拓哉と美鈴は、雲の探索に行く。
おかしい。
アネモネが、なかなか帰って来ない。
何か、問題が発生したのだろうか?
心配だ。
他の精霊を追加で送ろうか?
そう考えていると、やっとアネモネが戻ってきた。
やはり、あの雲には秘密があるみたいだ。
アネモネが上を指差して、うんうんと頷いている。
そこで僕は、雲の上に行ってみる事にする。
アネモネの風魔法なら、あの高さまで飛べるだろう。
アネモネは、先日、中位精霊に進化したから魔力が上がったみたいだし。
美鈴さんに「あの雲の上に何か?あるみたいだから、探検に行こうと思う」と、僕が伝える。
すると、美鈴さんも一緒に来ると言う。
「私と拓哉さんは、何時も一緒だよ!」そう言って笑った。
うん。
凄く可愛い。
スノーには、ここに残ってもらい、後から召喚する事にした。
白玉は、美鈴さんが手に持つバッグに入れて、そのまま美鈴さんが連れて行く。
僕はレジャーシートをリュックサックに仕舞い、背中に担ぐ。
準備が出来たので、僕は左手を美鈴さんの腰に回して、美鈴さんを抱き締める。
すると、美鈴さんの体温が伝わってくる。
美鈴さんから、とても良い匂いがした。
僕がアネモネに合図を送ると、風の魔法で、僕達の体がゆっくりと上に昇って行った。




