解放と束縛、真の闇とは
「馬鹿野郎が、死ぬのはテメェだ」
エルリークが腹を押さえながらよろよろと立ちあがり斧の切っ先を奴に向ける。
しかし威勢とは裏腹にエルリークは致命傷を負っている、こいつは戦えないだろう。
「無茶はよせエルリーク。ここは俺等に任せとけ」
ダークウルフがシュレッダガーを構える。
「愚かな…そんな玩具(武器)で我を倒せると思ったか?さぁ、死ねッ!」
ダッス
シュペヒッツィが素早い瞬発力でウルフの懐に潜り込み、剣でウルフを突き刺そうとした。
が―
シャッイ
「消えた!?」
「―闇影分身(残像だ)」
「馬鹿な!」
ダークウルフは奴の後ろにいつの間にか回り込んでいた…
いや、瞬間移動していた、といった方が正しいだろうか。
ダークウルフは奴の背後に向けて思いきりダガーを一振りした
ズバシュウウッ!!
「うわー!」
「部隊長!」
「退け!退けーっ!」
連邦軍は去った。俺等の勝ちだ。
「ククッ雑魚が」
「ダークウルフ…流石の強さだ」
「ググッ…」
エルリークはへたばっていた。
「エルリーク!!1」
二人はすぐ駆け寄る。
「こいつはひでぇ…早くしないと大変なことになるぜ!」
「安心しろ。-闇の回復魔法 暗闇の瞑想!-」
インフェルノカイザーは瞑想した。
するとみるみるうちにエルリークの傷が回復した!
「すげぇ!」
エルリークは立ち上がった。傷は跡形もなく消えていた。
「ありがとう…おかげで一命をとりとめたぜ」
「馬鹿言うなよ、俺達はズッ友だろ」
「ああ…」
此処でまた一つ、友情が芽生えた…。
「しかし、連邦軍の奴等なんでこんな所に…」
インフェルノカイザーが疑問を抱く。
こんなしけった所にいるのはカエルくらいだろう。
あとこの塔は少し臭いので人がいるというのは尋常なことじゃない。。
「ああ…そういえばあいつ等、何か探していたような」
ダークウルフがふと思いついたようにいった。
「何を探していたんだ…?」
「さぁな?」
「いずれにせよ奴等はぶちのめす」
しかし彼等は気づいていなかった、連邦軍が裏で何をしていたか、ということに対して…。
三人はDDTを再び登り始めた。