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一応言っとくが俺の親は神様の敵だぞ?  作者: トミー
春:綾瀬の心は晴れ模様?
23/26

覚醒と覚醒

全面真っ白な部屋の中、


この俺、大賀弘樹は唐沢が操るロボットの爆弾に襲われた。


爆炎と黒煙が部屋を包みこむ。


「ははは、いや( ・∀・) イイネ!」


唐沢は立ち上がって、


高笑いを上げる。


そんな中、ひとり呆然としている男性がいた。



いつもスマイルを絶やさない爽やかな雰囲気をお持ちの真庭さんだ。


しかし現在、彼には笑みが消えていて、


目を見開いている。


驚きのあまりにしばらく固まっていたようで、


やっと口を開けた。



「あ、あなた……何やってるんですか!?」


「何ってなんだよ、俺はやることはやったぜ」


「いや、普通にやりすぎでしょ!!」


「あのね、やりすぎもクソもないだろう?」


唐沢が振り返った。


その顔はいつものおちゃらけた表情ではなく、


真顔であった。




「あいつはまだ知らない、もう神々の戦いの始まり、そして激化してきている、これ以上の甘さは逆にあいつを危険にしてしまうだろう」




それでも納得がいかないようで、


真庭は顔をしかめながら反論を口に出した。


「し、しかしな、大賀くんが死んでしまったら元もこもないだろ!!第一、この修行は守りの強化だぞ!!」


「だからって、手加減するわけにもいかないんだよ!!」


不毛の言い合いが続き、


そろそろ俺の耳も痛くなってきた。


もうここらへんでかっこよく登場してもいいだろう。


「おいおい、勝手に俺を殺すな」


立ち込める煙を吹き飛ばし、俺は姿を現した。


「ロッキー!!いやー、やっぱ生きてたか!!」


「ふざけんな!!お前ほんとふざけんな!!」


「大賀くん、きみ、それ………」


真庭がおれのほうに指をさして、


驚いている。


いや、正確には…………



俺の周りに浮いている四枚の板のことだろう。


「真庭さん、これで修行完了すよね」


この四枚板の正体、


それは 夢想の幻拳エクスカリバーによる守りの意思を具現化した姿、


その防御力は、唐沢が打ったすべてのミサイルを無傷で弾き返すほどの強固さである。


「な、なるほど………たしかに夢想の幻拳特有の光を示しているし、納得です、でも……」


「でも……?」


「…………修行はまだ終われないんですよ、その盾の性能を確かめなくちゃ、もしかしたら弱点があるかもしれないからね」


「なるほど」


俺は唐沢の方に視線を移した。


どうやら敵方もやる気満々のようだ。


四枚の板を空中に規則正しく配置して、


俺も臨戦態勢にはいった。


唐沢が笑い、


俺も笑った。


唐沢の指が高速で踊りだし、


ロボットが不規則に、


そして高速に動き出す。


あれほど複雑な動きをさせられる唐沢にすこし驚きを覚えたが、


今回は冷静に頭を働かせた。




ミサイルを打ち出すロボット、


全部で八発、



確認し終えた俺は



右手を動かして、板を操作する。



ミサイルは全弾、盾により防がれ、


再び黒煙があたりを包んだ。


視界を塞がれた二人は一時硬直状態に陥った。





黒煙が晴れた途端、おそらく勝負が決まる、


俺はそう確信していた。


負けるのは俺だが…………。


唐沢も同様のことを考えているだろう。




この俺と唐沢の決定的な差が存在している。


それは、


攻撃範囲、




唐沢の方が圧倒的と言っていいほど有利だ。


ミサイルの射程は、詳しくは分からないが、少なくとも俺の大剣よりはある。


つまり、


俺の姿がやつに捉えられたとき、


すべてが終わる。













「見っけ♪」


唐沢の声が重く響く。


間髪開けずに、ロボットに指令を与えて、



消音ミサイルを打ち出した。


本来のミサイルの騒音は聞こえず、


その姿はまさに暗殺者そのものだった。


距離は段々と縮まり、死へのカウントダウンがはじまる。













いつもならこのミサイルに気づくこともできずに、


俺は無様に死んでいただろう。


それは確信できる。


だが今、俺の頭は危機的状況と能力使用下にいるため非常に冴えきっていた。






例えば、


この状況から唐沢から一発逆転する策を一瞬で思いつくとか…………









「なに!?」


予想だにしない俺の行動に二人は驚き、


声を合わせた。





黒煙を切り裂き、


光へと猛烈なスピードで飛び出す。


その姿は、サーファーをイメージさせている。


四枚の板のうち三枚は宙に浮いたまま、


そしてもう一枚はなんと俺が乗っている。






















