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輪廻の果てへ  作者: 葉和戸 加太
四章 モラトリアム ― 実験開始前 ―
185/305

185 幕間5

この小説における幕間とは


文体も構成も、読者の事すら考えず、作者が思った事を書きなぐる落書き帳です。

 始めの予定は過去編でパンデミックをより詳しく書こうと思っていたのですが、いまいち気が乗らず、描写を先延ばしにしました。


 パンデミックを題材にしようと思ったのは、少人数で大軍に勝つ方法があるのかと考え、インカ帝国の滅亡に目を付けたからです。


 正確な数字は分かりませんが、大航海時代に、天然痘ウィルスがヨーロッパからアメリカに持ち込まれた結果、恐るべき人口が失われました。


 これなら説得力があると思い採用したのですが、現実にパンデミックが起きてしまうと、軽々しく書けないと感じたのが先延ばしの理由です。


 不謹慎かどうか知らんが、単純に書きづらいわ。


 現実の緊張感を前にすると、小説で何を書こうが色あせる気がするぜ。


 とは言うものの、ストーリー上で疫病を流行させたのは今更取り消せないので、いづれ書くとは思います。


 いづれ書くとしても、今じゃあ無いなと思ったので、別の箇所を掘り下げる事にしました。島一族が北関市に援軍を出した理由ですね。



 私が過去編を書く理由は三つ。


① ストーリーに深みを持たせる。

② 子供主人公では書けないものが書ける。

③ 楽だから。



 ①は説明する迄も無いですが、作者として感じる過去編のメリットは②③です。


 先ずは②について。


 ガバガバ設定ではありますが、出来るだけリアルに近づけるよう心掛けており、そうなると作中での制約も増えます。例えば殺人描写。


 治安が悪い修羅の国ならともかく、現代日本において、何らかの制裁が無ければ殺人を厭わず後悔すら無いヤツがおったら、全力でお付き合いを拒否するわ。


 普通の現代日本人からすれば、殺人を犯すには非常に高いハードルを越えなくてはならない。そりゃファンタジーなのは分かるが、これまで喧嘩すらした事のないヤツが、人殺しに抵抗が無いって怖すぎる。


 現地主人公や転生ならまだしも、日本で生まれ育った者が異世界に転移して殺人を犯すなどPTSD待ったなしやろ。トラウマにならず日常生活が送れるなんて、とんだサイコパス野郎だぜ。


 ま、それがファンタジーって事やな。童話ならともかく、大人向けファンタジーと倫理ってのは食い合わせが悪い。


 戦争そのものは書いてみたいと思うのよ。タグにファンタジー戦記と付けとるくらいやからね。それなりの形にせんと詐欺まがいになってしまう。そこで、主人公が手を汚さず戦争を書く為には、過去編が手っ取り早いと思った次第やな。


 それに主人公が未だ子供やし。銃火器があるならともかく、子供を戦地に送っても役に立たん気がするわ。


 実際んとこ、自然に対しては一歩間違えたら死ぬなと思った経験はあるんやが、対人関係で、自分に向けられた本気の殺意を感じた事が無いからなあ。


 あったら逆にスゲエよ。


 海外のスラム怖いってくらいが関の山やな。


 治安の悪さに恐怖を感じた事くらいはあるが、怖いと思ったら踏み込まんようにしてたからね。つまりビビッて逃げた訳やが、それで正解だったと思う。


 しかし、逃げる事が出来ず、相手を殺さんかったら自分がやられると感じた時、何が出来て何が出来んのか全く分からん。案外ズバッとイケてしまうかもしれん。


 結局、なるようになるしかならんって事なんか?


 また、リアル路線で行き詰った時の保険として、魔法を登場させましたが、この魔法の扱いをどうするか迷っております。


 正直、魔法が本当に存在するならば、文化、文明、生活スタイルは現実と大いに異なるでしょう。そこまで本気で考えると切りが無いので、こんなもんじゃねえのってとこで妥協します。


 次に③の理由について。


 作者としては、ストーリーを前に進めるより、過去編を書く方が楽に感じます。


 一応のテーマがあるとは言え、行き当たりばったりの現在編に比べれば、過去編は現在に続くという大原則がある為、出来る事が限られて自由度が低いんですよ。


 ただ単純に書くだけなら、自由度の低い方が楽なんです。敷かれたレールの上を走るだけですから。


 面白いかどうかは別にしてね。


 それに、ストーリー進行をぶった切って、時間稼ぎが出来るから楽なんですわ。その出来た余裕で今後の展開を考えると。


 今は週一更新を目標にしとるんですが、ここら辺が自分の限界やな。


 内容にもよるだろうが、毎日更新しとるヤツはバケモンやぞ。






 さて、言い訳はともかく、これまでに紹介した知識ですが、的確な説明ができているのか、それが一番気になります。出来るだけ簡潔な文章で分かった気にさせるよう努力しております。


 もっと詳しい解説を述べたい気持ちはありますが、ひとつひとつのテーマを深堀すると、かなりの長文になってしまう為、ある程度省略せざるを得ません。


 興味を持った事柄があれば、ご自分でも調べて知識を深める事をお勧めします。その結果、私と違う意見を持たれる事もあるでしょう。


 ただし、作中で述べた意見の源となる、事実の正しさには気を付けております。そもそもの前提が違うのなら、如何なる論理的考察も全くの無意味です。


 この小説は現実に通用する知識を基に書いておりますが、あくまでファンタジーであり、作者の私自身は、スピリチュアルなものを懐疑的にみております。


「転生って、本気であると思って書いとんの?」

「うふふ、さあね。」


 輪廻転生が現実に起きると証明する事は出来ませんし、逆に無いとも言い切れません。それは神や天国の存在を証明せよと言うのと同じレベルでしょう。


 どこぞの教祖様になるつもりなんぞ、サラサラねえよ。


 哲学というワードをタグに付けておりますが、哲学とは机上の空論に過ぎないと思っております。世界の成り立ちを知りたいのなら、自然科学がお勧めです。


 私の考える哲学とは、この現実世界をどのように受け止めるか、解釈の学問だと考えております。


 では、そんな虚学とも言える哲学を学ぶ意味はあるのでしょうか?


 現実世界は、人間の知恵が及ばぬ不思議に溢れています。


 現在は言うに及ばず、科学の進んだ遠い未来の人間でさえ、どこまで世界の真実に迫れるか分かりません。


 ですが、知ろうと挑む事なら出来ます。


 私の中では、科学と宗教や哲学が矛盾する事はありません。何故なら、それらは未知を知る為の、同じ道具ツールだからです。


 未知の荒野に足を踏み入れる時、科学こそ、羅針盤であるべきだと思いますが、科学の光が届かぬ暗闇に思いを馳せるのが、宗教であり哲学ではないかと。


 人生は千差万別で、冒険の旅に出なくても、幸せで満ち足りた生活は送れます。哲学など不要と考える方もみえるでしょう。それはそれで良いと思います。


 夜空の星に手を伸ばしても、永遠に手が届かないとは分かっていますが、そこに挑戦する気概こそ、人としての器を広げる助けとなるのではないでしょうか。


 哲学は私にとって玩具オモチャです。


 気が向いた時に引っ張り出して、飽きたら物置にしまっとく。


 そん位が丁度ええんちゃう?

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