21
どのくらい眠ったのだろう。気がつくと、もう夕方になっていた。
「…」
メガネをかけ、ベットからおりた。まだ頭痛がする。
「あぁ…痛い…」
痛み止めを引き出しから出し、水で流し込んだ。
「クロ。体調どう?」
ウルフが入ってきた。
「あぁ…最悪。頭が痛い。今痛み止め飲んだ」
クロは椅子に座った。
「ウルフ…悪かったな。付き合ってもらって」
ウルフはため息を吐いた。
「あんたはお酒飲んじゃダメ。飲み方下手くそすぎるし、うるさい」
クロは無言だった。
「でも、ちょっとスッキリしたんじゃないの?」
そう言い、クロに近づきクロの胸に指をついた。
「自分がロリコンとか異常者とか思ってそうだったけど、あんたは全然だから。それだけ保証するわ」
クロの顔が赤くなった。
「あんたは普通よ。大丈夫」
「うん…」
ウルフは笑った。
「でも、昨日のクロ。可愛かったな」
「ん!?」
「だって、久しぶりに私の腕に抱きついてさ。子供の時以来?もー可愛かった」
クロは口角を上げた。
「あぁ。俺は…何迷ってたんだろ。ただあの子を守る。それだけなのに…」
「そうよ。だから、あなたは大丈夫」
ウルフはウインクした。
「さぁ〜て…少しだけ昨日の続きをやろうかな」
クロは伸びをした。
「無理せず頑張ってね」
ウルフは部屋を出て行った。ノートに色々書いていき、クロは閃いた。
「あぁ…俺の一部があればいけるか。だったら、目立ちにくい形に…」
気がつくと、夜になっていた。
「あぁ…もう夜か。空きっ腹も良くないし。何か口にしら方がいいな」
ゆっくりと立ち上がり、キッチンへ向かった。
「さて…何食べようかな」
本をめくった。
「果物にするか。コレと…」
本から果物を取り出した。食べやすいサイズにカットし皿に乗せた。
「にしても…」
果物が入った皿を机に置き、どっかりと椅子に座った。
「お酒だめだし、コーヒーも飲めない…ガキかよ…」
果物を一口食べた。
「うめー」
何故かガッツポーズした。そのまま平らげた。
「はぁ〜うまかった」
食後のお茶を飲んだ。
「明日はルナに乗りに行くかな。そしたら、もう休むかな…」
シャワーを浴び、そのままベットに横になった。
翌朝。
「おはよう。みんな」
クロは厩舎に来た。
「おはようございます」
「しばらく来れなくてごめんね」
「いえいえ。今日は乗りますか?」
若い兵士が馬具を準備していた。
「うん。乗るよ」
「わかりました。準備して来ますね」
若い兵士はルナに馬装をした。その間、ブーツに履き替えた。
「クロさま。馬装終わりました」
「本当にありがとうね」
クロはルナに跨り、馬場を歩かせた。
「はぁ〜生きてるな〜」
その言葉にルナはハミを噛んだ。
「よし。やるか」
ルナをウォーミングアップさせた。すると、若い兵士が現れた。
「変わろうか?」
「もう大丈夫ですか?」
「あぁ」
ルナから降り、若い兵士を乗せた。
「ウォーミングアップは終わってるから」
「ありがとうございます」
若い兵士はルナを歩かせた。
「さて…」
厩舎に戻り、ブーツを脱いだ。
「あの…クロさまですか?」
声のする方を見た。そこには小柄な女性がいた。
「初めまして。昨日からここに配属された…」
「新人さんか?初めまして。ここの人はみんな優しいから、遠慮しなくていい」
「はい」
クロは女性に向き直った。
「初めはわからないことだらけだ。焦らなくていい。ゆっくりでいいからね」
「わかりました…ありがとうございます」
女性は礼をすると、厩舎作業に戻った。
「さて、俺も厩舎作業やるか」
まだ終わってない厩舎作業を兵士たちとこなした。しばらくすると、馬たちが帰ってきたら。
「じゃぁ、俺は戻るね」
クロは厩舎をでた。
「お疲れ様でした」
兵士たちは見送った。部屋に着くき、椅子に座った。
「さて、やるか」
昨日のノートを広げた。一面にびっしりと字を書き続けた。
「…」
今日はさえているのか、手の動きが止まらない。
「…あ!できたかも?」
すると、部屋に置いてある植物の種が落ちた。クロは立ち上がり、その種を手に取った。
「…やってみるか」
クロは机の引き出しからナイフを取り出し指を少し切った。出てきた血を種に塗り込んだ。さっき完成した呪文を種に唱えた。
「あとは…ウルフ!」
その声に、ウルフが入ってきた。
「あら、あなたの前を通っただけなのに…なんで呼んだの?」
「今から激しい稽古を外でしないか?」
突然のお誘いに、ウルフもノリノリだった。
「あらいいじゃん。鞭持ってるの」
そう言うと、胸元から鞭を取り出した。
「よし、なら外行こうか」
クロは手甲鉤を持ち出した。外に出ると、無風だった。
「あら、いい天気ね」
ウルフに見られないように、クロは種を地面に落とした。
「それじゃ、始めようか」
手甲鉤をはめた。
「いいわよ〜かかってきて」
ウルフが鞭を一発鳴らし、手でコイコイした。
「…」
クロは息を吐くと同時に飛び出した。
「いいじゃん〜」
鞭を振るった。クロは手甲鉤で鞭を受け止めた。
「どんどん行くわ!」
鞭を手甲鉤で受けつつ、間を縫って前進した。
「今日は互いにボロボロになるまでだ!」
ウルフの鞭の持ち手に手甲鉤を刺そうとしたが、ウルフはナイフでそれを受け止めた。
「あら、もうこんな前に来ちゃって…」
手甲鉤とナイフがギシギシと鳴る。
「…」
クロは足てウルフを蹴ろうとしたが、ウルフはジャンプしバク転した。
「まだまだよ!」
ウルフの鞭が右の手甲鉤に巻き付いた。
「…!」
ウルフは引っ張ったが、クロは全力で阻止した。
「じゃーこれでも?」
ウルフは鞭に何かした。すると、電流が流れクロの体を痛めつけた。
「なっ!」
「最近鞭をいじったのよね」
ウルフは笑顔だった。
「痛ぇな…」
クロは渾身の力で思いっきり右の手甲鉤を引っ張った。
「あっ!」
ウルフは油断してそのまま引っ張られた。クロは自分で指を噛み血を出した。
「…」
その血をウルフに浴びせた。
「何すんのよ!?」
ウルフは立ち直り、また鞭を振るった。
「急げ…!」
クロはダッシュした。
「逃げ回ってどうするの!」
ウルフの鞭が加速した。
「あった…」
クロはさっき落とした種を拾い、手で潰すとガリッと鈍い音が響いた。すると、ウルフの動きが止まった。
「え…うそ。うごけな…」
ウルフの影から無数の何かが伸びてきた。
「クロ!これどう言うことよ!」
ウルフは叫んだ。
「新しく開発した封印の魔法。俺がやばい時に発動するんだけど、色々準備がいるからな〜」
そう言い、ウルフに近づいた。
「でも、成功したからあとは改良だけ」
またウルフに血を浴びせると、ウルフが動けれるようになった。
「今日は俺の勝ちで。ありがとうな」
去ろうとした。
「クロ〜!怒った!」
ウルフが鞭を振り回していた。
「やべ!」
クロは逃げ回った。
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