美鈴には見えている①
支店長から、ダンジョンスタンピードが発生しそうだから協力して欲しいと言われ、私達はその対応をする事になった。
そこで私達は、すぐに対応出来る様、暫くの間は天空の城で生活する事になった。
「う~ん」宿題を終わらせた私は、伸びをする。
すると、机の脇で寝ていたスノーの耳が、ピクリと動いた。
う~ん?
白玉が居ない。
あの子はおとなしい子だ。
だから何時もじっとしている。
そんな白玉が居ない。
白玉の行き先に当たりを付けた私は、立ち上がり、部屋を出て廊下を歩いて行く。
「拓哉さん、居る?」
私はドアを開けて部屋の中を確認するが、拓哉さんは部屋には居なかった。
何処へ行ったんだろう?
廊下に出た私は、城を占領している風の精霊を見つける。
私は女神のJOBを得てから、精霊が見える様になったのだ。
私は風の精霊に「拓哉さん見なかった?」と聞く。
すると、精霊が少しだけ先に進み、空中で止まる。
そして私の方を振り返る。
付いて来いと言っている様だ。
私は精霊の後を付いて行く。
私が歩くとスノーも付いて来る。
この子は私の護衛担当だ。
階段を下りて廊下を進み、そして部屋の前で精霊が停まる。
精霊が部屋のドアを指差していた。
多分、ここに拓哉さんがいるんだ。
私は精霊にお礼を言った。
そして部屋のドアを開ける。
その部屋は、城の応接室だ。
私が部屋の中に入ると、拓哉さんがソファーに寝転び、そして白玉をもふっていた。
やはり白玉は、拓哉さんのところに行っていたのだった!
私に気付いた拓哉さんが「宿題終わった?」と聞く。
私は「終わったよ!」と答える。
タイミング良く、バッハが部屋に入ってくる。
「美鈴様、拓哉様。お茶は如何ですか?」
私達は、お茶を貰う事にした。
バッハが準備の為、部屋を退出する。
ソファーに寝転んでいた拓哉さんが起き上がる。
すると、拓哉さんの影から闇精霊ビオラが現れて、拓哉さんの左の肩に座る。
次は何処からか現れた?土精霊のアンバーが、拓哉さんの右の肩に座った。
そして最後は水精霊のルピナスが、拓哉さんの頭の上に座わる。
この子達の何時のポジションだ。
以前、私は拓哉さんに重くないの?と聞いた事がある。
拓哉さんは「重さは全く感じないし、手が体を通り抜けてしまうから、触る事も出来ない」と言っていた。
精霊にも性格がある。
いま、拓哉さんのところに居る3体は、おとなしい子。
まるで白玉みたいに、基本的にじっとしている。
逆に風精霊のアネモネ。
光精霊のフリージア。
それと、火精霊のダリアは活発な子だ。
特に風精霊のアネモネは、じっとしている事が無い。
何処へ飛んで行ったな~と思うと、ダッシュで戻って来て、拓哉さんの存在を確認すると、また、何処へ飛んで行ってしまう。
それを何度も繰り返す。
学校へ行く時、私はスノーを連れて行く事が出来ない。
そこで私を心配した拓哉さんが、水精霊のルピナスに私の護衛を頼んでくれた。
だから、学校で授業を受けている時は、ルピナスが私と一緒だ。
拓哉さんによると、ルピナスは水の攻撃魔法も出来るし、水の結界を張って防御も出来る。
また、光精霊のフリージアほどではないが、回復や浄化も出来るそうだ。
「だから安心してね!」と拓哉さんから言われたのだ。
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私が女神のJOBを得て、もう1つ見える様になったものがある。
拓哉さんが光を放っているのだ。
私がバッハにその事を話すと、バッハが「それはオーラですな。人によっては“気”と言う人もいる様です」
「拓哉様のオーラはとても澄んでおります。心の中に闇が無いのでしよう。気を発する人だからこそ精霊達にあれだけ好かれているのかも知れません」
「拓哉様の精霊達を見ていると、契約によって、イヤイヤ従っているのではなく、拓哉様の事が本当に好きで、拓哉様の役に立ちたいと言う気持ちが伝わって参りますからな!」
「それと、美鈴様も綺麗なオーラに包まれておいでですよ!」
「そうなの?」
私は自分のオーラを見る事が出来ない。
自分の姿を鏡に映しても、オーラは見る事が出来ないからだ。
バッハから、私も拓哉さんと同様のオーラを発していると聞いて、私は嬉しくなった。




