変わる日常と、変わらぬ日常①
僕はスライム狩りをして、畑の草むしりをする。
水やりは、ルピナスの仕事になった。
水精霊が作り出す水は、何か効果があるのだろうか?
そんな事を考えながら自転車に乗る。
中森家に到着した僕は「おはようございます!」と言って、家に上がる。
そして、中森さんと一緒に朝食を食べる。
中森さんのお母さんが「一人暮らしだとご飯の準備とか大変だろうし、それに栄養のバランスも大事だから、これからは、うちで食べなさい」と言ってくれたのだ!
僕達が食べ終わる頃になると、2階から健太さんが降りてくる。
そして僕はお弁当を渡される。
元々、中森さんと健太さん。
それと、お母さんも弁当を持って、仕事に行っていたそうで、1人分増えても手間は変わらないからと言って、僕のお弁当も作ってくれるようになったのだ。
お母さん、ありがとう!
僕が「食費を入れます」そう言ったけど、お母さんは受け取らないと言う。
中森さんが、僕とパーティーを組み、お金を稼ぐ様になり、お小遣いはいらないと言ったそうだ。
また、お母さんが負担していた、中森さんの洋服代も、今後は中森さんが自分で稼いだお金で買うそうで、その分のお金が浮くから心配いらないと。
「その代わり、あなたは将来に備えて貯蓄しなさい」お母さんからそう言われ、僕はお言葉に甘える事にした。
それから、中森さんの事を美鈴さんと呼ぶ事になった。
中森さんから、今後は「美鈴と呼んで欲しい」と言われたのだ!
確かに、家族全員が中森さんだ。
混乱する。
ても、流石に学校で呼ぶのは恥ずかしい。
だから、学校では今まで通り、中森さんで、それ以外の場所では、美鈴さんと呼ぶ事になった。
それから、美鈴さんは、僕の事を「拓哉さん」と呼ぶと言う。
僕は一人暮らしで、白石は僕は一人。
混乱しないハズなのに、美鈴さんから「ダメかな?」と、上目遣いで言われ、思わずOKしてしまった。
でも、恥ずかしいから、学校では、今まで通り白石君と呼んで欲しいとお願いした。
僕と美鈴さん、2人並んで駅まで歩く。
健太さんは、1本後の電車に乗るそうだ。
駅に着くと、山田さんと青山君と合流する。
山田さんは、美鈴さんと幼なじみで、2人は親友だ。
そして僕達3人は同じクラス。
青山君は、隣のクラスで、中学の同級生だそうだ。
青山君は、中学校の卒業式の日に、山田さんに告白。
2人はカップルだ。
4人で電車に乗って学校に向かう。
つまり…僕は、ボッチ通学ではなくなったのだ!
やったね!!




