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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

AlonE

作者: めもたー

少しでもグロいもんが嫌いな人は見ることをオススメしません。

 気がついたらそこは誰もいない世界だった。


 自分の部屋の窓からはいつも見慣れている町並みと青い空。しかし、人の姿は誰一人と見当らない。不思議だ。みんなで家にこもってひきこもりパーティーでもしてるのだろうか。


 とりあえず僕はいつものように学校へ行く支度をするためにリビングへ向かった。


 いつもなら食卓にはお父さんがいて新聞を読んでいるのだがその姿もない。キッチンで朝ごはんを作っているはずのお母さんもいない。


 僕は炊飯器の置いてある棚を開けて非常食用として置いてあったインスタントラーメンを取った。


 お湯を沸かそうとポットの電源スイッチを押す。しかし反応が無い。


 「ちっ……こんな時に限って壊れてるのかよ」


 僕は仕方なく朝ごはんは抜きにする事にした。


 洗面所に向かい、鏡の自分と向き合う。いつものマヌケな顔が映る。


 側から歯ブラシを取り、蛇口を捻った。おかしい事に、水が全く出なかった。


 「はあ?なんで?……断水なんて聞いてないけどな……」


 ぼくは少々イライラしながら家を出た。


 いつもの町を歩く。空気が澄んでいて気持ちが良い。深呼吸をするとさっきまでのイライラが消し飛んでしまいそうだ。誰もいないって、良い。


 曲がり角にコンビニを発見した。すると、僕の得意な悪知恵が働いた。人がいないのなら、お金なんて払わなくてもいい。僕はコンビニへ入り、商品を物色した。物色した全ての商品の消費期限が昨日の日付だったが、乳製品でなければお腹をこわす事も少ないだろう。


 レジから袋を取り、それに盗品を詰める。そしてコンビニを出て、また学校へ向かった。


 

 学校に着いた。登校している生徒がいない。まるで学校一番乗りって感じだ。


 生徒玄関を入り、靴箱に靴を入れて上履きに履き替える。そのまま教室へ行く。


 教室の扉を開けると、中はガランとしていた。


 「なるほど、こりゃあいい」


 また悪知恵が働く。一度派手に教室を荒らしてみたかったんだ。いよいよそれを実践できる日がきたようだ。


 僕は掃除道具入れからホウキを取り出し、思いっきりぶん回して窓ガラスを割った。窓ガラスの割れる音に快感をもった僕はもう止まらなかった。


 教室の窓ガラスを全て割り、机やイスを蹴飛ばしたり投げたりした。


 こんなに良いストレス解消方法があるだろうか。僕は息をきらせながら笑みを浮かべた。


 「おいおい、酷いなぁ。教室をこんなにしちゃって」


 横から声がした。そこには見知らぬ男が立っていた。全身白い服を着ていてお世辞にもイケメンとは言えない。


 「弁償するの?」


 「へっ……んなわけないだろ」


 「全く……最近のガキは」


 その言葉にプチッときた。どうせ誰もいないんだ。人が一人死んだくらいで、問題は無い。


 「僕の世界に入ってくんなよ」


 僕はその男に飛びかかり、ローキックを食らわせた。男は床に足を着けた。


 「てめぇ、なにしやがる」


 「お前ムカつくんだよ。何故か殺さないと気が済まない」


 「なっ!? お前狂ってる!」


 僕は顔面を蹴り飛ばした。男はそのまま隣の壁にぶち当たって頭から血を流した。


 これだけでも中々スッキリしたが、やはり殺したい。


 先程割ったガラスの破片を取り、男の喉目がけてぶっ刺した。血が噴水のように飛び散る。


 「かっ……が、かは」


 男はもはや喋れないようだ。


 「おお、苦しそうだな。だか安心しろすぐには殺さん。じわじわ痛めつけてから殺してやるから」


 僕はガラスで男の胸を切り裂いた。そして手を切断させ目を抉りとった。


 ガラスを持っている手が痛い。しかし、それ以上に快感があった。


 「じゃ、そろそろ殺すね」


 僕は喉に手を突っ込み、太い管を抜き出した。それを男の顔に投げつけた。


 「ありがとう。楽しかったよ」


 そう言って教室から出て、屋上に行き寝そべった。


 「ふふ、久々にスッキリしたな。さて、これからどうしようか」


 不思議な事に、考えても何も浮かばなかった。そりゃそうだ。この世界には誰もいないのだから。話す相手もいない。


 僕の頬を涙がつたった。一人なのは良い。だけど、孤独になるのは地獄だ。




 僕は目を開けた。そこは檻の中。ベッドとテレビが一つ用意されており、とても殺風景な場所。そう、ここは刑務所の地下牢。僕は先日四軒の家に放火をして逮捕された。


 さっきまでの僕一人の世界は僕の妄想だ。頭の中だけでも自由になったらな。という事で妄想で創成した世界だ。すごく楽しかったな。


 ……でも一つ疑問がある。あの男性は誰だったのだろう?


 その時、テレビでニュースが流れた。内容は、学校の教室で遺体が発見されたという。目を抉られ、声帯が抜き取られた状態だったという。




 …………ああ、なるほど。

残酷描写を書きたかった為に書いた作品です。別に病んでるから書いた訳ではありませんからねww(残酷表現の度が過ぎて運営に警告食らって少し修正しました……残念)

何故主人公が最後になるほどと言ったのかはご想像におまかせします。

「異世界召喚と歌姫の小夜曲」共々これからもよろしくお願いします!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 情景が思い描けるので、 描写がしっかりできていると思います。 [気になる点] 会話文、脚本ではないので、効果音的なものは避けた方が良いかと思われます。 私も中学生の頃は同じような会話文書い…
[良い点] 描写がとても分かりやすくて読みやすかったです! [一言] なんか現実とリンクしてる!? ていうか、怖いっすねこの主人公(笑) これからも頑張ってください!!
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