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第2章 婚活パーティーという戦場 ——“誰かに選ばれる” 訓練は、自己肯定感を削り取る

私が婚活で一番はじめに挑戦したのは「婚活パーティー」に参加することだった。

昔は "出会い系サイト” というものが流行っていて「危ないからやっちゃダメよ」と教えられて育った私にとって、マッチングアプリも「急に知らない人に会う」という点で同じだった。

私が婚活をはじめた時代はまだマッチングアプリというものが主流ではなかったし、婚活をしているということを誰かに知られてしまうかもしれないという恐怖もあった。

その点、婚活パーティーなら1対1で会わなくて済むので危ないこともないだろうし、一度にたくさんの人と出会えるので効率が良いと考えたのだ。



◆戦場のルール:プロフィールカードと第一印象の勝負

婚活パーティーにはいろいろな種類がある。

① 回転寿司形式:1対1で数分ずつ全員と話す

② 合コン形式:グループ単位で席を移動

③ 司会付き立食形式:話す時間を運営が区切ってくれる

私が参加したのは大体この3つの形式のもので、その中にも「中間発表があるもの」や「最後にマッチングしたカップルの番号が発表されるもの」、「マッチングなどを運営が仕切らず、フリータイム中に自分で連絡先を自由に交換して良いもの」「パーティー終了後マッチングした相手としか連絡先を交換できないもの」など多種多様だった。

婚活パーティーの第一関門は「プロフィールカードの記入」だ。

私は何度も試行錯誤して、最終的に “婚活プロフ職人” と化していた。丁寧に綺麗な字で書くと男性に褒められた。初対面の相手と会話するときのきっかけになればいいだけなので簡単に記入すれば良いのだが、適当すぎるとやる気がないように思われるので難しい。

このプロフィールカードを初対面の異性とお互い交換し、会話をスタートさせる。質問し合う中で、プロフィールカードに書ききれなかったアピールポイントを話せるようにしておくのが良いだろう。そうすれば案外婚活パーティーで異性と会話する10〜15分という時間はあっという間に終わってしまう。

よく「そんな短い時間で自分の良さは伝えられない。」と言う人が居るが、その短い時間で相手を不快にさせないことが一番重要だと私は思う。

たしかに良いところを見つけるには時間がかかるが、人を不快にさせるのは一瞬でできてしまうのだから。

第一印象は数秒で決まる。服も笑顔も武器だった。

人間の第一印象は数秒で決まると言われている。

つまり基本的には「視覚情報」のみで、自分がどういう人間なのか、ある程度の判断をされてしまうということだ。何を話すかよりも、いかに相手に良い印象を与えるかという点で「身だしなみ」が重要になる。

また初めて会う相手に対して「笑顔」で接することも大切だ。面接官のように神妙な面持ちをしていては「もっとこの人と話したい」なんて思ってもらえない。婚活パーティーは出会いのきっかけであって「もう一度会いたい」と思ってもらわなければ意味がない。

女性は男性を、男性は女性を求めて婚活パーティーに参加しているのだから「女性らしい」「男性らしい」服装で参加することが大切で、自分が着たい服を着るより、相手が自分の服を見てどういうイメージを抱くか想像して選ぶ必要がある。

そうすることで第一印象が決まる数秒で「ナシ判定」されることは防げるだろう。

私の婚活ノート:修行と研究の記録

私は毎週2〜3回婚活パーティーに通っていた。

いろんな種類の婚活パーティーに参加することで自分がどの形式に適しているのか、どの形式にどんな異性が多いのかを調査していたのだ。開催曜日、開催地によっても様々だったので、参加した婚活パーティーにどんな人が来ていたのかを “婚活ノート” に記入してデータ収集をしていた。そして自分の傾向も合わせて分析するようにしていた。

★17:30~18:45。新橋。月曜日。男性3:女性3

①国家公務員43歳

②運送業ドライバー36歳

③不動産業43歳

【気づき】

1対1でまだ合計15分しか話してないのに元カノの話をしてくる①さんはこじらせてる認定でいい?

社内恋愛って、別れた次の日気まずいよねーって知らんわ!!



