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異世界デビュー
「じゃあな〜」
いつものように部活仲間と別れてから急いでゲームショップに向かう。
急がないと売り切れちまうぜ、と独り言を言いながら自分のチャリに跨った。今日はなんと言っても俺の愛してやまない『スカイ・スピード・ナイト』シリーズの二作目が発売される。
前作は一日中プレーを見事に一週間近くやって病院に運ばれた。我ながらすごすぎる。
そんなにやっていたからか、一ヶ月も経たないうちにラスボスのスノードス卿を撃ち落として全クリしてしまった。と、そんなことを考えているうちに店まで5分ほどのとこまで来た。
目の前の信号は赤だったがそんなのは気にしない。
しかし、今思えばしっかりと止まっておけば購入できたかもしれないと思う。
そう、飛び出したばっかりに横から走ってくる車に轢かれて見事死んでしまったのだ。
というわけでお決まり(?)の異世界に来てしまったのだ。