表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
輪廻の果てへ  作者: 葉和戸 加太
三章 アルジャーノン計画
144/305

144 幕間4

 ネット小説大賞七でいただいた感想について。


 アドバイスは独自性と口調の統一感との事。


 先ずは独自性。異世界転生に名を借りた雑学紹介ってのは少ないと思いますが、ウィキペディアのコピペでは意味が無いので、自分なりの解釈を加えています。


 物理法則に独自の視点を持たせるのは難しいですが、哲学的なものに正解はないと思いますので、自由に解釈しております。


 例えばデカルト。


 デカルトを帰納法でも説明できるとしたのは私の解釈ですが、一般的にデカルトは演繹法えんえきほうだと言われています。


 帰納法は結果から原因を推測する方法。仮に、悩める若者がいたとしましょう。


①人間はな、生きとるからこそ悩むんやぞ。(原因 → 結果)

②その悩みは、お前が生きとる証拠でもあるんや。(結果 → 原因)


 演繹法えんえきほうとは、二つの事柄を組み合わせて結論を導き出す方法です。


①悩みとは、存在しているからこそ生まれる。

②私には悩みがある。

③悩みを抱えている私は、確かに存在している。


 このように、①と②の事実から③を推測するのが演繹法と言われる思考。数学の二次方程式に似た考え方と思えば良いでしょうか。


 良くも悪くも哲学の本質に、シンプルな問題をえて因数分解し、分析する傾向があるように思います。


 生まれて、生きて、死ぬ。


 賢い学者さんは、これだけでは満足できないようで、そこに意味を持たせようとします。なぜ生まれ、なぜ生きて、なぜ死ぬのか。


 全ての人に共通する答えなど見つかるのでしょうか。


 さて、もっと単純シンプルに考えたらええんちゃうのと言う、デカルトの再定義が受け入れられるかはともかく、考え方次第で何とでもなる幅の広さが哲学にあると思うのです。なにしろ、確かな答えが無いのだから。






 次に口調の統一感について。


 アドバイス内容は至極もっとも。


 口調や文体を変えるのは変化球で、あえてそれをするのなら、章や視点が大幅に変わるなど、具体的な区切りで変えないと混乱し易いと思います。


 方言の使用は登場人物の書き分けの為ですが、初期の段階は、実際の会話文以外の方言使用は控えていました。


 では、どうして会話文以外でも方言を使うようになったのか。


 それは至ってシンプルな理由。


 ブックマークが付かんからや。


 あらすじの内容やタグ付けで、読者を敢えて絞ったところはあります。社会人としての知識が前提の雑学もありますし、分かり易い説明を心掛けていますが、理解が出来ないからという理由で、評価が低くなるのを恐れたという事もあります。


 なろう小説で人気があるテンプレートを模倣しておりませんので、人気が低いとは覚悟しておりましたが、投稿して暫く様子をみたところ、ブックマークが全く付かなかった為、何かを変える必要があると考えた次第です。


 全ては自己満足やぞとうそぶいても、全くの手ごたえ無しでは、自慰行為をしているだけのような虚しさを感じます。


 何かを修正しようと思ったのですが、内容が硬いので、それを和らげる為に方言を多用する事にしました。その変更理由として、方言と標準語が混じるのは前世と現在の記憶が混在している為と設定しました。


 感想への返信で上記の理由を述べていたのですが、後で見直してみると、非常に言い訳がましいと思い削除しました。何を言おうが所詮は後付けです。


 もっとも、こんな幕間なんてものを書いている時点で、言い訳ここに極まれりといったところですが。


 実際に方言交じりの文体を使った感想ですが、読者への分かり易さはともかく、作者としては使い勝手が良いです。


 地方出身者で方言を使う方には分かると思うのですが、訛りを時と場合で使い分けていないでしょうか。方言を使わない人は、フォーマルな場面とプライベートの違いを想像すれば、それに近いかもしれません。


 真面目な議論の時、興奮した時やリラックスしている時の言葉は、同じ人間でも言葉遣いは違ってきます。それを考えれば、独白形式で書くスタイルなので、方言交じりのほうが自然と言えば自然です。


 なにより作者である私自身が、上京などの経験をして訛りが抜けたという経験があり、方言交じりの話し方に違和感を感じておりません。


 今後、方言を使っているのを目にしたら、その部分は客観的視点よりも、主観的な感情が強いんやなと感じていただければ幸いです。


 と言う訳で、今のスタイルを変更するつもりは無いですが、もしも何かの理由が出てくれば変えるかもしれません。






 最後に今後の展開など。


 結末は考えてあるのですが、それまでの径路は行き当たりばったり。とは言うものの、結末に必要となる布石はあります。


 また、輪廻がテーマな為に宗教的な話がありますが、私自身は特定の宗教を信仰していないので、本職の方が読まれた時、認識が違うと思われるケースがあるかもしれません。


 十分に気を付けるつもりではいますが、お気付きの箇所があれば指摘していただければ有難く思います。


 気を付けるといえば、雑学に関してですが、いくら解釈は自由と言っても、前提となる事実が間違っていたら話になりません。


 難しいのは、正しさの基準をどうするのか。


 科学的に正しくとも、政治的には正しいのか。更には、宗教や人道面で判断すると正解が違うというケースはある事でしょう。


 リアルさを追求しすぎると救われないストーリーになり兼ねないので、匙加減をどうするか悩みます。


 また、政治について言及するかどうかも悩みました。様々な見解がある為に荒れ易いのは承知しております。厳しい言葉を使ってしまいましたが、冷静かつ客観的に判断するように心掛けます。


 己を客観視するのは難しい。


 間違いはするでしょうが、超えてはならないラインに気を付けながら進めたいと思っております。


 もうひとつの悩みどころは過去編で、元々は戦闘を書けるか挑戦する為に始めましたが、メインストーリーに大きく関わってくる予定です。現実でパンデミックが起こっている為、書き辛さを感じております。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