★19:30〜21:00。新宿。木曜日。男性6:女性6

【気づき】

男性も女性もどっちも厳しい。お友達になりたい男性も女性も居なかった。

常連っぽい人達が来ていて、もはやサークルみたいになっていた。あとなんか変わっている人が多かった。前回同じ主催のパーティーにも参加したことあるけど、その時は金曜日だったからかもう少し盛り上がった印象。

【総括】

本日は修行。私は経験を積んだ。

苦行に耐えた私は、明日から今日よりもっと強くなれる。

★17:30~18:45。有楽町。火曜日。男3:女5

①食品製造工場勤務44歳

②システムエンジニア35歳

③広告代理店管理職43歳

【気づき】

月曜日より女性の参加者が増えたが、男性の参加人数は変わらず。時間帯が早いからだと思われる。ただ月曜日よりしっかりとした人が多かったので修行ではなかった。

昨日は中間印象カードに誰も書かなかったけど、今日は全員の番号を書いてみた! 2人の男性から第1希望をGETしていたらしく、2巡目でも2人の男性とお話できた。

ちなみに男性1番人気は③広告代理店管理職の方。たしかに話しやすかったけど、わざわざ職業のところに「管理職」と書くところとか、「四大卒」とか「年収800万円〜」とか、いちいち書き方がめんどくさい。自分のことをアピールしたい割にそこまで詳細に書かない感じがプライド高そう。

②の人はすごくいい人なんだけど顔がタイプではなかった。

とりあえずメッセージをやりとりしてみて考えよう。

★14:30〜16:00。池袋。日曜日。男7:女7

年齢幅:男23〜42、女21〜40 ※男性32歳が最年少参加だった。

【気づき】

・いつもとは違うエリアの婚活パーティーに参加してみたが、今日は私の年収より低い男性が多くて驚いた。

・年齢幅が広いとき中間くらいの年齢の人が多く集まると思って居たけれど、実際は年齢の上限ギリギリの人の参加が多いようだ。男性37歳くらいまでの街コンにしか参加しないようにしよう。



★11:15〜12:45。上野。日曜日。男7:女8

年齢幅:男28~41、女28~41

【気づき】

めちゃくちゃ当たりの婚活パーティーだった。参加していた男性はみんないい人たちだった。友達と一緒に参加したが、友達も見事にマッチングした。私もマッチングしたので今度食事に行くことになった。楽しみ。

★16:00〜17:30。渋谷。土曜日。男性8:女性8

年齢幅:女性23〜34歳、男性27〜38歳

【気づき】

女性最高年齢での参加のため、マッチングはなかなか厳しいかなと思っていたけど、3人に連絡先交換を希望してもらい、1人マッチングできた。

マッチングしたのは第二希望の方で、受け身っぽいのでとりあえずメッセージをして様子を見ることにした。

第一希望の方からは2巡目のときに直接連絡先を聞かれていたので、彼は別の女性とマッチングしていたけど、望みは捨てずにお礼&良ければまたお会いしたい旨をメッセージで送っておいた。

マッチングしなかったけど2巡目で連絡先を聞いてきた男性が「もう僕との恋愛は難しいですか?」とメッセージを送ってきて困る。

その言葉のセンスでは難しいです、と伝えたい。

★19:30〜21:00。下北沢。日曜日。男性3:女性5

年齢幅:男性27歳~38歳、女性27歳~35歳

【気づき】

・男性の結婚願望の欄を確認してみると『今すぐしたい』『1年以内にしたい』に〇を付けている人は、お料理や家事についての質問がとても多かった。『良い人がいれば』とかの人は、逆に一切触れてこないと感じたので、そういうところでも結婚願望のある男性かどうか見極められそうと思った。

・「遠慮してしまう」 「恥ずかしくて声がかけられない」 ってその瞬間は自分にとってとても重大な事だが、 その少しの努力が「結婚」に結びつく可能性があると考えたら、怖気づいている場合じゃない!

待っているだけじゃあかん!!

★19:30〜21:00。東京。土曜日。男性2:女性4

※当日男2名ドタキャンと説明された

【気づき】

これは完全に不発。

1人はなぜか群馬から片道2時間かけて参加していた。今後お付き合いすることが難しすぎる。もう1人も顔は整ってはいたし、映画とか漫画とかめちゃくちゃ趣味は合いそうだけどメッセージのやりとりが……

「今日はありがとうございました。」

「こちらこそありがとうございました。」

「いえいえこちらこそありがとうございました。」

という感じで全く進展せず。私から頑張ってメッセージのやりとりをするほどでもないなと判断したので終了させていただいた。

とりあえず今日出会いの場に行くっていう行動を起こした自分、えらい。

同じテーブルになった女性が38歳で、先月末に10年以上付き合っていた彼氏と別れたという方だったが、笑顔で話題を提供してくれて隠さずいろんなお話をしてくれていて、とても美人で刺激になった。

