感じれる。


もう私は死ぬのだから………。














「綾瀬ぇぇええええええええ!!!!」


頭の中鳴り響く大声、


あ………や………せ…?


「あ……」


顔を滴る涙、


この声は………、


懐かしくもあって、そして一番大好きな人の…………。


「ひ……ろ…きくん……」


自然と彼の名前を口に出していた。


私は、どれだけ顔をクシャクシャにして泣いているだろうか?


見られたくない、


でも一向に涙は止まる気配はしなかった。



「弘樹くん!!!」


「綾瀬!!大丈夫か!!今助けてやるからな!!」


弘樹くんがこっちに向かって走り出した。


私も彼の方へ走り出す。




弘樹くんとの距離が1mを切ったぐらいだった。





「ぐわぁ!!」


弘樹くんは、いきなり後方へ吹き飛んだ。


「弘樹くん!!大丈夫!?」


「いってぇ……なんだ、壁か?」


どうやら私と弘樹くんとの間に見えない壁があるらしい。


弘樹くんは蹴ったり、殴ったりしているが壊れる気配はない。


「弘樹くん、無理しないで!!」


「駄目だ!!絶対死なせたりしない」


「!?」




「聞こえたんだよ、お前の心の声が……、死にたいなんていうなよ、お前が死ねばどれだけの人が傷つくと思ってるんだよ……」


「なぁ、綾瀬……、俺は、俺にはガキの頃の記憶がないんだよ、でもな、なんとなくなんだが……それは本当は忘れちゃいけないことだと思う、なんか罪悪感に駆られるんだよ、きっと、悪いことしたんだろうな」


「そうだよ、人は生きてりゃ間違いはおこすし、苦しみや痛みを他人に与えてしまうこともある、それでも生きていくんだ、その支えが友達っていうもんじゃないのか?」


「弘樹くん……」


「だから、この壁を取り去ってくれよ、心の……壁を……」


















「ギャアァァァァァ!!!!!!!!!」




青い光が綾瀬から飛び出し、


綾瀬を覆っていた魔力が消滅した。


「お疲れチーン☆」


落下していく綾瀬をロボットで受け止める唐沢、


その横には、座り込んでいた弘樹が笑顔で眠っていた。




















「で、ホントにもう大丈夫なんですか?」


ロキが上目遣いで顔を近づけてくる。


いい加減この距離にもなれたい、


いちいちドキドキしてちゃたまったもんじゃない、


えーと、


今俺たちは、あるカフェで集まって勉強会することになっている。


表向きはそうだが、実際は綾瀬の体調を確認するためということだ。


父さんがいうには、幻獣に取り付かれた人間が生還する事例は非常に希らしく、


精神の一つや二つ侵食されていてもおかしくないらしい。


というわけでこうなったのである。


「あ、来たよー、綾瀬さーん!!」


「ロキちゃん!!おまたせ!」


俺の目の前に綾瀬が座った。


そして横にはロキと……、


「なんで、あなたがいるんですか?」


「あら、私が来ちゃ悪いかしら」


「いや、俺的な最高にしあわ…」


「それ以上、口開かないで頂戴♪」


「はい」


怖い…、こんな優雅で美しいカフェで剣なんて出すもんじゃありませんぞ!!


「で、綾瀬は調子どう?」


「調子?いつもどーりだけど……」


「そうか、まぁ昨日のこともあったしな、気をつけろよ」


「昨日?」


ん?綾瀬の様子がなんかおかしい、


気のせいか?


「弘樹さん、綾瀬さんのことなんですけど、」


「ん、なんか様子がおかしいよな」


「その、多分記憶喪失だと思われます」


「なぬ!?マジか!!」


た、たしかにあれだけ怖い目にあえば、


記憶喪失にもなるだろうけど……。


気づくの早くねぇーか!?


「あ!!ごめんね、弘樹くん、お母さんに呼び出されちゃった、帰るね!!」


「あ、あぁ」


って速っ!?


もう五十m先の曲がり角にたどり着いてる!?


あんなに速かったっけか!?


「さて、ひろちゃん、あなたは覚えてるかな?あの時、私にしたことを」


「へ?」


というわけで、身に覚えのない罪をきせられて、マリにボコボコにされた俺でした。


















「急いで帰らなきゃ」


私は駅をでて五分ほど走り続けている。


それでも、まだ十五分ぐらいかかりそうだ。


「あれ?」


目の前に一匹の狐が、姿を現した。


「どしたの?迷子なのかなー」



狐は大きくあくびする。


「ふふ、どこにも行くところないの?なら私のところに来ない?」


手を伸ばすと、狐は腕に乗り込んでくるまった。



「ふふ、じゃあ、行こうか」





私はそのこを抱えたまま、再び走り出した。













一人じゃ乗り越えられないことも、


誰かと、例えば友達なんかと一緒なら乗り越えられる。


そう確信したんだ。


だから私はこれからもずっと………。

まぁ、とりあえず、終わりです、


次は頑張ります。

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