中森さんのJOBはテイマーだった②
そう言えば、僕は卵を2個渡したことを思い出す。
「中森さん、もう1つの卵は?」
僕は尋ねる。
中森さんが「スノー」と言う。
すると台所から、真っ白い仔犬が走ってくる。
「この子はスノー。白石君から貰ったもう1つの卵から産まれたの」
中森さんは僕に仔犬を見せてくれる。
「こんなに早く産まれるんだね」
僕が言うと、中森さんも頷く。
「私もびっくりしたよ~」
スノーも人見知りしない性格らしく、僕にもふもふさせてくれた。
2匹とも最高の手触りだった。
僕がもふもふを堪能していると、2階の部屋から健太さんが降りてきた。
健太さんは、2匹を見て「ペットを買ったのか?」と言うと、中森さんが、テイマーのJOBを授かったこと。
僕から魔獣の卵を貰ったこと。
その魔獣の卵が孵って、名前を付けて契約したことを話す。
「可愛いでしょう!ウサギが白玉で、仔犬がスノー」中森さんは、健太さんに自慢する。
すると健太さんが、探索者協会で獣魔手続きが必要で、それをしないと、探索者が間違えて討伐しても、文句が言えなくなると話す。
「そんなの可哀想だよ!」
そして、中森さんも探索者登録することになった。
健太さんは、起きたばかりで、これから朝食を食べるそうだ。
僕も食べていないと話すと、中森さんのお母さんが、健太さんの分と一緒に作ってくれることになった。
中森さんが、急に呼び出しでゴメンと謝る。
僕も魔獣を早く見たかったから、大丈夫だよと答える。
テーブルに座り、健太さんと一緒に朝食を食べる。
健太さんの車に乗って、ダンジョンに向かう。
車の中で中森さんが「白石君は、いつも1人でダンジョンに行ってるの?」と聞いてくる。
僕は「そうだよ」と答える。
ボッチの僕に、ダメージが入る。
「そーなんだ。じゃあ、私とパーティー組んでくれない?」
中森さんが言う。
「おー!それが良い。拓哉となら安心だ」
健太さんが言う。
僕は、中森さんとパーティーを組むことになり、ボッチを卒業することになった。
やったね!