今後の予定は?
朝起きた僕は、いつものローテーションをする。
裏山ダンジョンのスライム狩りをダリアにお願いする。
そして窓を開け放ち、アネモネの風魔法で埃を家のそとに吹き飛ばして貰う。
最後はフリージアだ。
クリーンの魔法を部屋にかけて貰う。
それが終わると次は隣の家に向かう。
母から家の換気と掃除を頼まれているからだ。
それらを終わらせた僕は、自転車で中森家に向かった。
中森家の皆と朝食を食べていると、健太さんから「大学入試試験が近いから、ダンジョン探索は暫く休む」と言われた。
事前に聞いていたし、美鈴さんが念話でバッハ達に連絡すれば、転移門で迎えに来てくれる手筈になっているから問題ない。
健太さん達の幼馴染みパーティーは、東京の大学を受験して、合格したら卒業するまで東京で暮らす予定だ。
アパートを2部屋借り、2人づつ住む計画らしく、その為に、今までダンジョンで稼いだお金をパーティー資金に預けていた。
大学の学費や生活費の分は稼いであるけど、お小遣いは足りないから、大学に通いながら、パーティーで東京にあるダンジョンに潜って稼ぐと言っていた。
そして大学を卒業したら、また、故郷に戻り、探索者として働くそうだ。
美鈴さんが心配していたのを見たバッハが、異次元空間に居る錬金術師の所へ行き、魔石と交換して上級ポーションを手に入れてくれた。
それと、収納袋。
時間停止機能は無いけど、35㎏まで入るやつを2個。
美鈴さんと話し合い、ポーションと収納袋1つは健太さんに、もう1つの収納袋は妹の瑞穂に渡す事にした。
因みに僕と美鈴さんは、県内にある国立大を受験する事にして、4月から予備校に通う予定だ。
バッハや騎士達が訓練の為、魔物を討伐し、魔石を換金した資金で必要物資を購入していたけど、あらかた必要な物は揃ったらしい。
今は僕達サンライズのパーティー資金に魔石を換金したお金を入れてくれる。
僕達が何もしなくてもパーティー資金が増えて行く一方だ。
だから僕達は、精霊やスノー達に魔素を吸わせる為にダンジョンに行けば良いだけだ。
でも、それでは宝箱を開けるのが大好きな、美鈴さんの喜ぶ顔が見れない。
だから、引き続きダンジョン探索は続ける予定だ。
毎週土曜日に予備校に通い、日曜日に探索をしようと話している。
あと、妹の瑞穂。
春から引っ越してきて、中学3年生だ。
探索者登録をしたら、サンライズに加入する予定。
ただ、中学生では年齢制限で探索者登録が出来ない。
そこで裏山ダンジョンで、スライム狩りをやって貰い、少しでも経験を積んで貰おうかと考えている。
スライムは動きが鈍いから、初心者向きの魔物だ。
動きも、ピョンピョン跳ねるか、コロコロ転がるか。
矢を魔石に当てる良い練習になるハズだ。
探索者じゃないと、魔石の買取をしてもらえない。
だから僕が探索者協会で魔石の買取してもらい、その代金は瑞穂に渡す。
学校が替わるから、新しく制服を準備しないといけないし、修学旅行もある。
給食費も必要だ。
それと瑞穂のお小遣い。
母さんと、美鈴さんに話して、許可も取ってある。
母さんが古民家食堂を開くらしいけど、食堂をオープンさせる迄は収入が無い。
だから、瑞穂の資金にしてあげれば、家計の助けになるハズだ。
中森家で朝食を食べ終わり、スノーと白玉をもふった僕は、高校の授業を受ける為、美鈴さんと歩いて駅に向かった。




