高杉君は、今後のスケジュールを考える。
工藤と一緒に2階の食堂にやってきた。
僕は自販機でサイダーを買い、椅子に座って今後の事を思案する。
頭を使うには糖分が必要だと言うしな。
それに、炭酸のシュワシュワ感が嫌な気分を洗い流してくれる様だ。
工藤が倒したスライムの魔石は600円で買い取ってもらったそうだ。
倒したのは工藤だし、それに僕が投資した莫大な費用からすれば、600円位もらっても焼け石に水だ。
だから、工藤の好きにしろと言ってやった。
工藤が食堂からお盆を持って、僕の真正面に座る。
お盆には、プリンがのっていた。
工藤は「カラメルのほろ苦さと甘さのハーモニーが…」とか言ってる。
煩いぞ!
僕は考え事をしているんだ。
僕は工藤の事は無視して、ダンジョンマップを見る。
やはり、スライムは物理攻撃に強いから、物理攻撃オンリーの僕とは相性が悪い。
相性の悪い相手に、何時までも関わりあっても効率が悪い。
僕はスライムを相手にしない事にした。
そうだ、これは効率の問題だ。
スライムの討伐が出来ず、嫌になった訳では無い。
地下2階は赤茶けた大地が広がり、広い通路しかないと書いてある。
地下3階には湖があり、湖の中には魚の魔物がいるそうだ。
もし工藤が湖に落ちたら、重くて持ち上げるのは無理だ。
工藤がどうなっても構わないが、僕が1人になるのは困る。
工藤には「湖には近寄るな」と釘を刺す。
草原には角ウサギと言う魔物がいるそうだ。
気性が激しく、動きも早く、ジャンプして頭にある角で攻撃してくるそうだ。
僕達は動きが鈍い。
逆に相手の方から攻撃してくるなら、案外相性が良いかも知れないな。
工藤が角ウサギの攻撃を受け止めて、僕が斧でとどめを刺す。
よし、もうじき夏休みが始まる。
夏休みに工藤と2人で、角ウサギ狩りだ!




