拓哉と美鈴は、支店長に地下5階の報告に行く。
移転石で地下1階に戻った僕達は、ダンジョンを出て、魔石の買取と鑑定を依頼する。
宝箱から出てきた弓と、フロアボスを倒した時に、宝箱から出た瓶を鑑定師に預けた僕達は、支店長に地下5階の報告に向かう。
受付の人に、支店長に会いたいと言うと「どうぞ!」と言って、通される。
最近は、何時も顔パスだ。
支店長室の扉をノックすると「どうぞ」と支店長が返事が聞こえたので、僕達は中に入った。
部屋に入って、僕達がソファーに座ると支店長が「何かあったか?」と聞いてくる。
「今日は、地下5階の探査に行きました。川を上流に向かって歩いて行くと、大きな滝があったんです」僕が言うと「見事な滝だったろう!」と支店長が言う。
すると美鈴さんが「はい!虹がとても綺麗でした!」と答える。
そして僕は、滝の裏側にある道を進んだ先に、広い部屋があり、そこに土の精霊達が居て、土の妖精達を保護していた事。
土の上位精霊や、中位・下位の精霊達が、元々そこにいた魔物を殲滅して、その場所を占領した事。
精霊達が倒した魔物の魔石をもらい、買取カウンターに買取を依頼した事。
魔物のボスを精霊が倒したら、宝箱が出てきて、その宝箱の中から弓が出てきた事。
その弓と5階のフロアボスを倒した時に、宝箱から出たポーションの鑑定を依頼中だと支店長に伝えた。
それから、新しく土の精霊と契約したので、僕の契約精霊が5体になった事も報告した。
すると支店長は「精霊の事だから拓哉。お前が担当だ。何かあったら必ず報告してくれ!」と言った。
また、僕が担当にされてしまった。
まあ、他の人には精霊が見えないから、仕方ない。
それから、新しく契約した土の精霊は、僕の契約精霊として、支店長が登録の手続きをしてくれるそうだ。
精霊使いのJOBを持つ人しか、精霊が見えないから、誰も確認が出来ない。
だから、どうせ誰も何も言って来ないから、心配するなと支店長は笑った。
最後に支店長から「無事に移転石に到着したそうだな。おめでとう。次は地下10階のフロアボスを倒すと、地下11階に繋がる通路の扉が開く。その通路の途中に移転石があるから、そこに行くのを目標にして欲しい。そこまで行けば、お前達が本当にAランクパーティーなのか?と、疑う者はいなくなる。まあ、焦る必要は無いから、自分達のペースで進んでくれ!」と支店長は言った。
それを聞いた美鈴さんが「はい!分かりました!今度は、どんな宝物が出るか?楽しみです!」と答える。
どうや美鈴さんは、宝物を見付けるのが楽しみで仕方ないみたいだ。
マイブームなのだろうか?
油断大敵だ。
美鈴さんが怪我をしない様に、精霊達に協力してもらおうと思った。




