山の修行 ─精─
ドドドドド・・・
アージョとしゃるは滝にうたれていた
これは風林火山のうちの山 ─精神力─ の修行
アージョは耐えていた、しゃるは滝にうたれているのに平然としていた
「なかなか筋がいいな、初めてにしては怯みもせず冷静だ」
山曽は感心していた
アージョは30分ほど滝にうたれているが、微動だにしていなかった
「これぐらい耐えられねえと修行にならねーだろ?」
アージョは余裕の表情を見せる
「その調子であと2時間半ほどは頑張ってもらうぞ、私は少しやる事があるのでこの場を離れさせてもらおう」
「分かったぜ」
山曽はそう言うと崖をひょいひょいと登っていった
アージョはチラッとしゃるを見る
「(あいつ・・・滝にうたれながら居眠りしてやがる・・・!化け物か・・・!?)」
しゃるはあぐらをかいて滝にうたれながら居眠りしていた
「(イカンイカン、俺は自分のことに集中しないとな・・・!)」
アージョは滝にうたれることに集中した
─────
「さて、ここからだな」
山曽は崖の上にいた
横には川があった
「ここからが本当の修行だ、その名も【山の修行 ─静─】、アージョ君でも苦戦を強いられるだろうが・・・うむ」
そう言うと山曽は滝となる前の川に手をつけ、もう片方の手で胸の前で印を結ぶ
そして、言う
「─行うは静の調 動かざる山の如く 神よ 静の心を我らに給え─」
山曽の手から光が流れだす
そしてアージョ達に降り注ぐ─
─────
「ん・・・あれ・・・滝の流れが・・・?」
アージョは目を開いた、しかしそこに映っていたのは先程の光景ではなかった
そこら中に岩が転がっていて、緩い傾斜があり、ごつごつとした岩肌の場所
そこは山であった
「は!?ここはどこだ!?」
「気がついたか、アージョ君」
声がするほうを向くと、そこには山曽が立っていた
「山曽さん!・・・もしかして夢か?しゃるみたいに俺も寝ちまったとか」
「いいや、それは違うよ」
山曽がそれを否定する
「ここは精神世界だ」
「せ、精神世界!?な、なんで精神世界に!?」
「これも修行だよ、アージョ君。今から行うのが本当の修行【山の修行 ─静─】だ。では、始めよう」
そう山曽が言った刹那、山曽が地面を強く蹴り、一瞬でアージョに近づいたと思った刹那、山曽の放つ掌底がアージョの顔に直撃した




