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24話

 ──突き刺せるわけがありませんでした。

 当然です。痛いのは嫌です。死ぬのは嫌です。怖いです。

 だからわたしは二度死んでも、なお生きている。

 恨まれようと、憎まれようと、わたしは死んでしまった人の時間(いのち)を背負って生きていかねばならないのです。

 わたしに〝死ぬ〟なんて選択は許されない。死んでいった人にあの世でさらに殺されてしまうかもしれませんし。

 仮に死ぬとしても、いま死ぬわけにはいきません。わたしの死体を処理する人がいないからです。

 二度あることは三度あると言いますから、また魔人になってしまうかもしれません。そしたらまた悪魔なんかねじ伏せて生き返るまでですが、その保証はできません。

 わたしは……自身にかかった呪いを解き、もっと人々の役に立ちたい。それがわたしが旅をしている理由でもあるのだから。


「……次の場所を目指しましょう。誰かが葬儀屋(わたし)を必要としている」


 そう思わなければ、体が動きませんでした。

 死ぬことは最大の償いになるのかもしれませんが、最高ではありません。もうそれ以上は償えない。

 では死んでも罪を償いきれなかったとしたら? ならば生きて償い続けるほうが良いじゃないですか。

 またこんなバカな行動を取ろうとしないように、ナイフは圧縮して使い物にならなくしてやりました。

 圧縮魔法を駆使すれば切ることはできますから、不便に感じることは恐らくないでしょう。

 とっくに雨雲は遠くへ流され、空は眩しいくらいに晴天。追いかけるべき雨雲の姿は無く、どちらへ向かえば良いかわかりません。


「風上へ向かいましょう。こういうときは」


 追いかけるのではなく、立ち向かう。このほうが雨雲の遭遇率が高いはずです。

 とっくに壊れて麻痺したメンタルで立ち直り、わたしはいつも通りの旅路へと戻っていくのでした。




   ──終わり。

 今回「おまけというか、そのあと」はございません! 一話足りないかもなーと思って書き足したら一話多くなっちゃった! てへ☆(ヴォエッ)

 てことで最後まで読んで頂きまして誠にありがとうございます。マジで。

 もちろん今回もクソ長あとがきですので、興味ねーよって方は読み飛ばしてもろて、一番下の星マークとかポチッとして、第5章がどれくらい面白かったかを評価してから帰ってね!


 ──ここからが本題(あとがき)

 前回(4.5章)のあとがきで真面目な話を書きたいということで、自分なりに真面目に頑張ってみた結果、こうなりました。

 いつもは(気づいたら)戦闘に重きを置いていて、ジャンルをアクションにしようか悩んでいたくらいバトルバトルしていた純白の葬儀屋さんですが、なんと今回は戦闘シーンはたったの一話だけ。なんだったら書き足した一話がこの戦闘シーンでございまして、無駄なことをしてしまったかもしれませんが、その無駄すらもそのままにして晒していくのがわたくしめでございます。これはこれでアリだと思って。

 予定通り、悲しいというか、儚いというか、救われないというか──そんなお話が書けたかな? と個人的には思っております。

 相変らずプロットなんてものは存在しないってくらい、当初予定していた内容からは随分と外れてしまいました。読者には伝わらない裏側の部分ですが、「あ、よくわからんけどこの人頑張ってたんだなぁ」って思ってください。ガンバッタ。

 前半は日常的な感じでのどかな時間を過ごし、後半は事件とか事故とかが発生しててんやわんやになる、みたいな感じの流れを考えていたので、それができ──てたらいいなぁ(できたとは言ってない)

 今回のお話では、ホワイトさんの旅の目的が「己にかかった魔法の呪いを解くこと。その方法を探す」というのが判明しましたが、ホワイトさんにはどんな呪いがかけられているのでしょうかね? この作品の呪いは「その人の大切なものを失い続ける」というものです。ホワイトさんが大切に思っているもの。失い続けているものはなんでしょうか? うーん……?


 次章の内容は今のところ考えておりません! 今回の話の流れを汲み取るなら、次の舞台は恐らく「ワフー国」になるのかな。でもそろそろホワイトさんの過去の内容についても書きておきたいんだよねぇ……どんな人だったのか、どうして死んでしまったのか、どんな人生を歩んできたのか……そんなホワイトさんを形成する一端を描写する事ができたらいいなぉと思っております。

 そのどちらかを先に書きたいですかね。

 しかし最近はちょっぴり筆が重くなっておりまして、しばらく執筆でアウトプットする期間はおあずけにして、いろんな作品に触れてインプットに専念する期間を設けるのも悪くはないかなぁと思っていたり。

 いずれにせよ、次回の更新はいつも以上に遅くなるでしょうし、もしかしたら浮気して新作を書き始める可能性だってありますから、まぁ期待はせず、のんびり首が千切れるくらいに首を伸ばして待っていてくれればと思います。




 ──それでは、みなさまに良き小説ライフがありますように。

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