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精霊を召喚しました①
僕はカードを1枚手に取る。
そして、ネットで調べた通り「召還」と唱える。
すると、目の前に黄緑色で、ソフトボールの球みたいな物が、ぷよぷよと空に浮かんでいる。
あれが精霊?
取り敢えず僕は、水を掬う様に、両手の手の平を合わせる。
「こっちにおいで!」と言うと、ゆっくり僕に近づき、そして、手の平の上に降りてきた。
僕はその黄緑色の球に「君の名前はアネモネ。君と同じ黄緑色の花の名前から付けたんだ」と伝える。
気に入ると良いけど…すると、眩い光りに包まれた、
眩しい。
僕は目を瞑った。
光りが収まったのを確認した僕は、ゆっくりと目を開ける。
すると、そこには可愛らしい、人形さんみたいな小さな女の子が空に浮いていた。
《風の妖精との契約が成立しました。風の妖精が、風の下位精霊に進化しました》と、機械的な女性の声が、頭の中に響いた。
髪も瞳も黄緑色で、背中にも黄緑色の羽が生えてる。
「可愛いなぁ…アネモネ!精霊に進化したんだね!」
そう言うと、アネモネは微笑み、僕の上を嬉しそうに飛び回った。