「これ以上付き合っていても先がない」と彼氏とはお別れしたそう。

美人でスタイルも良いし気立てもよくて……なぜそれでも男は結婚に踏み切らなかったんだろう。本当に馬鹿すぎる。私が結婚したいくらいだった。

ちなみにパーティーのあと「2人で反省会しませんか?」と誘ったらとても喜んでくれたので、近くの居酒屋で飲み直した。盛り上がりすぎて1時間くらいのつもりが2時間くらい話し込んでしまった(笑)

他にも……

≪例≫

・立食パーティー形式だとかっこよくて背が高い人が多いが、結婚に対しての真剣度は薄いような気がした。恋活向き。

・立食パーティー形式だと女性も美人が多いのでライバルが強すぎる。

・案外みんな周りを見ていて、タイプじゃない人に冷たくしていたりすると人気が落ちる。

・男性はやっぱりジャケットを着ているときちんとした清潔感ある印象に。

・運営のスタッフが誰よりもかっこいいとやる気が半減する。

・マッチングしたい人が居なかったら無理してマッチングしなくていい。

・10人以上と話すとさすがに疲れる。

・自分が話したい男性が居たら自分から声をかけないと、声をかけられるのを待っている間に他の女性に取られてしまったり、自分が他の男性から声をかけられたりして永遠にお話ができない。もっと時間を有効に使えるようにしなくては!

・今日来ていた女性の服装がかわいかったので真似しよう。

・面接みたいな質問の仕方をしてくる人が居たから自分は気を付けよう。

・自分から「少し話しませんか」とフリータイムで声をかけてきたくせに、「何か僕に質問ありますか?」と会話を丸投げされたのはつらかった。

こうしてデータを蓄積していくことで「実はこの運営会社のパーティーばっかり行っているな、自分に合っているのかな」とか「やっぱりこの時間帯は当たりが多い」とか「私のタイプの人はこのエリアに多く分布していたのね」とかいう気付きがあったりするので私はオススメしておく。

しかし、本来はこんなに情報収集する前にさっさと結婚相手を見つけるべきである。



それでも恋愛に発展しない理由:お見切りと違和感の連鎖

私が参加した婚活パーティーでマッチングした中で、特に印象深かったお相手3名について紹介しておく。


【婚活パーティーでマッチングした男①】

休日なのに婚活パーティーにスーツで参加していたのが印象的で、かなり結婚に前向きだった。マッチング後は連絡先を交換するのみで、後日飲みに行きましょうということになった。2週間後くらいに日程がようやく調整できたので再会したのだが、やっぱり好印象で、あと数回会ってみてもいいか、という気持ちになったのだが、彼はお酒がまわってきたのか「こんなに良い人と出会えてうれしいです!」「本当に僕は運がいいです!」を連発。

それが私にプレッシャーを与えた気がする。

その1度目のデートのあとから、写真付きでメッセージが来たり、朝は「おはよう」、夕方は「おつかれさま」、夜は「おやすみ」などこちらがメッセ―ジを返信していなくても熱心にメッセージを送ってくれた。

しかし、私としてはまだこの人にそこまでの感情を抱いていなかったので「温度差を感じるなぁ」と思ってフェードアウトしてしまった。

悪い人ではなかったのだが、あまりにも熱量に差があると、その気持ちに応えられない罪悪感で、私は逃げ出したくなってしまうようだ。

【婚活パーティーでマッチングした男②】

参加人数が少なかったので、気になる人が居なければ番号を書かないで提出してもよかったのだが、この時の私は前向きだったので「とりあえずマッチングして食事をしてから判断しても良いだろう」と選んだら、マッチングしてしまった。

マッチング後、そのまま2人で近くの居酒屋に入った。

彼はバツイチの理由について「嫁がメンヘラでギャンブルにも手を出してしまい、借金も作ってしまったので離婚した」と話していた。

婚活パーティーには度々参加しており、この日のパーティーも運営会社の担当から直接電話が来て「男性の人数が足りないから参加してほしい。」と頼まれたと話していた。そういう勧誘は珍しくなくて、数回それが理由で参加しているとのこと。とにかくよくしゃべる人で、なんだか不思議な人だなと思っていたが、とりあえずもう1度会いましょうということになり、後日改めて会うことになった。


