高杉君のJOBは斧使いだった。
僕は、ウキウキ気分でダンジョン内に足を踏み入れる。
すると頭の中に、機械的な女性の声が響く。
《斧使いのJOBが付与されました》
…斧使いって何だ?
斧って、木を切る斧の事か?
「斧使いって何だよ!」
ふざけやがって。
「高杉は、斧使いなのか?」と、工藤が聞いてくる。
何故だ?何で僕が斧使いだと知ってるんだ?
「おい、工藤。何故?僕が斧使いだと知っているんだ?」
すると工藤は「高杉が自分で言ってたぞ」と言う。
僕は動揺のあまり、一人言を言ってしまったらしい。
不味いぞ。
僕が斧使いだと、工藤に知られてしまった。
すると工藤は「斧使いか。かっこ良いな!」そう言った。
「どう言う事だ?」僕は工藤に訊ねる。
すると工藤は「斧で魔物を一撃で倒すんだろう。かっこ良いじゃないか」
なるほど…。
案外、斧使いも悪く無いかも知れない。
中森さんの兄は、あのゴリラだ。
つまり、中森さんは、昔からワイルドな兄を見ている。
普段はスマートな僕が、ダンジョン内ではワイルドな一面を見せれば、インパクト抜群かも知れないぞ!
何と言ったか?ギャップモエだったか?
中森さんは、胸キュンするかも知れないな~。
うん。
斧使い。
ありだな!




