哀愁の背中、それはうなじ
どれくらい塔を登ったであろうか…。
しかし、いつまで経っても地上は現れない。
「ハァハァハアア!!」
ダークウルフは息を切らしている。
「大丈夫か、ウルフ?」
「ハァ…これくらい大丈夫だ。でもちょっと休もう」
「あぁ」
三人は休憩する事にした。
「しかしこの塔は高いな、いつになったら外に出られるんで?」
「通常の人間なら三日間はかかる…」
「えーっ…ないわぁ…」
インフェルノカイザーは本音を吐いた。
彼等は通常の人間ではないが、普通の人でも三日かかる塔を登るのはなかなか辛いことだろう。
「フン、その程度でうだうだ言っていてはお前らただの屍になるぞ。それでもいいのか?」
「闇の住人は死んだらミストのように消える…それだけだ」
「え、ああうん…まあとりあえず行くぞ」
三人は出発する事にした。
しかしその時!!
ピーぼぼぼぼぼぼ!!!
レーザービームがエルリークの頬をかすめた。
「クッ!」
「曲者か!」
「おやおやァはずしちまったか…。あとちょっとでヤれたのに…」
そこには光線銃(ライトニングピストルUB159)を片手に持ったひとりの男がいた。
「貴様は…!」
そいつを見たエルリークの表情が急変した。
その顔は怒りと憎しみの表情…。そう、アングリーアンドデストロイである。
「エルリーク…?!」
インフェルノカイザーは異変に気付きながらもエルリークを止めることはできなかった。
すでにエルリークは斧を投げていた。
「武器を投げた?!」
「クッ、危ないね!」
光線銃を持っていた男はかろうじて避ける。
斧は塔の壁にブスリと突き刺さた。
「貴様…貴様は、…許せない!」
「おいエルリークどうしたんだ落ち着け!」
「斧投げるなんて正気じゃねえZO」
二人がエルリークの気を鎮めようと試みるが彼の憤怒は止まらない
なぜなら彼は…
続