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Juego de la muerte(準長編)  作者: かいり
10/10

10

私は死にたかった。この世界に飽きた。この世界に絶望した。

理由は様々だけど………色んなものが積み重なって、結果それがこのゲームに繋がったの。



そもそも私は、ある"組織"に所属していた。その組織は世界中の強者を集めて、世界一の軍組織を作ろうとしていた。

そこである日、上司がこんな提案をしてきた。



「世界各地から逸材を集め戦わせ、残った者を組織に入れようか」



ゲームの発端はこれだった。

私はチャンスだと思った。これを上手く利用して死んでしまおうと思った。

早速準備に取り掛かった。人選、場所、日時……。普段の私では考えられない程手際よくこなして、上司も驚いていたわ。

………まあそれはいいとして。

そんな中、私はふと思ったの。



殺される………それもいいのだけれど、一人で死ぬのは楽しくないわ。



どうせ死は一度しか訪れない。なら楽しんだ方がいいでしょう?

だから私は選んだメンバーの中に、イレギュラーを一人入れた。

そのイレギュラーには、最後まで生き残ってもらって、一緒に死んで欲しかった。



「それがあなたよ」



あなたが選ばれたのは本当に偶然。適当に見つけただけ。

選ばれたあなたは戸惑いながらも、進んでくれた。そしてここまでたどり着いた。


まさに私の筋書き通り。


ちなみに刺されたのに回復したのは、武器の仕組みのせい。

戦闘経験0のあなたが、ゴールまで無傷でいれる訳がないから。あらかじめちょこっといじっておいたの。





「このくらい話せばいいかしら?」



女子は俺から離れた。濡れた髪に覆われた顔は、微笑を浮かべる。言葉が出なかった。



死にたいから……?一緒に死んでほしいから……?

そんな馬鹿げた理由で………みんな死んだのか?




「なんで……俺達を……巻き込むんだ」

「それは根本を企画した上司に言ってほしいわ。どうせ私がやらなくったって、メンバーの誰か一人以外は死ぬ運命なのよ」

「狂ってる……」

「ええ。私もそう思うわ。でもね、選ばれたそのメンバーも大概イカれてるわ」



だって彼らのほとんどは、報酬なんてそっちのけで殺人を楽しんでいたんだもの。



雨がピタリと止んだ。雨雲はどこかへと流され、太陽が顔を出した。日差しが眩しい。空には大きな虹がかかった。



「あら………神様も、この瞬間を祝福してくれるのかしら」



女子が俺の手を握った。チラリと後ろを見る。少年がニッコリと笑って立っていた。

逃げることは許されない。

女子が服のボタンを外した。

腹に頑丈に巻き付いていたのは、ダイナマイトだった。

女子がポケットからライターを取り出す。



「それじゃあ………いいかしら?」

「最後に一つ………聞いていいか?」

「何かしら?」

「俺が目覚めた時にあった首吊り………あれはお前だったのか?」






いいえ?あれは私の双子の妹よ。

私の計画を壊そうとした、ね。












「狂ってる」











俺が最期に呟いた言葉は、爆音によりかき消された。



というバッドエンドでした。ハッピーを期待していた方申し訳ないです。


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