脱出
「タケシ!!なんでこんなところに!?」
ダークウルフが嬉しそうに質問を投げつける。
「お話は後でだにぃ。今はここを逃げるのが先っちもんよ!」
タケシがふざけた口調で答える。
しかし今の状況でこの口調はダークウルフ、エルリークにとってはどこか安心する口調であった。
「逃がさん!」
クリスが光のオーラを宿した槍で木を薙ぐ。
木はバッサリと切れるがもはや部屋の中はジャングルのようになっていて、槍で全ての木・枝・草を薙ぐことは不可能であった。
「やれやれ^^僕もお手伝いしようかな^^」
兄に加勢すべく、弟のチャン・ディオールも木の駆除に乗り出した。
「木なら焼き尽くすのが一番だよねー^^^」
「兄さんちょっと下がっててよ^^」
そう言うとチャンの足元に赤い魔方陣が出現した。
小声でボソボソとチャンが詠唱しだすと小さな火球がチャンの目の前に出現した。
「んん!ちょっとまずいねィ!!」
火球はどんどん大きくなり木を燃やし始めた。
それを見たダークウルフは焦りを隠せなかった。エルリークも同様に動揺していた。
「おい!やべぇぞ!どうすんだタケシ!!!?」
「集中できんから少し黙っててくれYO!」
その瞬間、タケシの身体に光のオーラが集う
「光よ、我等をその寛大な心で覆い、正しき道に導きたまえ。<ライトニング・ワープ>!!」
タケシの詠唱と共に5人は光に包まれる。
同時に火球が木の殆どを燃やし尽くす。
「炎刃爆熱球-バーン・スプレッド-」
チャンが出した火球は大爆発を起こし、木はおろか辺りにあった機材などを吹き飛ばした。
「あーらら^^逃がしちゃったかー^^」
笑顔を崩すことなくチャンが呟く。
「貴様。わざと逃がしたな・・・?」
辺りに飛び散った残火を光のオーラで吹き飛ばしつつクリスが言う。
その言には少しの殺意がこもっていた。
「やっぱり兄さんには敵わないな^^」
図星であったにも関わらず、チャンは笑顔で兄の問いに答えた。
「この基地はもう使い物にならぬか。だが念には念を入れておくとしよう…」
クリス何かを思い立ち、部屋を後にした。
チャンも兄を追うように部屋を出る。
大敗を喫したものの、インフェルノカイザー達は無事基地から脱出した。