2回目に会ったとき、特に共通の話題がなかったので、私たちがマッチングしたときの婚活パーティーの話をしてみたのだが「あの女性が太っていた」とか「ブスが混ざっていた」とか女性の容姿に関わることを酒の勢いなのか言葉も選ばずに話しだし、「元嫁も付き合っていた時はスリムだったのに結婚してメンヘラっぽくなってからどんどんデブになって見ていられなくなった。痩せるように言ったが全然痩せなかった。君は痩せているから合格だよ。」と言い放ったのだ。

私は恐怖を感じたので、(とりあえずここは笑顔で解散して、もう次回会うのはやめよう)と思いお店を出たのだが、彼は酒に酔って上機嫌になったのか、私の肩を抱いてきたのでとっさに振り払ってしまった。

私は逃げるように駅に向かって歩き、解散。

彼から「無いと察しました。ありがとうございました。」とメッセージが送られてきた。


【婚活パーティーでマッチングした男③】

この男はマッチングしたわけではなく、フリートーク中にお互いが気に入れば自由に連絡先を交換して良いというルールの婚活パーティーで、連絡先を交換した男だ。

「転勤してきたばかりなので友達もあまりいなくて寂しいから、今度飲みにでも行きましょう。」と言ってくれた。

彼をよく観察していると女性に対しての対応を人によって変える人だった。たぶんタイプじゃない女性がまわってきたときにはほとんど会話をせず、タイプの女性の時だけニコニコと会話しているのではないかと感じた。

そしてこの男はなんとそのパーティー終了後の深夜に電話をかけてきた。


・彼氏はいつまでいたの?

・どんな人だった?

・なんで別れたの?

・身体の相性が悪かったの?

・今度家に泊まりに行ってもいい?

・今の家に住んでどれくらい?

・同棲してたの?

・下ネタ大丈夫な人?

・どんな人がタイプなの?

・よく笑ってくれて楽しい

・美人だしすごくエロい雰囲気が出てたよ

・いま好きな人とか居るの?

(めんどくさいので「居る」と答えた)

・その人とはもうチューとかした?ハグとか?

(まだ会ったばっかりだからそんなことしてないよと伝える)

・普通デート1回目で手をつなぐでしょ!手がガラ空きのままじゃダサいよ!

(その考えがダサいよと普通に伝えた)

・今の職場は2月いっぱいまでで出社日も少ないから早くしないと会えなくなるかもね

・4月になったら転勤があるかもしれないから会えなくなっちゃうかもね

・直近の彼女は2年半前に別れた。そろそろ彼女欲しいなぁと思って婚活パーティーに参加した

・これまで付き合った人数は20人くらい

・最高5股になっちゃった

・求められると断れない

・付き合う時は自分から告白する

・いまも職場の年上の人妻から迫られて困っている

・この前の婚活パーティーでも帰り際に女性から声をかけられて、そのあと軽く飲みに行った。でもチューもハグもしてないよ!


以上。

20分間くらいしか話してないのに、ものすごい質問の量。

そして自分の情報を惜しげも無く話す! 質問したら全部答える!

自己開示したら相手も話さざるを得なくなることを分かっていてやっている? それとも本能?

メッセージをめちゃくちゃ雑に返しても、ちゃんと返事が来るあたりヤリモク男の努力を感じる。たしかに顔はかっこよかったけど人間はそこではない。というかそこまでイケメンでもない。でもこいつがこういう手法を使うのは、それでなびいてしまう女性が今まで居たからなんだと思う。少なからず成功体験がないと、ここまで自信満々に攻められないのではないだろうか。それとも神経が麻痺しているのか。女性に断られるということではもう傷つかないくらい同じことを繰り返しているというのか。

とにかく最低なのでここで成仏させたい。



私が求めていたのは、承認だったのかもしれない

そんなこんなで何度も婚活パーティーに参加して、何度かマッチングも経験したが、私は婚活パーティーで知り合った方とお付き合いすることはなかった。

たぶん「婚活をしなくては」「異性と出会わなければ」という強迫観念と義務感から参加しているに過ぎず、出会ってマッチングすることで目標が達成されてしまい、恋愛に発展させる意欲がわかなかった為だと思う。

