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取り戻してかみの力

「ワシャぁ~ワシャぁ~な」


煙がもくもくと周りをつつこむ。

頭の中から、声が聞こえる


「聞こえるか?日夜」

「もう、正直鈴木とか山田の方がよかったけどな」


作者は中二病か?


「それじゃあ、正常だな、というわけで、今見えてるのは時間をさきのぼったワシじゃ」

「ほいほーい」


とりあえず、眠い、それが今の感想であり、脱力タイムである


「ほれ、眠るではない!」

「はい、神に髪がはいてたってダジャレを吐くわけではないよね」

「ごぇぇぇぇ」

「実際に吐いてんじゃねぇよ」

「安心せい、ワシャ音だけで吐いて見せたのじゃゲプ」

「神ジョークってわけ?」

「yes、神の嘘だぜピッカリン」


返す言葉がないのでそっとしておこう


「今、見えてるのは過去のワシじゃ」

「髪があるな」

「そうじゃそのときは髪があったじゃがしかし」


(おぉーのぉー髪がぁぁー)


「あっ髪が消えたパパなんで?」

「お前のせいじゃ」


コツンと頭を殴る


ホワンホワン


「というわけで、実際、ワシの娘が勝手に異界の門を開いたせいで、髪を失い、ワシは魔王の力よりも弱くなったってわけ……で直に魔王もワシの力が失ってることに気づいてることじゃろう」

「どうして?」

「さっき食った鳥、ありゃあ魔王のやつだからじゃ」

「えっ!?あれってただの鳥じゃなかったのかよ」

「たぶん、ワシのことを笑うとるに違いない……」


かつて髪がはえてたところは悲しさに満ちていたが、

俺はちょっと笑ってしまう


「ふはっかつて髪があった神だけにね」

「そこ、笑うところではないわ!……まぁいい、お主たちに食ってもらってよかったかもしれんのう」

「なんで?」


神は高笑いしながら答える


「フッ、なぜ、笑うのか、それは、お主たちが食った鳥には魔王の眷族して、お前たちは普通に食うたところで死んでしまう代物、それをワシが丁寧にチキンにしてあげたおかげで、ただのチキンではない、特別なチキンになったていたんだったなぁー!

ほっほっほっ」


「さっきの落ち込みようといい、テンションあげあげになったり、お前の父親の遺伝なんじゃないか?」

「いや、違いますから」


否定してもあなたの気分のムラは遺伝だと思いますけどね、

しかし、魔力とか、力が備わった気などしないし、確証がなければ信じられない。


「証拠はあんのかよ」

「ワシの目が物語っておるそれが証拠」

「いや、俺たちには見えないからな」

「ワシには見えるからいいもん」

「いやぁな、オッサンの目と俺たち、人間の目は違うからな、見えるように説明してくれや」

「それ言うなら分かるようにだな、日夜」


作者は悩んでいる、正直卯の口癖はどうしようかと、卯の口調が変わってしまうことに思い悩む作者はほっといて、


「そうだなぁふーむ、例えていうとコップに水が貯まったのじゃな」

「わかりづらいな、もう少し分かりやすく」

「そうじゃ、お前たちの魔力というものはさっき食べた眷族によって、魔力が使えるようになる、しかし、卯は元々この世界のものだったからいいが、お前さんの場合は、異界の人間、世界の理において、イレギュラーなものに対してはその世界のルールには当てはまらないってことじゃ」

「てことは俺が最初にレベルゼロの最弱設定なのもそれなのか?」


作者が地道主人公目指して破天荒な設定にしてたところを見ると、変だなぁと思っていた違和感がそれだということに気づく。


「それもその一つ、じゃがロリコンっていう力はこの世界じゃない人間だからこそ、なし得たものと言えるのじゃ」


「レベルという概念があって、その概念から外れた変わりに、自分の世界のものがユニークなものになるってことなのか?」


「端的に言ったらそうじゃのう、お主のロリコンという個性が、今までは社会に忌避されていたものじゃったと娘のパソコンを覗いて見たことがある、それにしても、お前さんの世界も面白いなぁと思ったぞ」


「おい、勝手に盗み見るな変態ハゲ」


「変態ハゲではない、ワシャ変態紳士じゃ」


二人のどうでもいい戦いが始まろうとしていた


「もういい、とりあえず、まとめるとこうだな、俺は魔物を食べれば魔力が使え、最弱設定でも、成長することはできる、だけど、一人では無理で誰かと協力しないと、無理ゲーで、特異な点と言えば、俺の持っていた性格とか趣味自体がユニークスキルとして発現するって感じか?」