夢想の幻拳で作り出した盾は、


防御力は高いものの、


機動力の低下、


すなわち俺自身の身体能力強化がまったく機能されなくなってしまったため、


攻撃に転じることが難しくなった。


唐沢はそのことに先程のミサイルで気づいていた。



だから、不可避によるミサイル攻撃を仕掛けてきた。



盾をすり抜けられれば、自らの身体能力では避けられない。


これは圧倒的防御力への代償であろう。





そこで俺が考えたのは、


四枚の板の浮遊力の利用、


どうやらこの板は、


かなりのスピードで操れるようであり、


動きも細かくブレがない。


ということなので、







俺はスケボーのように乗ってみることにした。




板の機動力はかなり期待できるし、尚且つ守りながら相手に近づくことが可能になる。



だがほんとに思いつきなので、


難点があった。


バランス感覚だ。


何度もいっているようだが、


身体能力強化がない今の俺には、


なんの力もない。


というか常人よりも運動神経が悪いため、


バランスが非常に危うい。




そこで残りの三枚を利用する。





カッコ悪いが落ちそうになった瞬間、


自らその場をジャンプして、


別の板に乗り移る。


それを繰り返し、敵に近づく。



これが俺が考え出した戦い、












「それで勝ったつもりか?」


ロボットが遠隔操作によって、


俺の方へと突進を開始した。


さすがにこの攻撃を受けるのはまずい。


盾を二枚、ロボットの横に配置して、


もう一枚はバランスを取るために手すりのような役割を与えた。


ヴウゥンと低い振動音が鳴り響き、機手にライ○セーバーのような武器が装着される。


一瞬、かっけえぇ!!と男心をくすぐられて、心を乱したが、


すぐさま戦闘モードに切り直した俺は、


敵の動きを観察する。


直線状に近づいてくる。


スピードはかなりのものだが、


単調な動きは俺でも読める。



ロボットが構える。




ライ○セーバーが俺の頭を掠める瞬間、


横飛びをして、攻撃をかわす。


ミサイル攻撃をされたら、


さすがに避けようもないが、


今はその心配はない。


先程配置した二枚の盾が、


ちょうど発射口の手前にあるからだ。


「大したことないな、見た目だけかよ、そのロボット」


「ふん、そんなこという割にはまったく攻撃できてないじゃん」



「それはどうかな?」


直後、唐沢の表情が変わる。



今まで絶え間なくロボットに指示してきた指も止まり、固まった。


「へー、俺の後ろを取るなんてやるじゃん」


言葉の通り、唐沢の背後には、盾の最後の一枚が浮かんでいた。


「俺に気を取られすぎだ、それがお前の敗因」


俺はこの作戦を盾の生成に成功した時に思いつき、実行していた。


簡単な仕掛けだったが、


それでも敵がかかる自信もあった。


おそらく気のせいかもしれないが、


夢想の幻拳を発動している間は、


頭も良くなったりしているのかもしれない。








「唐沢くん、君の負けです、ロボットを止めてください」


真庭が沈黙を破り、口を開いた。


唐沢は無言で機械類を片付け始める。


俺に負けたことが相当ショックだったようだ。


「まぁ、これで無事修行は終わりだな」


背伸びをしつつ、階段を目指し歩き出す。



時間は8時半、


いい子はもう寝る準備をしている頃だろう。


地下から我が家に戻り、水を一杯飲み干す。


「疲れたー」


息を大きく吐き出し、水を入れたコップを机に置こうとしたその瞬間、



ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!!!!



コップから水がこぼれ、地面が揺れる。


幸い短い揺れであったので家のものは何も落ちなかった。


しかし、珍しい、


この辺は地震が起きることはほとんどないのに………


何事もなかったように、


俺は洗面所で顔を洗い出した。












何故か頭の中のもやもやが消えない。



消そうと消そうとする度にいいのか?

これでいいのか?と心に問いかけてしまう。


まぁ、疲れが溜まってるから、イライラするんだろうな、









「大賀くん………」


真庭の声だ。


どうやら彼も上に上がってきていたらしい。


「なんだい?疲れてるから手短に」


「綾瀬くんが、幻獣化した」














「は?」




























公園に一匹の狐が舞い降りた。

久しぶりの投稿、


文がおかしい

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