探索者協会②
僕はホームページに記載されている支店の電話番号に電話を掛ける。
「はい。探索者協会です」
若い女性の声がした。
「あの~自宅の裏山にダンジョンが出来たのですが…」
「承知しました。連絡ありがとうございます。それでは、まず、お名前・住所・連絡先をお願いします。」
僕は、質問に答える。
「次に、係の者が、現地で確認作業を行いたいのですが、ご都合の良い日時を教えて頂けませんか?」
「今週中ならいつでも大丈夫です。」
「いま、担当者のスケジュールを確認いたします。このままお待ち下さい…お待たせしました、最短ですと今日の夕方に空きがありますが、いかがしますか?」
「では、今日の夕方にお待ちしてます」
「承知しました。では、夕方伺わせます。何かあったら、必ずご連絡下さい。ご連絡ありがとうございました。」
僕は電話を切った。
「こんにちはー探索者協会の者です」
若い女性と、年配の男性が訪ねてきた。
「はい!お待ちしていました」
僕は玄関で出迎える。
「早速ですが、ダンジョンを確認しても?」
「はい。いま案内します」
僕は家を出て、探索者協会の人と一緒に裏山に向かう。
我が家の3精霊は、空の上で追いかけっこをして遊んでる。
楽しそうだな~
精霊達は、探索者協会の人達には、まったく興味がないみたいだ。
探索者協会の人も、まったく精霊に気づいてない。
普通の人には精霊が見えないみたいだ。
精霊のことは、聞かれてないから、このままスルーしよう。
見えない人に説明するの面倒だし。
裏山に着くと、早速入口から中を覗く。
「あそこが最奥ですね。随分近い。魔物はスライムだけと報告を受けているのですが、間違いありませんか?」
「はい。スライムだけです。ボスが1体とそれ以外に10体。合計11体です」
「分かりました。では、これから魔力量の測定を行います」
探索者協会のおじさんが、そう言ってハンディ掃除機みないな機械のスイッチを入れた。
「それで分かるんですか?」
「これは魔力量を測る機械で、ダンジョンランクは魔力量によって決まるんだよ。数年前アメリカの会社が開発に成功した機械で、ダンジョンランクは世界共通なんだ」
「そうなんですね」
「では、測定結果をお伝えします。このダンジョンのランクはFです。ご自分で討伐するなら探索者協会に登録して下さい。15歳以上なら登録可能です。ご自分で討伐しないなら、探索者協会を通じて、探索者に討伐を依頼して下さい。放置して、もし、魔物がダンジョンから出て、他人に被害を与えると、ダンジョンの所有者に賠償責任が発生します」
「えーと…このダンジョンの所有者は、僕になるんですか?」
「はい、そうです。あなたの土地ですから。ランクの高いダンジョンなら、探索者協会が買い取ったり、管理業務を請け負ったりしますが、Fランクでは無理です。採算が合いませんから」
「分かりました。では、僕は探索者協会に登録します」
こうして僕は、探索者登録することになった。




