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闇空  作者: 闇の使徒インフェルノカイザー
第五章 ~突入 光と闇の鬩ぎ合い~
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絶望と希望

「・・・てめぇら・・・何者だ・・・?」

エルリークが意を決して問う。


「フフ。兄さんは天上天下唯我独尊戦国無双連邦の幹部の一人、そして僕も幹部の一人さ^^」


チャン・ディオールが爽やかな笑顔で答える。

だがその笑顔はインフェルノカイザー達には煽りにしか見えていなかった。


「お喋りがすぎるぞチャン。何故貴様がここにいる。」

クリス・ディオールは目つきを鋭くさせ問う。


「フフフ^^エクストリーム砲の第一段階の試し打ちをするって聞いたんでね、連邦にはナイショで見に来たんだ^^」

「でも、やっぱり兄さんにはかなわないや^^闇の住人を相手に圧倒した上に僕を見つけるんだからね^^」


チャンは喋りながらクリスの方へ瞬間移動する。


「まずい・・・」

インフェルノカイザーはどうすればこの状況を切り抜けられるかを考えていた。

しかし絶体絶命。切り抜ける策など皆無である。


「愉しませてくれた例だ。一発で終わらせよう・・・。」

そう言うとクリスは膨大な光のオーラを放つ。

隣でニコニコしながらチャンは見物していた。


「終わった」


三人は同時にそう思った。


そのとき


「クリス様!市民の制圧完了いたしました!!」

威勢のいい声で部隊長が部屋に駆け込んできた。

外で気を引いていたアージョ(気絶中)のオマケ付である。


「・・・・・・・ご苦労だった。」


クリスは光のオーラを収め、隊長の対応をする。部下を褒める上司の鑑である。


一方の隊長は部屋の様子を悟り、気まずい表情をする。


「今だ!!」

インフェルノカイザーはクリスの一瞬の気の緩みを見逃さなかった。


脚に渾身の力を込め、クリス・ディオールへ向け飛び出す。

その速さはまさにハヤブサである。


「っ!カイザー!!」


遅れて気づいたダークウルフが叫ぶ。


「終わりだぁぁぁあああ!!!!!!」

破壊剣グルングニルンを振りかざし、闇のオーラを撒き散らしながらインフェルノカイザーはクリス・ディオールへ突っ込んだ。


「うおおおおおおお!!!!!!」


インフェルノカイザーの斬撃が唸る。


ズバシュェア!!!


インフェルノカイザーは確かな手ごたえを感じ仕留めたと確信していた。

しかし・・・


「最近の子供はあぶないなぁ~^^^^」


チャン・ディオールがクリスの前に立ちふさがっていた。

右手には部隊長が吊り下げられている。


「なっ・・・!?」

インフェルノカイザーは目の前の惨劇に戸惑っていた。


「あいつ・・・見方を盾にしやがったのか・・・!」

エルリークが落ち着いた口調で呟く。


部隊長はすでに絶命していた。

傷口はグルングニルンにより朽ち、とても無残な姿の部隊長がそこにいた。


「チャン、余計な真似を・・・。」


「へへ^^つい手がでちゃった^^^」


チャンは部隊長の死体を壁に放り投げ、

何も無かったのかのように微笑む。まさに暗黒微笑。


「だが・・・この距離なら・・・!」

インフェルノカイザーは気転を利かせ、クリスに斬撃を放つ。


「稚拙な・・・」


クリスは斬撃をいとも容易くいなす。

負けじとインフェルノカイザーも追撃する。


「どうした?太刀筋が乱れているぞ?」

「おおおおおお!!!!!!!1」

インフェルノカイザーはただ我武者羅に剣を振るい続けた。

しかしクリスは完全に見切った上で余裕の表情でいなす。


「落ち着け!カイザー!」

ダークウルフの叫びが轟く。

しかし今のインフェルノカイザーにその叫びは届いていなかった。



グワッシ!



「っ!?」


クリスは光のオーラを纏った右手でグルングニルンの斬激を受け止めた。


「いい加減にしておけ。今の貴様に私は倒せん。ましてや・・・このヒビの入った凡剣ではな・・・!」


クリスは右手に力を込める。



パキィン



「・・・え・・・?」

インフェルノカイザーは何が起こったのか理解できなかった。


「マジかよ・・・」

ダークウルフが力無しに呟く。


「あのグルングニルンが・・・」

エルリークも驚きを隠せない。

それもそのはずである。



「折れた・・・?」



インフェルノカイザーの身に想像を絶するほどの絶望と悲しみが襲った。

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