「痛い、痛い、神の毛に何をするんじゃ娘や……って何て?」


「はい、そうですね、父に代わって答えます」

「あんた、誰っすか?」


背中に天使の羽を生やした、全体が神々しい美形の青年は


「兄貴ー!」

「久しぶりですね、フィリア」

「ワシの息子ミシャエルじゃ」


「ミカエルみたいな名前だな」

「向こうの世界だとそんな感じの名前もあること

を存じております」

「にぃーにぃー」

「あのー頭の上に乗っかってるスライムみたいなのは?」

「あっこれは大天使キントという名前の従者です」

「どう見てもペットじゃ」

「従者です」


あっ従者(ペット)ですね

完全にナデナデしてるし

頬あかく染まってるし


「にぃーにぃー」


「先ほど、述べた日夜様の考えは的を得てるでしょうということを何も聞かない髪のなくなった父に代わって答えます」

「一言余計じゃぞ、いや二言かいや、三言……」


どっちでもいいだろ


「試しにですが、魔法を使ってみてください」

「いやー、でも~」

「向こうの言葉でチュートリアル的な感じでたててあるものがあるでしょう、あれに向かって……そうですねぇ、クソガー!って叫んでみたりすればいいんじゃないですかね」

「何でもいいのか?」

「今まで、たまってたストレスがあったから、こちらに来たのではないかと推察しますが」


ギクッ、当たってる、というか元はと言えば、俺は元の世界でコミュ力ゼロのインキャ人間、女に興味なんてないし、まして、男も嫌いな人間不信の塊の根暗人間、俺があそこに抱いてる感情はいつだって、マイナスな感情しかなかった。

どうして、あいつらは、差別するのか?とか、どうして、平気で嘘とかを冗談というものでオブラートに包んで人を騙すことができるのか?とか、俺が冗談言ったら、傷ついたとか、悪者だとか、そんなもん貯まったもんじゃねぇーし、しかも集団が正義だとか、面白いやつとか軽いやつが上位だとか、陽キャラだとかその他もろもろ、吐く相手いなかったから、溜まりにたまっていた、だから、異世界に来たのだろう。


だったら、吐いて見せよう、吐けば楽だ。

だけど、現実世界じゃそういう人間を見ると不審者扱いしたり、嫌な顔をするのは当然だ、だから、偽りの仮面を被っていい人を演じてきた。


だけど、今は違う、そんなふざけたものを被るくらいだったら、

俺は正直に生きたい、不器用が不器用なりに生きたっていいじゃねぇか、夢もって盗賊になって義賊ごっこしたり、魔法使って女の子のパンツを奪ったりしてもいいじゃないか、妄想の中のことが現実に、この世界にキラメキを求めるために俺は願望を口にする。


「恋がしたいんじゃあ~!」


それは野原を駆け巡り、魔物が一瞬驚いた顔を向けた気がする


そして、俺の周りにはピンク色の桜ようなものが舞っていった。


顔はそんなにかっこよくもない、頭のなかは妄想癖の、自己評価は最低の自分の物語、前にもはいただろう言葉の繰り返し、作者は現に現実が辛いし、弱音を吐きにくい状況に悩んでいる。

そんな思いが俺に伝わる。

作者と俺は一心同体、今の気持ちが全身を駆け巡った


「ハッハッハッハッハ(面白い人ですね!)」


ミシャエルの声が心の中で聴こえる


「ハッハッハッハッハ(てっきりどす黒いものなのかとハラハラしてました)」


(どす黒いものじゃなくて悪かったな)


「ハッハッハッハッハッハッハ(まぁいいでしょう、とにかく、あなたはユニークな人であることはわかった。)」


「髪を取り戻す旅に参加してもらえませんか?」


「いや、ワシャ、魔王の力による世界の破滅を防ぐ旅にでてもらいたいんだけどな」


「まぁつまりはあれか、髪を取り戻せ作戦って感じか?」


「そうですねぇオペレーションリターンヘアー的なのもいいでしょうね」


「お願いだから、髪から離れようか~」


目的は魔王を倒すというよりも髪を取り戻すってことに決まったようだ、だけど、その髪ただの髪じゃないようで


「それと同等の力が魔王のいや、それ以上の力が魔王の髪には宿ってるそうですよ」

「にぃーにぃー!」

「そうそうって言ってるねぇー」

「ご名答、卯」


結局は魔王をぶっ倒して、手に入れることになった。









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