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目を覚ますと、もう朝になっていた。

「あぁ。懐かしい夢見たな」

ゆっくりと体を起こした。昨日の疲労が全くなかった。伸びをし、ベットから出た。

「はぁ、そうか。明日は本番か、今日は最終調整するか」

厩舎へ行く準備をし、部屋を出た。ウルフのいびきが響いている廊下を歩き、外に出た。厩舎へ向かうと、もう兵士たちがいた。

「クロさま。おはようございます」

兵士たちが挨拶をしてきた。

「おはよう。ここにいるメンバーに言うが、明日は体育大会だ。馬で出る人も出ない人も、とりあえず怪我に十分注意して楽しんでいこうな」

「はい!」

兵士たちは返事をした。クロはルナの所へ向かった。

「ルナ。おはよう」

ルナは鼻を鳴らした。

「クロさま。おはようございます」

「おはよう。今日は最終調整するよ。ルナ出すね」

「はい。気をつけて」

ルナの馬装を整え、馬場へ入った。

「ルナ。明日は思いっきり楽しもうな」

そして、ルナに跨った。ルナはやる気で満ち溢れているのか、クロの指示に的確に答えた。数十分で調整が終わり、ルナを洗い場へ繋いだ。

「今日はうまく乗れたよ」

クロはルナに水をかけ、体を冷やした。若い兵士は手入れを手伝おうとするが、クロは一人でこなした。

「クロさまって…不死身ですか?」

若い兵士の質問に、クロは笑った。

「不死身なわけないだろ。俺なんて、重体だったんだ。不死身ではない」

ルナの手入れを終え、ルナを馬房へ戻した。

「明日が楽しみだな。君の方は大丈夫か?コンディションとか」

「はい。お気遣いありがとうございます」

「よし。君も怪我のないようにな」

「はい!」

「じゃぁ、俺は部屋戻るよ。明日はよろしくな」

そういうと、クロは部屋へ戻った。


「クロ!おはよー」

ウルフが部屋に入ってきた。

「おはよう。どうした?」

「特にないわー」

ふとクロは思い出した。

「そういえば、ウルフは何に出るんだ?」

「体育大会?女性だけでダンスしようと思ってるの。いいでしょ?それとも公開…」

「それ以上言うな。ダンスか。いいな」

「一緒にどう?」

「俺は馬術でいっぱいいっぱいだ。まぁ、お前のダンス。見届けてやってもいいが」

「上から目線で腹立つわー」

ウルフは椅子に座った。

「クロ。あんた、本当に少しづつだけど復活してるわね」

クロはお茶を一口飲んだ。

「あぁ。いつまでも弱いままじゃ駄目だし。でも、そう言ってもらえると俺も嬉しい。この体育大会で完全復活とまではいかないが、元気な姿を皆に見せたい」

「そう来なくっちゃ!」

ウルフは立ち上がった。

「で、今日の稽古どうする?」

「あぁ。もちろんするさ。なんなら、今行こうか」

クロも立ち上がった。

「じゃぁ、行きますか」

二人は稽古場へ向かった。いつものように竹刀を用意した。

「ウルフ。明日体育大会だが…」

「ん?関係ないわよ?」

いきなりウルフが飛び込んできた。クロは竹刀で受け止めた。

「ふーん」

ウルフはさらに攻撃をしたが、クロは全部受け止めた。

「今度はこっちだ」

冷静にウルフに攻撃を仕掛けた。ウルフもクロの攻撃を全部受け止めた。

「あら。いい動きしてきてるじゃない」

ウルフが華麗に攻撃をかわし、クロに攻撃を仕掛けたが。

「…」

冷静に予想を立て、ウルフの動きを止めた。

「毎日してるから、動きわかってきてるじゃん」

その日の稽古はお互い攻撃を受けることがなかった。それどころか、クロ自身も無駄な動きが少なくなったのか、昨日より呼吸が上がっていなかった。

「だいぶ復活したんじゃない?」

「たった数日だぞ?まだまだだろ」

「まぁね」

竹刀を片付け、クロはウルフに礼を言った。

「ウルフ。今日もありがとうな」

「ううん。私も強くなりたいし。さ、明日の準備しましょうか」

「そうだな。でも、その前に汗を流すか」

稽古場を後にし、クロは部屋でシャワーを浴びた。体を拭き、服に着替えた。

「さて、明日履くブーツを磨くとするか」

黒い革製のブーツをクロは丁寧に磨いた。

「いつ以来かな。ブーツの手入れしたの」

しばらくすると、ブーツは光沢を放ち綺麗になった。

「よし。後はグローブと白いキュロットと…ワイシャツといい白ネクタイ。大学以来だからな。大会の準備なんて」

準備をしていると、黒いハットを見つけた。

「これ被るの久しぶりだな」

準備したものをまとめた。

「さて、今日はもう休むか」

気がつくと、夕方になっていた。軽く夕飯を作り、一人で食べた。明日に備え、クロは早めにベットの横になった。


早朝。クロはベットから出て、着替えをした。

「よし」

昨日準備した物を持ち、厩舎へ向かった。すると、兵士たちが朝から準備をしていた。

「みんなおはよう」

クロは兵士たちに声をかけた。

「おはようございます」

「今日は楽しんでいこうな」

そのまま、クロはルナのところへ行った。若い兵士がルナを馬房に繋いでいた。

「クロさま。おはようございます」

「おはよう。ごめんな」

「いえいえ。ルナの担当は私なので」

クロと若い兵士は、ルナの立髪を編み込んでいった。

「馬場馬らしくなってきたな」

「編み込みって、ちょっと時間かかりますよね」

「わかる。俺、最初編み込みできなかったんだ」

若い兵士は驚いた。

「え!?」

「で、一から勉強した。まぁ、女の子の髪なんて触ったことないし…」

「でも、そうですよね。男って短髪だから、編み込む物がないって言えばいいんか…」

「だろ?」

尻尾の付け根も可愛く編み込みした。

「よし。これで後馬装するだけだ。ちょっとだけ散歩がてらウォーキングしてくるよ」

「わかりました」

クロはルナを出し、外を散歩した。

「今日は頑張ろうな」

ルナは鼻を鳴らし、クロに顔を近づけた。

「わかったわかった。俺も、こんな体だけど頑張るから。ルナも頑張れよ」

ルナの顔を撫でた。

「とりあえず、道草しつつ歩くぞ」

ルナの足音が響いた。


いつも読んでいただきありがとうございます。

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