C級ダンジョン地下2階②
宝箱から卵を手に入れた僕は、地面に向かってジャンプする。
アネモネの風魔法で、僕の体がゆっくりと下に降りて行く。
地面に着いた僕は、地下3階に続くトンネルに向かって、再び歩く。
トンネルの手前に来ると、今度はアネモネが右側の壁を指差す。
僕は右側の壁に向かって歩く。
壁に到着すると、アネモネがまた上を指差す。
この壁の上にも、何かあるみたいだ。
僕は再びジャンプする。
すると、さっきと同様に僕の体が上に登って行く。
壁の上に到着すると、トンネルを発見。
アネモネの後に付いて行く。
トンネルの中は真っ暗だ。
何も見えない。
すると、フリージアが光の玉を出してくれる。
数は全部で3個。
橫一列に光の玉が並ぶ。
僕が進むと光の玉も進む。
僕と一定の距離を保っている。
トンネルを進んで行くと、奥から幽霊が現れて、僕に向かって突進して来る。
しかし…フリージアが作った光の玉の近くに来ると、次々に光の粒子になって消えて行く。
すると、地面に魔石が音をたてて落ちて行く。
うむ…魔石が残るから、幽霊じゃ無いのかな?
魔物かな?
僕は再び進み始める。
すると、アネモネが僕を止める。
どうやら道の真ん中と、左側に罠があるみたいだ。
僕は右側の壁沿いを進む。
アネモネが、右側の壁を触るなとジェスチャーする。
右側の壁にも罠があるみたいだ。
そのまま先へ進む。
相変わらず幽霊?が現れては、魔石を残して消えて行く。
暫く進むと、両開きの大きな扉の前にたどり着く。
ビオラが扉の脇を指差す。
さっき倒した?幽霊が落とした魔石を影魔法で集めてくれたみたいだ。
僕はリュックサックに魔石をしまう。
僕は扉の前に立つ。
「さて、行きますか」
僕は扉を開ける。
中には何もいない。
奥に向かって進むと、大きな魔法陣が現れて、その魔法陣から、また幽霊が出てきた。
足が無く、骨だけの手には杖をもっている。
頭からローブを被り、顔も骸骨だ。
幽霊の親分かな?
そう思っていると、フリージアが飛んで行き、肩にタッチする。
すると「ギャー」と気味悪い声が聞こえて、光の粒子になって消えて行った。
《光の下位精霊フリージアが、光の中位精霊に進化しました》と、機械的な女性の声が頭の中に響いた。
「お~!フリージア。進化おめでとう」僕がそう言うと、フリージアは嬉しそうに空を舞った。
幽霊の親分が消えた後には、赤くて大きな魔石と宝箱が残った。
赤い魔石もあるんだ~
僕は魔石をリュックサックにしまった。
アネモネが、宝箱を調べる。
そして、風の刃で宝箱に攻撃する。
宝箱の蓋が開いて、蓋の内側には鋭い牙が生えてた。
アネモネの攻撃を受けた宝箱は、光の粒子になって消えた。
消えた場所には、魔石と新しい宝箱が現れた。
《風の下位精霊アネモネが、風の中位精霊に進化しました》
僕の頭の中に、また、女性の声が響いた。
アネモネも進化したみたいだ。
アネモネもフリージアも、一回り体が大きくなっていた。
アネモネが宝箱のチェックする。
どうやら大丈夫らしい。
僕は宝箱を開ける。
すると、中身は今度も卵だった。
卵を回収して、僕はきた道を戻った。
ダンジョン入口に戻った僕は、支店長に会いに行く。
何かあったら、必ず報告しろと言われているからだ。




