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再び騎士達を呼び出す。

僕は閃く。


僕も召喚カードで騎士達を呼び出し、この城の防衛をしてもらったら良いんじゃないか?


僕は巾着袋から召喚カードを取り出し、そして召喚する。


目に光の粒子が集まり、騎士が現れた。


バッハが「お~!これは凄い」と言う。


僕がバッハを見るとバッハが説明を始めた。


「この騎士達は、こことは違う世界で王族を守っていた近衛騎士団です」


「しかし敵国から攻められ城は落城。王族を守り切れなかった無念で、成仏出来なかった魂を鎧に封じた存在です」


「言わば鎧自体が肉体で、鎧の中に魔石があり、その魔石をエネルギーにして活動していますな」


「じゃあ、天使さん達の力で成仏させた方が良いのかな?」


「いいえ。彼らが望んでいません」


「彼らの望みは、主人を守る事。このまま拓哉様の側に置いておく方が良いでしょう」


「彼らに名前をお付けになり、眷属化されたのですな」


「彼らの名前は、何と言うのですかな?」


「騎士団長がルービンシュタインで、副団長がブーニンです」僕が答える。


すると「騎士団長のルービンシュタイン殿を連れて、再び精霊のところに行っても宜しいですか?」


僕が了承すると、バッハがルービンシュタインを連れて、部屋を出て行った。



暫くして、バッハとルービンシュタインが戻ってきた。


「拓哉様。精霊との話し合いが終わりました。彼らも一緒にこの城の防衛に当たる事になりました」


「我々は、剣術も使いますが、どちらかと言えば魔法の方が得意」


「逆に、ルービンシュタイン殿達は、魔法も使いますが、剣術の方が得意」


「我々は相性が良く、城の防衛に役立つと思います」


それは、何よりだ。


僕は、それ以外にも、土精霊が支配する洞窟や、火精霊が支配する砂の城の話をした。


「承知しました。なるべく早く、ルービンシュタイン殿とご挨拶に行って参ります」


バッハとルービンシュタインが頭を下げた。


バッハが美鈴さんを見る。


「時に美鈴様。美鈴様と拓哉様は、どの様なご関係でしようか?」


美鈴さんの顔が、だんだん赤くなる。


そして…「彼氏です…」


「承知しました。では、美鈴様が第1保護対象。拓哉様は第2保護対象といたします」


「よろしいですか?」


「はい」


その話を聞いていたルービンシュタインが、バッハの肩を叩く。


バッハがルービンシュタインを見る。


「騎士団も、第1保護対象が拓哉様。そして第2保護対象を美鈴様とすると申しております」


どうやらバッハは、騎士達の考えが分かるみたいだ。


騎士達は喋れないから、バッハが通訳してくれて、大助かりだ。


話を聞いていた支店長が「拓哉!流石に鎧姿の騎士達を探索者登録するのは無理だぞ!」


するとバッハが「我々だけ登録して頂ければ問題ありません」と言った。


「それから、美鈴様・拓哉様。我々と騎士団との連携を図る為、共同訓練をしてもよろしいですか?」


僕が美鈴さんを見ると、美鈴さんが首を縦に振る。


「はい。構いません。ただ先ほども言いましたが、他の探索者達に迷惑はかけないで下さいね」僕は答えた。


「はい。当然です。主人に迷惑はお掛けしません」


そう言ってバッハとルービンシュタインが頭を下げた。


その後、僕達はバッハ達や騎士団達と別れて、ダンジョンの出口に向かった。


支店長達と別れた僕達は、健太さんとの待ち合わせには少し早かったので、2階の食堂で飲み物を飲みながら、のんびりする。


「そう言えば、明日は拓哉さんのお母さんと、瑞穂ちゃんが来るから、探索はお休みだね!」美鈴さんが言う。


…何の話だ?


「明日は銀行で司法書士さん立ち会いで、拓哉さんの隣の家の購入契約でしよう?」


…そうなの?


息子の僕は、何も聞いてない!


どーなってるの!!

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