花火
なぜだかわからないけど 高揚を引き連れてくる夏
気温が上がるに連れて気分も盛り上がるのか
それとも気分が盛り上がるに連れて気温が上がるのか
いつも振り返ったときに長い夏だったと思うのは
そんな騒がしい暑さに時間も動きを緩めたからだろうか
今年の夏も長くなりそうだと 梅雨のうちから高揚を感じ
すでに涼を求めて扇風機をつけたり エアコンもつけたりして
さらには瑞々しい曲を流したりなんかして もうぼくは夏を求めているんだな
あぁ 花火はまだかな
夜空に零れ落ちる火の花に 土手の芝から思いを寄せて
友人たちとただすごいすごいと言い そのうちに黙って
あぁ 花火の間に流れる時間とはなんて美しいのだろう
あのゆっくりと流れる時間を一番彩っているのは 花火が散って 次の花火を待つあの時間なのではないだろうか
もしかしたら夏を待つということも それと似ていることなのかもしれない
少し扇風機とエアコンを止めようかな
あぁ 暑いなあ
もう 夏になる
吹っ切れて書いた一作。