~~二十歳~~
「坂本さん!!本日12月15日で!!私なんと、二十歳になったよ!!」
『おお、リサよ。熟女になるとは情けない。』
「誰が熟女や!!誰が!!」
『二十歳過ぎたら熟女。それ一番言われてっから。』
「まじで!!うそ・・・。ショック。。。
まじもぅ無理、トレカしょ。 スタンドアップ【THE】ヴァ○ガード!!」
『何でtheをメッチャ強調したんだよ・・・。
ごめんごめん。多分うそだから。誕生日おめでとうな!!』
「んふふ。ありがとう!早速お酒買ってきた!」
『はえぇよ!!』
「まぁまぁ、坂本どんも飲みましょうよ。」
『お、おう。霊だけど、雰囲気で飲むわ。』
私はストレス解消のごとくチューハイをおいしくいただきました。
『リサよ。飲みすぎるでないぞ。』
「いーのいーの、二十歳だもん!」
『お、そうか。まぁほどほどにな。』
「んふふ。坂本さんは優しいねぇ。」
『まぁ、オタクなんてみんなこんなもんだよ。』
「なにそれ?オタクステマ?」
『ちゃうわ!!』
くだらない会話をして、お酒を飲んで、
楽しくなっていたところで、坂本さんに聞きたかったことを全部きこうと思いまして・・・
「ねぇ坂本さん?」
『なんだね少女よ。』
「坂本さんて紳士だよね。私のお風呂とか絶対覗こうとしないし、
目の前で着替えようとしたら違う方を向くもんね。」
『・・・・三次元に興味がないんだ。』
「そか。素敵だね!坂本さん。」
『まぁ、オタクなんてみんなこんなもんだよ。』
「なにそれ?オタクステm」
『もうええわ!!!!』
「んふふふふwwww」
ひとしきり笑って、すこし静かになっちゃって。
ちょっとだけ真剣トーンでたずねてみました。
「ねぇ、坂本さん。」
『どうしたんだよ。変な顔して。』
「あ、これは真剣な時の顔!!覚えて!!」
『お、おう。一年間も一緒に暮らして初めて見たわ。真剣にならなさ過ぎだろ。』
「茶化さないよ!!」
『スミマセン』
改めて・・・・
「坂本さんはさ、なんで自殺したの?」
『・・・・・・・』
「・・・・・・・」
『・・・・・・・』
「・・・・変な顔」
『うるせぇわ!これは真剣な時の顔だよ!』
「あー、確かに嫁自慢のときと同じ顔だね!!」
『まじ!?僕、嫁自慢の時真剣過ぎじゃない!?』
「まぁオタクなんてみんなそんなもんだよ。って坂本どんが言ってた。」
『侮りがたし。オタク。』
「で、なんで?」
『別に、たいした理由じゃないよ。ありふれた理由さ。』
「いじめとか?」
『おう。正解。』
それから坂本さんはポツポツ語りだした。
『別に生きてることに執着がなかったんだよ。』
『僕が自殺することでいじめたやつらがひどい目にあえばそれでよかった。』
『そのぐらいの気持ちで自殺したんだよね。』
「そなのかー。でもここにいるってことはなにか未練があるのん?」
『全く無いな。皆目検討がつかん。』
「そかー。」
『さっさと成仏してえよ。』
「なにー!私の愚痴り相手がいなくなるではないかー!」
『僕の存在意義それだけ!?』
そんなこんなで、私は意識を失うまで坂本さんと話していた。




