サンライズへのゴブリン討伐依頼。
僕は、今日も何時もルーティンをする。
家の裏山ダンジョンのスライム狩りだ。
それが終わったら、家庭菜園の水やり。
それから、部屋の掃除だ。
僕が窓を開けると、精霊が風魔法で、埃を家の外に吹き飛ばす。
部屋の掃除も、一瞬で終了!
精霊のお陰で、本当に楽だ。
感謝・感謝だね!
その後、中森家に向かい、健太さんの車に乗せてもらい、ダンジョンに到着した。
健太さん達は、装備を身に付ける為に、ロッカールームに向かう。
僕と美鈴さんは、地下5階に向かう予定だ。
前回は、スノーが大活躍して、まったく戦闘もなく通過したけど、地下5階は、まだ探索していなかった。
そこで美鈴さんと話し合い、探索をしてみる事にしたのだ。
僕達がダンジョン入口に向かい、歩いていると、事務員さんがやって来て「支店長がお呼びです」と声を掛けられる。
そこで、僕と美鈴さんは、支店長室に向かった。
支店長室に入ると「地下4階の木の根本から、宝箱を見つけたそうだな。お前達以外のパーティーも宝箱を見つけたそうで、地下4階は、いま、穴掘りブームだ」そう言って支店長は笑った。
それから「今日、お前達を呼んだのは、大規模なゴブリン掃討戦をする事になり、それにサンライズも参加して欲しくてな」
「ゴブリン掃討戦ですか?」僕が聞く。
すると、支店長が経緯を話してくれた。
①地下4階には、ゴブリンの巣穴が10個ある。
②ゴブリンは、日の出と供に巣穴から出てきて、夕方になると巣穴に戻る。
③討伐された数だけ、夜中に巣穴の中で産まれ、翌朝に巣穴から出てくるゴブリンの数は、常に一定である。
④巣穴を潰しても、また、新たな巣穴が出来て、巣穴の数も常に一定である。
だから、ダンジョン地図を作り直す手間がかかるから、巣穴は潰す必要はない。
⑤生き残ったゴブリンが知恵を付けて、若いゴブリン達を指揮して、集団戦をしたり、罠を仕掛けたりする様になり、新人探索者が苦戦する。
「だから、年に数回ゴブリン掃討戦をしている。先日も、新人探索者が、ゴブリンのこん棒を何発もお尻に受けて、ストレッチャーで診療所に運ばれたと報告を受けている」
その話を聞いた美鈴さんは「痛そうだね~」と言って、自分のお尻を押さえる。
「さっきも言った通り、ゴブリンを全滅させても、夜中に巣穴の中で、同じ数だけ産まれてくる。今回の目的は、知恵を持ったゴブリンの殲滅だ。だから、お前達も参加して欲しい。」
僕は、かまわないけど、美鈴さんはどうかな?
探索者協会が用意してくれたホテルに宿泊し、夜中に出発。
日の出と供に、ゴブリン討伐だ。
美鈴さんが参加しなくても、僕だけでも参加するか?
「僕は参加するけど、美鈴さんはどうする?」僕が聞くと、美鈴さんは「私も参加します!」と言った。
支店長は、健太さん達のパーティーや、それ以外にも、数組のパーティーに声を掛けるそうだ。
参加するパーティーが決まり次第、日程を決めて、連絡すると支店長が言った。
支店長との話が終わり、僕達は、当初の目的通り、ダンジョン地下5階に向かった。




