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穴掘りブーム?

僕と工藤は、ダンジョン地下4階で、ゴブリン狩りをする為、ダンジョン入口に向かって歩いていると、シャベルを持つパーティーが何組も歩いていた。


何故?シャベルを持っているんだ?


…そうか!僕の優秀な頭脳が答えを導き出す。


きっと、シャベル使いのJOBを授かったに違いない。


僕がそう思っていると、工藤がダンジョン入口にいる係員に話し掛ける。


「何で、シャベルを持った人が多いのですか?」


すると係員が「探索者パーティーサンライズが、ダンジョン地下4階の大きな木の根本から、宝箱を見つけたんだ。その宝箱の中から収納袋が出てきてね。その話を聞いた曙というパーティーが、別の大きな木の根本を掘ったら、また、宝箱を見つけてね、その中から収納袋1個と中級ポーション1本が出てきたって話題になってるんだ。」


なるほど…良い情報じゃないか?


工藤も、たまには良い働きをするな!


僕は、ほんのちょっとだけ工藤の評価を引き上げた。


その話を聞いた僕は、ピンときたね!


工藤に穴掘りをさせたら良いんじゃないかと。


はっきり言って工藤は、ゴブリン狩りにほとんど役にたってない。


よし、工藤に穴掘りをさせよう!


僕は工藤に話し掛ける。


「工藤!僕がゴブリン狩りをしている間に、工藤は宝箱探しをしてくれないか?」


すると工藤は「宝箱探しか。面白そうだな!」そう言った。


よし、相変わらず工藤は、僕の思い通りに動いてくれる。


実に使い易いな!


僕は工藤を連れて、武器や防具等のアイテムを売っているショップに向かった。



店に着くと、また、あのジジイがいた。


遭遇率100%じゃないか!

たまには休めよ!


僕はジジイを無視して、シャベルが並んでいる場所に向かった。


…シャベルが1つも無いじゃないか。


すると、ジジイが「シャベルを探してたのかい?何でも、大きな木の根本から宝箱が出たと言って、探索者の人達が買っていったから、今は在庫が無いんだ」と言った。


ちゃんと、在庫しとけよ!

本当に使えないジジイだ。


僕達は、仕方なく店から出て、ダンジョン入口に向かって歩き始めた。




僕達は、地下4階にやって来た。


前回とは違う、獣道みたいな細い道を進んでみる事にする。


工藤の甲冑が木に擦れるが、工藤は鉄壁の防御力だから、僕は気にせず歩いて行く。


この前は、ゴブリンが仕掛けた罠にはまったから、足元にも注意しながら進む。


暫く進むと、少しだけ広い場所に辿り着く。


そこには、大きな木が生えていて、僕達とは別の探索者パーティーがいた。


女性が辺りの警戒をして、男性がシャベルで大きな木の根本を掘っていた。


女性達は、警戒をしていたが、僕達が探索者だと分かると話し掛けてきた。


「君達も宝箱探しにきたの?」


僕は「いや、僕達はゴブリン狩りだ!」シャベルが売り切れていて、宝箱探しが出来ないとは言わない。


悔しいからだ。


僕達が立ち去ろうとすると「宝箱が出たぞ!」と、シャベルで穴を掘っていた男性が言った。


なに?宝箱だと…僕は、ほんのちょっとしか、羨ましいだなんて思ってない!


僕は、様子を見る。


女性が罠が無いか?調べていた。


そして「罠は無いみたいだよ!」そう言った。


それを聞いた男性が、宝箱を開ける。


すると、宝箱の中から巾着袋が1個とポーションが2本入っていた。


「おい、アズサ。鑑定してくれ!」と男性が言って、女性に渡す。


どうやら女性は、鑑定のスキル持ちらしい。


暫くして、女性が「この巾着袋は、収納袋になってるみたい!時間停止機能は無しで、20㎏まで入るよ!それから、こっちの2本は下級ポーションだった」そう言った。


一部始終を見ていた僕は、ほんのちょっとだけ羨ましかった。


僕は工藤に「ゴブリン狩りに行くぞ!」と声を掛けて、歩き出した。










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