エーベルによる短い講義ーその4
お、リディアちゃんだね。いらっしゃい。また機械の話かい?実を言うと結構ネタが切れかけてるんだよねー、俺本来は経済専門だし。たまには、機械工学以外の分野にも目向けてみない?なに、「おもしろそうね!」ってか?そりゃよかった!っつうわけで今日はここセイディエスの科学技術のお話だ!
前もちょっと話したけど俺たちが使ってる科学技術のいくつかは受言者なんかの協力で生まれたもんが結構ある。で、当然ながらミラ教のお膝元であるセイディエスは一番その恩恵にあずかってるわけだ。権威、面積、経済、そして科学技術までも世界一!いやー、こんだけ一番だらけなのも珍しいよね。その中でも特別進んでるのが化学と機械工学だ。
まずは化学。物質の性質を探るって意味では一番精霊と関係ある分野だな。発明はいろいろあるけど何といっても火薬がダントツだ。爆弾や大砲の出現は戦争のスタイルまで変えちゃったからねー、ほんと大発明だ。
で、もう一つが君の好きな機械工学。これは他国には類を見ないほど発展してる。特に歯車の利用とゼンマイの発明は大きかったんだ。これで何が出来るか、というと時計がつくれる!国内でも超高級品だけど、他の国ではつくれないから輸出するとものすごい値段になるんだ。他にも、バネやネジなんかも帝国の発明品なんだよ。
科学技術ってのは、こうして発明したものをみんなの役にたてるために発達するもんだ。例えば活版印刷って技術がある。これで本をいっぺんにたくさんつくれるようになった。同じようにいろんなところで技術は使われてんだ。
まず鉄鋼業だ。金属を加工するだけなら大抵の国はできる。この国のすげぇところは磁石をつくれるところだ。船につける羅針盤なんかは帝国の専売特許みたいなもんだ。
そして、鉄を溶かして加工する技術を生かして発達したのがガラスやレンズの製造だ。聖堂にステンドグラスがあったろ?あんだけレベルの高いもんは、やっぱここでしかつくれないんだ。それからレンズだな。船なんかでつかう望遠鏡が代表だ。後、この辺じゃ、あんまり見かけないけど、学者や政治家なんかにはメガネをかけてる人がいる。砂漠ばっかりのワスティ州では日射しを避けるためにサングラスなんていう色付きレンズのメガネをかけてる人だっている。もっとも、このサングラスは若い貴族やお金持ちがおしゃれでしてたしするんだけどね。どっちにしても高級品だ。
でもまぁ、こういうのは全部そのうち誰かが発明するかも、って感じでしょ?実は一つあるんだよ、絶対にセイディエス以外では出来ない発明が!”カメラ”ってのがそれだ!知らないだろ?当然だ。発明されたのは2年前、とてもじゃないけど実用化はまだまだ先だろうね。で、こいつは何をするものかというと、なんと!レンズに映った景色を板や紙に写し取ることが出来るんだ!つまり、リディアちゃんにレンズをむけると、数分後にはリディアちゃんがそっくりそのまま写った紙が出来上がるわけ!これはすごいよ。はじめて聞いたときは嘘かと思ったくらいだよ。
こういうふうに、化学だ機械工学だいっても、ほんとにすごいものや役に立つものをつくろうと思ったら、それぞれの分野を越えて協力しないといけないんだ。だから君もほんとに機械工学が好きなら、逆にいろんなジャンルに手を出してみるべきだと思うよ。
「先生は誰からカメラの話を聞いたの?」ってか。実を言うと機械工学の研究者と知り合いなんだ。シライシって人なんだけどね。もう少し大きくなって、まだそういうことがやりたいと思ってるならそのときは紹介してあげるよ。
んなわけで今日はここまで!詳しくはアキ・シライシ編『白石堂発明カタログ』を読むべし!