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高杉君VSスライム

僕達は、ダンジョン地下1階に到着した。

ダンジョンマップに記載してある通りに、大草原だった。

真ん中に一本道があり、左右に草原が広がっていた。

右側の先には丘がある。

斧が重いから、登り坂には行きたくない。

それに、草で足が滑って転んでしまうかも知れない。

これは、工藤のためでもある。

僕はパーティーリーダーとして、気遣いが出来る男だからな!

そこで僕達は左側の草原に移動する。

スライムはすぐに見付かった。

水色のボールみたいだった。

ピョンピョン跳ねたり、転がったりしていて、動きも早くない。

格好の獲物だ。

僕は、斧を振りかぶり、真上からスライムに向かって振り下ろす!

するとスライムは、左の方へ転がって行く。

スライムの中心より、少し右側に斧の刃が当たったみたいだ。

僕は何度も、何度も振り下ろす!

しかし、スライムは倒せず!左右に転がって行くばかりだ。

今度は、右斜め上から左下に向かって斧を振り下ろす。

駄目だ。

何度やってもスライムを倒せない。

僕は何度もチャレンジする。

スライムに斧の刃が当たる場所を変えながら…

くそー!

最後はゴルフスイングみたいに、腰を使い斧を右横から左に振り抜く。

するとスライムは、遠くに飛んで行った。

それを見ていた工藤が「ナイスショット!」とか、ほざいている。

馬鹿じゃないのか?

僕はゴルフをやりに来たのではない!

本当に空気の読めないやつだ。


もう無理だ。

腕がピクピクする。

斧が重くて持ち上がらない。

仕方無く。

本当に仕方無く。

僕はスライム討伐を断念した。

工藤に帰還すると話し、斧を肩に担ぐのを手伝ってもらった。

僕がブルーな気分で歩いていると、後ろから大きな音がした。

何だ?

僕は後ろを振り返る。

すると、工藤が足を滑らせて、地面に転がっていた。

「おい!工藤!大丈夫か?」僕が聞くと、工藤は「大丈夫だ!」と答えた。

そして「高杉!見てくれ!転んだ時に盾と地面との間にスライムが挟まり、スライムを倒したぞ!」と言い、小さな魔石を僕に見せる。

そーかよ。

良かったな。

記念すべき初討伐が、大盾使いの工藤とは…チキショー!

僕は心の中で叫んだ。

工藤は、僕の気持ちに気付かず「シールドアタックだ!」とか言ってる。

なにがシールドアタックだ!

馬鹿じゃないのか。

工藤は、よほど嬉しかったみたいで、1人で喜んでいる。

そーかよ。

良かったな。

僕はまったく楽しくない!

そして僕達は、ダンジョンから出た。

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こいつ 死ぬな
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