婚活パーティーの予定をスケジュールにいれる度に「ああ、私はこの日まで相手が見つかっていない想定でスケジュールを入れている」と悲しくなったし、「今日は10人以上と話したけど誰もいい人が居なかった」と疲弊した。なので、婚活パーティーでの出会いの優先度を私の中で下げて、1週間のうち1日も婚活の予定(異性との出会いにつながる予定)が入っていないときは、土日の前々日か前日に婚活パーティーを検索し、土日開催のパーティーへの参加予約をいれることにした。

予定がなかったら行く、そういうものにしておかないと気持ちが持たなかった。

数か月先の婚活パーティーの予定なんて絶対に組みたくない。

かといって何も婚活の予定が入らないことが怖かったので、予定が無ければ嫌でも婚活パーティーに参加して「修行」に励んでいた。

ちなみに幾多の婚活パーティーに参加し情報収集を繰り返した私は、ある程度の攻略法は見出した。

① 相手と1対1でのフリートークはなるべく相手に話してもらうことに専念し「あなたのことをもっと知りたい感」を演出。

② たくさんの婚活パーティーに参加した中で「どの服を着ているときにマッチングしやすいか」を検証し、マッチング率が高いと思われる服を「婚活用戦闘服」として常に着用。

③ 良いと思える男性が居なかったとしても「今日は練習だ!」と気持ちを切り替えて、すべての男性全員に対して印象よく振舞えるようにした。そのおかげで見た目はタイプじゃなくても、話してみたら意外にも気が合いそうな男性を取りこぼすことなくマッチングできたと思う。また、見た目がタイプの男性が現れたときも、他の男性の時と同じように振舞えばいいので、焦って失敗するようなことはなかった。

マッチングさせるのは案外簡単で、その度に成果が目に見えるので、唯一、婚活で自己肯定感があがる瞬間だった。婚活は自己肯定感が下がることの連続なので、自己肯定感を上げるために婚活パーティーに通っていた時期もあったと感じる。


その結果、「この人とマッチングしたい!」よりも、

「マッチングしなかったら自分に価値がない気がする」という思考に変わっていった。マッチングが “自己肯定感のバロメーター” になっていたのだ。

とにかくマッチングさせることを目標にしてしまったので、いざ2人で食事に行くというときになると「なんでこの人とマッチングしたんだろう?」と思ってしまうこともあった。

本来の目的は「この世にひとりの結婚相手を探すこと」なので、100回マッチングしようが1回しかマッチングしなかろうが結果は同じなのに、たくさんマッチングすることができれば結婚相手を見つけることができると勘違いしてしまっていた。

婚活パーティーの罠:「また明日出会える」が人を鈍らせる

大量の人と出会える。それは魅力でもあり、落とし穴でもあった。

ちょっとでも違和感があれば「明日もパーティーがあるし、次の人を探そう」と簡単に “お見切り” してしまう癖がついた。

そして、条件を満たす人と出会っても、

・連絡が遅い

・会話のテンポが微妙

・デートの誘いがスマートじゃない

たったそれだけで『無理』と思ってしまう。

婚活パーティーをたくさん経験した結果、

“相手に求める条件” だけが増えていった。

結論:婚活パーティーを攻略しても、結婚はできない

婚活パーティーはあくまでも “きっかけ” でしかない。

でも、私はそれを “目的” にすり替えていた。

マッチングをゴールだと錯覚し、選ばれることばかりに意識を向けすぎて、

「誰かを選ぶ自分の感覚」を麻痺させてしまっていた。

気が付いたらどんなにたくさんの人に出会っても「いい人が居ない」と感じるようになっていた。


そして私は、次の戦場へと足を運んだ――。


【連載目次】

第1章 恋愛という名の予習

第2章 婚活パーティーという戦場

第3章 経験しか信じない男 コウイチ

第4章 婚活オンラインサロンでの学び

第5章 合コンという社交場の裏側

第6章 完全無欠の遊び人 タケル

第7章 マッチングアプリという“カタログ恋愛”

第8章 個人主催パーティーの甘い罠

第9章 SNS婚活の“自由”と“偏見”

第10章 ミツルの洗脳

第11章 結婚相談所という最後の砦

第12章 『婚活うつ』という終着駅

第13章 独身偽装男 リョウスケ

第14章 結婚しなければ、という呪い 『婚活依存症』

第15章 ギャンブル借金浮気男 マコト

第16章 自称婚活中の男 マサヤ

第17章 私は、婚活をやめた

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