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“二人の内縁の妻に、俺はそれぞれに愛情を注ぐ!”

作者: 七瀬







俺は結婚はしていない!

その代り、“内縁の妻がふたり居る!”

俺は二人の内縁の妻に、同じだけの愛情を注いでいた。

どちらの彼女も俺は愛している!




『ねえ貴方?』

『うん?』

『今度の土曜日から月曜日まで休みよね!』

『あぁ、そうだけど どうして?』

『ふたりで旅行でも行かない?』

『いいけど、月曜日は用事があるから旅行と言っても日帰りだな!』

『まあ、それでもいいわ! 私、ずっと温泉に行きたかったの!』

『よし! じゃあ、予約取るか!』

『わーあ! 嬉しい!』






当然だが、もう一人の妻とも一緒に旅行に行こうと俺は考えていた。




『なあ、今度の日曜日の晩から二人で旅行に行かないか?』

『えぇ!? それ本当!?』

『勿論だよ! 二人でゆっくり温泉でも行くか!』

『うん!』







俺はそれぞれの妻と温泉旅行に行った。

二人の妻は? 性格が全然違う!

一人目の妻は、二人で家でゆっくり居たいタイプの妻だ!

何処かに行くわけでもなく、ただただのんびり二人の時間を楽しみたい

妻なんだよ。

でも? 二人目の妻は、アクティブで俺と二人で直ぐに何処かに行きた

がる妻なんだ。

付き合っていた時から、キャンプやドライブ旅行ってのも何度もあった。

じっとしているのが嫌いなタイプの女性だと思う!

そんな二人の妻を心の底から俺は愛しているんだ。

のんびり落ち着きたい時は、一人目の妻と俺は一緒に居る事が多い。

気分をあげたい時やはしゃぎたい時は二人目の妻と居る事が多いかな。

どちらの妻も“手料理が旨いよ。”

料理上手の妻は、最高だと俺は思う!

一人目の妻は、“和食が得意なんだ。”

二人目の妻は、“洋食が得意だよ。”















・・・でも? 俺の間違いでお互いの妻が鉢合わせしてしまった!

こんな失敗、俺は予定していなかった。



『えぇ!?』

『・・・えぇ!?』

『あなたは?』

『宇津井の妻です。』

『えぇ!? “私も宇津井の妻ですけど。”』

『・・・どういう事?』

『私達、どちらとも宇津井の妻なんですか?』

『・・・そ、そうなりますね、』

『貴方? 貴方?』

『何処に居るんですか?』

『・・・・・・』

【どういう事なんですか? ちゃんと説明してください!】

『“ごめん、ずっと黙っていたが二人共俺の妻なんだ。”』

『・・・じょ、冗談でしょ?』

『そ、そんな、』

『私達を騙してたんですか?』

『そうじゃない!』

『じゃあ、どうしてなんですか?』

『“俺はどちらも同じだけ二人を愛しているんだ!”』

『・・・・・・』





一人目の妻は、その場で泣き崩れてしまった。

もう一人の妻は、怒りが収まらずそのまま家に帰ってしまう。

俺は二人の妻と別れる気はないが、妻からしたら? 俺は完全に

裏切っていたと思っているのだろう。

俺は、泣き崩れる一人目の妻を説得した。




『頼む、俺を信じてくれ! 俺はお前を心から愛してるんだ!』

『嘘よ嘘! 私以外にも他の女性が居たじゃない!』

『少し落ち着いて聞いてくれ! 俺はお前と別れる気はない!』

『無理よ! 私以外にも貴方に妻が居るなんて耐えられない!』

『頼む! 俺を信じて着いてきてくれ!』

『そうやってまた、私を騙すの?』

『そうじゃないんだ! 俺はもう噓はつかない!』

『そんなの信じれない! もう私は無理よ。』

『・・・分かった、今日は何を俺がお前に言っても信じてもらえないと

思うから、また時間を置いてゆっくり二人で話しをしよう。』

『“別れましょう!”』

『嫌だ! 俺は別れないからな!』

『私だってもう無理よ、何もかも知ったんだから!』

『・・・・・・』

























・・・数日後。

二人の妻は? “俺の元に戻ってきてくれた。”

理由は? “俺の事が大好きだから。”

俺も同じだった。

二人の妻は、頭を冷やして冷静に俺の事を真剣に考えてくれたらしい。

もう他の男性ひとと一から付き合う事は考えられないと言った。

そしてまた俺は二人の内縁の妻と週替わりに過ごしている。

お互いの妻もお互いの存在が分かった上で、理解してくれている。

これからも俺は二人の妻を大事にすると改めて心に誓った!



最後までお読みいただきありがとうございます。

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