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高杉君の初恋①
僕の家は金持ちだ。
爺ちゃんが昔大儲けをして、土地を購入。
その土地にアパートやマンションを建てて、家賃で生活している。
父が後を継いだが、今でも爺ちゃんが実権を握っている。
何か欲しい物があると、僕は爺ちゃんにお願いする。
すると、爺ちゃんは何でも買ってくれた。
僕が中1のとき同じクラスに、とても綺麗な女の子がいた。
その子の名前は中森さん。
僕は中森さんのことが気になり、彼女を見ると、胸が高鳴った。
僕の初恋だった。
僕は、彼女と同じ小学校の人達から、少しづつ彼女のことを聞いた。
僕が彼女のことを好きだと、周りに気付かれない様に。
彼女の父は既に亡くなり、母と2歳上の兄がいることを知った。
そして、彼女の兄は、子供の頃から空手を習い、とても怖い人だと言うことも。
彼女にちょっかいを出すと、兄が出てくる。
兄に認められないと、彼女と付き合えない。
だから、誰も彼女に告白しないのだと。
僕は、こっそり3年生の教室を覗いた。
彼女の兄は、背が高くて胸板も厚く、プロレスラーと言うか、ゴリラと呼んだ方がしっくりくるような怖い感じの人だった。




